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日本は破滅に向かっている

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000000119

アフガン支援医師の報告から
記者名 K牧 Mどり

 「アフガニスタン ある日本人医師の苦闘」~国際貢献と憲法9条~と題し、アフガン支援活動を続けているペシャワール会の医師・中村哲さんの講演会が8月26日、金輪が謙の大和市保健福祉センターで開催された。主催は憲法9条やまとの会。後援は大和市教育委員会。400人定員の会場は、通路も後ろも前も歩く隙間もないほどいっぱいだった。ちなみに大和市は、米軍基地の中でも爆音がひどい厚木基地に隣接している。13時開場で16時20分に閉会予定だった会場は、盛んな質疑応答などで17時近くにずれ込み、中村哲さんの鋭い指摘に考えさせられた。

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後援する医師・中村哲さん
撮影者:K牧Mどり

 オープニングにアフガニスタンこどもミニサーカスがあり、主催者のあいさつやビデオ上映に続く中村哲さんの講演は15時頃から始まった。スライドを使い、22年間の活動を一気に話してくれた中で印象に残った言葉は「どんな権力も嫌いだ」「日本は破局に向かっていると断言できる」「憲法9条が日本を守ってきた」「世界は情報コントロールされている」「対日感情はよかったが、最近は逆行している」「ブルカは文化の違いだ」「9・11の犯人とされるものの中にアフガン人はいない」などだった。

 講演の後、「怒らないから何でも質問してください」と言いつつも、若い男性から「アフガニスタンに用水路を造って、環境アセスメントとか問題はないのか」と的外れな質問を受け「環境アセスメントどころではない。日本とはちがうのだ。まず水の確保、生きることだ」と憤りながらも、冷静になりつつ、ナイル川などとちがい急流なので塩害の心配はないと説明していた。

 土木工学なども独学で勉強し、井戸を掘り、用水路を造り、村ごと消えてしまうのを防いできた人の目は鋭く、顔は日に焼けて赤かった。

 日本では失業率が高い。自殺者が多い。そして山林が荒れて農業をやる人がいない。いったいどうなっているのか。失うものがないアフガニスタンの人々の方が生き生きと明るく、日本人の顔は暗い、という指摘も生き方を問われ、考えさせられ、行動することを迫る、気迫にあふれたものだった。

 以下、当日配られたペシャワール会報88号から、中村さんの文章の一部を抜粋させていただく。

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豪雨による大被害を受けたペシャワール近くの町で、崩れた自宅の前にたたずむ少女(8月7日=ロイター)

 × × ×

 「アフガン問題」は、知れば知るほど底が深い。(略)
 侵される側の立場に立てば、暗い鬱憤が湧いてこないこともない。国益の名の下に戦争が正当化され、現地の無数の犠牲は顧みられることがない。「自由とデモクラシー」でさえ、戦争合理化の小道具に変質してしまった。「人々の人権を守るために」と空爆で人々を殺す。果ては、「世界平和」のために戦争をするという。いったい何を、何から守るのか。こんな偽善と茶番が長続きするはずはない。
 作業地の上空を盛んに米軍のヘリコプターが過ぎていく。ときには威嚇するように頭上を旋回して射撃音が聞こえる。けたたましくも忙しいことだ。我々は地上をうごめくアリのように、ひたすら水路を掘り続ける。(略)彼らは死を恐れ、我々は与えられた生に感謝する。彼らは臆病で、我々は自若としている。同じヒトでありながら、この断絶は何であろう。(略)
 平和とは、単なる理念や理想ではない。それは、戦争以上に積極的な活力であり、我々を慰める実体である。
2006-08-28 09:00

※引用文中【画像省略】は筆者が附記
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この記事についたコメント数は24。この方とはコメント欄でお話した覚えがありますが、主義主張の違いはあれわたしは好ましく思っていました。あちらがどう思われていたかは不明ですが。お名前ではなくニックネームでのみの呼びかけでしたので、その点は大変失礼をしてしまいました。現在もお元気に活動されていらっしゃるようで何よりです。ルールに従ってお名前は伏字にさせていただきました。

この記事の内容ですが、現在の状況をきちんと把握できている方にとってはとても興味深いものでしょう。それでも内容とタイトルのミスマッチは否めません。

【筆者注】この記事は後日

アフガニスタンは今

支援医師の報告から考える日本

と、タイトル、サブタイトルともに変更されました。