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ノーベル平和賞に銀行家が選ばれた理由

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=0000000002658

施しでない支援で貧困脱却を促す
S喜 K一
2006-10-27 07:51

 今年のノーベル平和賞には、バングラデシュの金融機関「グラミン(農村)銀行」とその創設者ムハマド・ユヌス氏が選ばれた。今年の選出のユニークさは、平和のために努力した政治家でもなければ単なる慈善事業家でもない、金融機関とその事業家が選ばれた点にある。

 ユヌス氏が創設したグラミン銀行は、担保がなければ貸さない一般銀行や、暴利を貪る高利貸しとは異なる。貧者のための小口無担保融資を行う銀行である。

 小口無担保融資というと日本の消費者金融を連想するが、これが根本的に違う。

 グラミン銀行の仕組みは、貸した時から返済計画がスタートする。融資をいかに有効に活用し、返済できる収益をあげられるかを銀行自ら債務者に教え、学ばせる。焦げつきを抑えるために、融資の条件として債務の連帯責任を地域社会が負うこととした。結果として融資は返済され、融資を受けた者は豊かになる。

 とにかく押し付けるように貸して、ひったくるように取り立てる、日本の消費者金融とは対極にある。そして特筆すべきは、98%という驚異的な返済率である。事業としても十分成り立っているのだ。

 貧困は平和の大きな敵である。しかし、ただ施すだけでは貧乏は脱出できない。1人ひとりが自立してこそ、初めて地域全体が貧困から脱け出すことができる。
 
 この貧者救出を実現した「金融」事業に対し、今年のノーベル平和賞は贈られた。

オーマイニュース(日本版)より

この記事についたコメントは14件。

14 タケ坊 10/30 11:34
>>10-11
レスありがとうございます。

イスラム国家の金融事情もググってみても未だに何かよくはわからないのですが、尊重はしたいと思っております。

ただやっぱり金貸しがノーベル平和賞ってなんか違和感があるんですよね。
以前からそういう傾向はありましたけど、最近の政治利用はひどすぎると思うんで。
今回も何か裏がありそうなんですよね。

13 高橋篤哉: 10/29 22:57
>9~12
たいした調査せず、素晴らしい銀行と思っておりました。
でも、金利20%にちょいと腰が退けました。
確かにインフレ率なども有るので、日本との単純比較は無理が有るのかと思います。

これで本当に貧困者が生活できるようになっているのなら、優れたシステムなのでしょう。

起業を育てる融資と言う点は、日本の銀行が消極的になってしまった事を考えると期待が持てます。
融資と経営の技術もセットで提供され、受けた者が順調に経営が出来るのなら可能性があるシステムなのかもしれません。

でも、微妙に、ネズミ構というか無尽というか日本の法律ではどうなのだろうとかいう疑問が残ります。

グラミン銀行には興味を持っていた話題でしたので、記事+コメントでとても勉強になりました。
継続した情報も期待します。

12 madoma 10/29 17:00
>20%
グラミン銀行の金利で調べると出てきますね。なるほど。
昔の街金みたいな感じでしょうか。

11 madoma 10/29 16:56
 おおよそですが、間違いがあればご指摘ください。

 イスラム法によって禁じられている利子を、銀行が購入した資産で配当するイスラム金融とグラミン銀行は若干違うようです。ただ利子を考慮しないところは、亜種と言えるかも知れません。

 資料によれば、93%は自己資金で、残り7%が政府からの援助とあります。闇金などの金利が高い理由は、三人に一人が高飛びするのでその金利を他の債務者に負担させる為と聞いたことがあります。なので、その観点で言えば貸した金がほぼ完済されるとわかっていれば、金利は限りなく安くできるのではないかと。
 少額の貸し付けで事業(ミシンを買う、ワラで籠を編んで売る等)を起こし、貸し付けを返済。さらに儲けたお金を預金。増えた資金をまた貸し付ける、という繰り返しなのだと思います。
 日本でも一般の小口預金者があまり優遇されていないように、大口の方が管理も楽で収入も大きい訳ですが、その手間暇を全て考慮すれば小口融資もやっていけないわけではないことを証明した訳です。見るべき所は管理能力の高さですね。またバングラデシュという土地の半端でない貧富の差でしょうか。自己資金や預貯金がないないせいで、人から機材を借りてそのレンタル料を払い、残りは全て生活に注ぐその日暮らしをしている職人(主に女性)がどれだけいるのかということです。
 使う為に借りるのではなく、増やす為に借りることが徹底されれば、こういうことも可能なのだと思います。

10 行雲 10/29 16:35
>>9タケ坊さんへ
金利は20%と聞いています。インフレ率の高い国での話ですから、デフレ・ゼロ金利状況の日本とは一概に比較できませんが。
それでも今問題となっている消費者金融の上限金利と比較すれば・・・。
尚、物乞いで暮らしているような超貧民層には、とりあえずの生活の建て直し資金として、無利息融資も行っているそうです。本業での収益を一部還元していると考えていいでしょう。

9 タケ坊 10/29 12:29
消費者金融に過剰反応している方は置いといて

これはいわゆるイスラム金融と呼ばれるものの亜種ということなのでしょうか?バングラデシュは9割近くイスラムですし。
経済誌で見たことがあるのですが、金利なしで経営が成り立つ仕組みがよくわかりません。

記者さんでもオピニオンさんでもいいですから詳しい方よろしければ解説お願いします。

8 yonemura 10/28 12:27
身の回り全てが借金取りになるとは恐ろしいシステムです。
借金で「カタにハメられた人」って感じですね。

7 甘粕正彦 10/28 02:22
サラ金的高利貸しに対してではなく、偽善的バラまきに対する
カウンターパンチとして意義あることのように思う。

4 パイプ親爺 10/27 12:31
日本の銀行や銀行家は、このニュースを知って恥じるでしょうか。
きっと、全然感じないで、高利貸しを続けるでしょう。
福井総裁、メガバンクの頭取達よ、ユヌシ氏に教えを請うたらいかが。

3 冥王星 10/27 10:52
以前新聞で知りましたが、なるほど。こういう方も言うのだと関心しました。信じる事から始まったのは、すばらし事だと思いました。
貧困は自助努力だけでは、なくならないのかもしれません。

すばらしいことです。

1 ぶー 10/27 10:02
まずはユヌス教授おめでとうございます。うる覚えですが、ユヌス自伝で「貧困にあえいでいる人たちが本当に必要としている金額は数千円程度であり、そこからグラミン融資がはじまった」とあるのを読んだとき、これはバングラデシュでのみ有効な方法なのかなあと思ったものですが、いまや世界的な組織になったようです。運動も少しずつ変容しており批判もあるようです。www1m.mesh.ne.jp/~apec-ngo/lim/digest/lim-25-micro-credit.htmにて。 個人的には希望のある話だと思っています。


メディアの唯一の存在意義は知らせることです。情報を入手して保管して誰かに伝える、たったこれだけのことなんですけどねぇ。(削除)

たぶんグラミン銀行が日本で設立されていることをほとんどの日本人は知らないんじゃないかと思います。SDGsやエセフェミに流されないよう存続してくれるよう願います。

【追記】わかりやすい記事を見つけたので追記。