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少年たちにペッパー・スプレーを過剰使用

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003167

少年施設の管理が問題に
苅田 保
2006-11-17 07:53
 米カリフォルニア州の少年収容施設で、保護官らが少年や少女の行動を抑制するためにペパー・スプレー(唐辛子スプレー)や向精神薬を大量に使用していることが問題になっている。18歳以下の若者が収容されている施設では、収容者同士のけんかや、保護官に反抗する若者に対してスプレーや鎮静剤が使われている。しかし、必要以上にこうした手段を使っている可能性があるという。

 米紙『サンディエゴ・ユニオン・トリビューン』によると、サンディエゴ郡では、収容者の人権を守る法律集団「プリズン・ロー・オフィス」が、郡内の少年収容施設での過剰なスプレー使用の中止などを矯正局に対して要請している。改善が見られない場合は、訴訟を起こす考えだ。

 覚せい剤使用などの犯罪を起こした少年たちは、裁判にかけられるまでの間、収容施設に入れられたり、また処分が決定された後に施設で矯正教育を受ける。

 しかし、保護官との関係は、ときとして緊張したものになる。引退した元保護官の話では、2002年に17歳ぐらいの少年が手錠をかけられた後、ペパー・スプレーをかけられているのを目撃したと語った。

 グラウンドにいた少年たちの間で、けんかが起きた。保護官らが制止に入り、10~15人の少年に対し、地面に伏せるよう命じた。この命令が出ると、通常スプレーがかけられるという。そのうち少年がじれて立ち上がると、保護官が少年に手錠をかけ、顔に対し、ペッパー・スプレーをかけたという。

 ペッパー・スプレーは、目に焼け付くような痛みが走る催涙ガスで、一般には暴漢や痴漢対策にも使われている。元保護官は、収容施設では少年たちに対し、過度にスプレーを使用していると指摘している。

 少女たちが反抗的な態度を示すと、向精神薬も頻繁に使われているという。レーシー・ラディボーさん(17)はことし初め、収容施設で保護官との間で、もめごとがあった際、向精神薬を投与されたと語った。レーシーさんの祖母は、向精神薬は、めまい、脱力感、腹部の痛みなどの副作用があると指摘、施設側が、副作用のある薬を、保護者の許可もなしに、孫娘に投与したことを批判している。

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(写真はイメージ、ロイター)

 「プリズン・ロー・オフィス」では、スプレーの過剰使用問題のほかに、少年収容施設での保護官の暴行や診療の拒否、過剰定員などをめぐり、州内の矯正当局に対し、訴訟を起こしている。

 ロサンゼルス郡でも、少年収容施設の管理運営が問題になり、米司法省が調査に乗り出すと、米紙『ロサンゼルス・タイムズ』が報じた。同郡では、少年施設内で少年同士のけんかが相変わらず目立っているという。また少年たちの更生プログラムも施設不足で成果を挙げていないという。司法省では来年早々にも調査に着手する方針で、収容されている少年たちが危険な状態に置かれていないかを調べる予定だ。

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは1件。

1 眼鏡屋 11/17 08:41
 見出し・記事内で「ペッパー・スプレー」「ペパー・スプレー」と統一されていません。


アリゾナの少年院カタリーナ・マウンティン・スクール(Catalina Mountain School)での矯正教育(佐瀬一男 2002)

日本でもアメリカでも少年院は罰を与える施設ではなく、更生・矯正施設である点はきちんと押さえておきたいところです。信賞必罰はあるにしても教育を通して社会に復帰できるよう職員さんたちも努力を続けています。(理想と現実は違うという面はありますけれど、どうしても)。

そのあたりの話を時々されているので気になったら一度ご覧ください。