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秋の夜長、読書をしていますか

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000002550

幼い頃からの習慣が大切
菊池 浩史
2006-10-22 18:01

 10月も下旬に入りすっかり秋本番の様相になりました。大阪の山の木々も少しずつ色づいてきました。スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋、そして読書の秋とさまざまに形容され、何をするにも良い季節です。

 ところで、読書の秋と言う一方で、読書離れ、読書時間が短くなったと言われ続けています。少し古くなりますが、米ニューヨークにある市場調査機関「NOPワールド」が行った国別の読書時間に関する調査結果があります。

 この調査は2004年12月から2005年2月まで、世界30カ国で13歳以上の3万人を対象に、個別面接調査を通じて行われました。それによると、1週間あたりの活字媒体読書時間の1位はインド(10.7時間)で、次に、タイ(9.4時間)、中国(8.0時間)、フィリピン(7.6時間)、エジプト(7.5時間)の順でした。

 一方、日本は4.1時間で韓国(3.1時間)の1つ上の29位と、読書時間が極めて少なく、世界平均の6.5時間よりも2時間以上少なくなっています。日本や韓国などは出版点数も多く、かつ識字率は非常に高い国です。それにも関わらず読書時間が少ないということです。

 私たちの身近なところでも、読書離れの状況を目にすることがあります。電車内の乗客の様子を眺めていると、学生や若い社会人を中心に「携帯・ゲーム・マンガ」に熱中している姿をよく見かけます。車内の三種の神器?それ自体、悪いことではないのですが、もう少し本を読んでも良いのに、と思うのは私だけでしょうか。

 なぜ、このように読書離れが進んでいるのでしょうか。1つには、情報収集ができる多様な媒体が登場してきたことがあると思います。その最たるものがインターネットと言えるでしょう。最近では、文学作品やビジネス書の要約文をネットで配信するサービスも登場し、忙しいビジネスマンなどには重宝されているようです。2つめが、時間不足も影響しているように思えます。学生は塾に習い事、社会人も残業に付き合いなどに時間を割かれて、読書する絶対時間が不足していると言えるかもしれません。

 読書には多くの効用があると言われています。私自身も、読書を通じて、思考力、想像力、忍耐力、持続力、批判力など、多くの「力」が身に着くと実感しています。特に、文学小説や歴史小説などで読み継がれている作品には、人生をどう生き抜いていくかの指標や軸を形成するうえで参考になることがたくさん散りばめられています。更には、自分の言葉で語る力が高まれば、コミュニケーションの円滑化にも大いに役立つことでしょう。

 読書の習慣を身に付けるには、やはり幼い頃からの習慣が大きいと思います。幼児の頃からの読み聞かせ、小学校からは1日1時間の読書習慣で身に着いたものは大人になってからも失われることは殆どないといえるでしょう。反対に、大人になってから新たに始めるのは結構大変なことだと思います。ゲームを買い与えるだけではなく、本を与えることもあって良いのではないでしょうか。

 秋の夜長の一日、本を読み、その世界に浸ってみませんか。

オーマイニュース(日本版)より

この記事についたコメントは7件。自己削除されましたのでシステム上は6件です。

6 yonemura 10/23 10:49
本当に読書が「良いこと」なのかどうか、マスコミの作った価値観をまず疑ってください。

5 生ける屍 10/23 02:57
ちなみに話はややズレますが、博覧強記の読書王である荒俣宏氏もテレビジョンの価値は認めています(もっとも自分は個人的には今の地上波TVの内容では時間の無駄なのでさほど見る価値なしとは思ってますが、メディア論としては荒俣氏の発言は間違ってはいないでしょう。良し悪しとは別に否も応もなくメディアは変わるんです。かといってオールドメディアが全て滅びるでもない)
https://www.atp.or.jp/modules/interview/index.php?id=5
>しかし、読書や執筆活動で忙殺されている日々どうやってテレビを見るんですか?
エエ、一緒に出来ますから。本を読んだり、原稿を書いている間に、テレビを見ます。着かず離れず、面白くなれば見るみたいな・・・。

>テレビの何がいいって、勝手に向こうが、いろんなものを投げてくれるんで、これ面白いなと思ったことは、後でリサーチかければいいんですよ。だから、メニューを見せてくれるような世界なんですよ(中略)
特に海外の情報なんて、検索をかけたみたいにどんどん出てくるし・・・。本を読んで知ることとゼンゼン効率が違いますね。だから知識の獲得だとか、面白いことの発見の効率という意味では、テレビが生まれてからまったく変わりましたね。(中略) だから今の人は、我々の時代より5~6倍コストパフフォーマンスの良さで暮らしているんじゃないでしょうか。

