電気がない!~東京防災訓練
引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000000564
荒川河川敷からリポート(2)
記者名 三宅勝久
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運良く電池を充電することができ、ホッと一安心。
撮影者:三宅勝久
訓練が始まってまもなく、雨足が激しくなった。多数詰めかけた見物客たちもひしめくようにテントに集まってくる。その中に混じって雨を避けながら、取材班は普段便利さを享受している“ネット生活”の脆弱さを思い知らされる。
デジカメもパソコンも、仕事をすればするほどにどんどん濡れていく。追い打ちをかけるように恐れていたことが起きた。
「やばい! ノートパソコンの電池がなくなってきた」
予想外の早い消耗である。電気がなければ原稿も写真も送ることができない。災害に見舞われるまでもなく電脳記者はもろくもピンチに陥った。
事態を救ってくれたのは、たまたま駆け込んだ白いテント。NTT東日本のブースである。
「すみません、電源お借りできないでしょうか?」
「いいですよ。雨のかからない中へどうぞ」
厚かましい申し出は快く受け入れられた。KO寸前だった取材班のパソコンは、おかげさまで無事復活した。雨宿りしながら、こうして原稿を書いている。
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NTT東日本のブースで伝言ダイヤルなどを体験する小学生たち。
撮影者:三宅勝久
同社のブースには災害で電話が不通になったときに、被災者の連絡に使われる「伝言ダイヤル」や、地震発生時に震度や津波の警報が表示されるテレビ電話などを展示している。小中学生たちがひっきりなしに多数訪れ、実際に電話をかけるなど、手を触れては大喜びの様子だ。
「災害があったとき、まず優先されるべきは救命。でもその後、家族の安否を知りたいといった通信の役割が大きくなってくる。そこに私たちの出番がやってくるのです」 とNTT東日本の田中昭正さんは言う。
田中さんの話に、記者はインド洋大津波の被災地を思い出した。
震源に近く被害が大きかった場所のひとつ、インドネシア・アチェ州のムラボ。電話も電気も水もない。復旧のめどもなし。宿泊施設も病院もことごとく破壊された。その被災地を取材中、やはり困ったのが電気であり、ライフラインだ。バッテリーが落ちて、ただの箱と化したパソコンとデジカメを抱えた記者を助けてくれたのは、日本赤十字社や民間人だった。発電機の電気、通信ばかりか水や食料までもを提供してくれた。そのおかげで被災地の様子を現地から伝えることができた。
被災者も、知人、友人、家族が助け合いながら困難を乗り越えていた。災害時に何より大事なのは、ハイテク機器でもお金でもない。まず人なのだと改めて思う。
2006-09-01 12:43
※引用文中【画像省略】は筆者が附記
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素人に言われても何のことはないでしょうが、この記事のタイトルは過不足なく適切に記事の内容を表現しているとても良い付け方をしていると思います。記者さん本人がつけたならそのセンスはさすがだと思いますし、編集部スタッフがつけたならとてもよい仕事をしたと称賛します。Twitterのほうで宣伝しとこっと。
こういう良質の記事も掲載されていたことを周知していきたいです。