>それから、テレビの同時性とは別に、過去に撮った映像アーカイブも、うまくやれば、これからの財産になりますよ(中略)
これから益々文化財的な価値が出てきますから。例えば「少年ジェット」がベニヤ板をつけたスクーターで走っていた背景の東京タワーはまだ半分くらいの建設中だったとかね。これは重要な情報ですね。

4 生ける屍 10/23 02:50
>>1-3
紙の書籍・新聞・雑誌だけではなく、ネットなどで触れる文字情報も含めれば活字離れはさほど心配する必要なしという説は確かにありますね。実は記者本人も文中で、

>1つには、情報収集ができる多様な媒体が登場してきたことがあると思います。

と書いちゃってますしね。「時間不足」についてはまあ仕方が無いでしょう。
日常生活の忙しさに加え、大体が経済が成長するとマスメディアも多様に発達しますので、それぞれに使える時間は分散していきます。「活字離れ」については、最近は行政や学校教育でもNIEや読書運動も広がってますので、揺り戻しが起こってきつつあるのでさほど心配する必要はないようにも思います。
たまたま戦後の日本では出版産業が大きく発達したのでみんな錯覚してますが、元々がどの国でも、趣味の読書家や研究者・専門職以外にはそんなに本など積極的に読まれるものではないのですよ。高校大学において「これぐらいは読め」という教養ブームがあったのは、恐らくは50~70年代までの経済成長期における一時的な現象に過ぎなかったのでは?
新聞にせよ、極端な話、欧米の大衆はタブロイド紙しか読まないですよ。もっとも日本の場合は一般紙が欧米におけるタブロイド紙と高級紙を折衷したような内容で発達してきたので、ちょっと独特ではあるのですが。

3 tpcdx372 10/23 01:41
携帯電話やパソコンやPDAでも本が読めるし、俺が学生の頃、専門書や論文を相当読んでました。本なんか読んでる暇ありませんでしたよ。この手の人はそういう人たちのことをまるで分かっていない。この記者はたぶんパソコンもモバイルも何も分かっていない、言葉は悪いかもしれないけど古い人だと思います。

2 ねぴ 10/22 23:20
小学校の頃は読書しなかったですねぇ。
親に貰った本も、好みじゃないと読むのが苦痛なだけでしたし。
義務でやらされるから、嫌いになるんですよね。

大人になって自由に本が買えるようになってからが、一番楽しく読めています。


大人になってから、何かを新たに始めるのは大変でもなんでもありませんよ(笑)

新しい習い事や趣味・スポーツを始める方なんて、まわり中にいらっしゃいませんか?
読書も同じですよ。

読みたい人はちゃんと読んでます。
読みたくない人はお爺さんだろうが、おばさんだろうが読んでいません。

昔と違って本以外の娯楽・暇つぶしが豊富ですからね。
無理に電車の中で読書をしなければいけない理由はないと思います。
ただ数を読めばいいってものでもないでしょうし。

ちなみに、この調査で何を読んだ時間かってでてるんでしょうか?
読書時間の長い国は、他に娯楽が少ないから、2時間サスペンス的な楽しめる本を読んでいるだけだったりとか?
もしそれだったら、TV見てるのと変わらないですね。

そのあたりがちと気になりますよね。

1 かたつむり 10/22 19:51
この手の日本人は本を読まないって記事を見ると、私は日本に住んでいないように感じてしまうの。
この手の調査は紙ベースの文字を読む時間を調べていると思うの。
もし電子媒体ベースの文字を読む時間も含めて計測すると、結果は全然代わってくると思うの。(例えばこのオーマイニュースを読むのも活字を読む時間に計測したら?)
あと、日本人は漫画は読書時間に含んでないと思うの。


わたしの場合は電子書籍が本格化してから(kindleの取扱点数が激増してから)活字書籍を読む冊数は増えていますね。読みたい本が読めるようになりましたので。それ以前は新刊の発売時期を逃すとなかなか入手しづらいことも多かったですから。中古本もブックオフに出回るような類の書籍ではなかったので古書店になければあきらめることもよくありました。

マンガを読む冊数も増えていますが、これは読書時間には入らないでしょう、さすがにw 面白いマンガが増えてよい時代になりました。