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南アフリカ共和国が同性婚を合法化

引用元URL:http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000003276

国会が世俗結婚を圧倒多数で承認
アミン・ジョージ・フォルジ
2006-11-24 08:39

 11月14日、南アフリカ共和国はアフリカ大陸で新たな先例を作った。南アフリカの立法首都ケープタウンにある上院議会の議員たちが、議論を呼んでいた、同性同士の結婚を合法化する世俗婚姻法案に対し、圧倒的多数で賛成票を投じたからだ。この問題は数カ月ものあいだ、国民的話題になってきたが、投票の時点では、ほとんど1つの意見に集約され、賛成票が230対反対票41で圧倒的な勝利となった。国会議員3人は投票を棄権した。

 この法案は、男性同士あるいは女性同士かに差異をつけず、「結婚あるいは世俗婚姻という形で結婚式をあげた、あるいは登録した、2人の自発的な結びつき」を認知するものだ。

 原則として、法案は国家地方委員会に承認のために提出され、ムベキ大統領が12月1日までに公布する予定だ。反対意見が出て法制化を邪魔することはなさそうだ。

 実際、南アフリカの黒人開放組織であるアフリカ民族会議(ANC)の議員が国会の多数派となっており、法案が通る可能性は高いと見られていた。これは、アパルトハイトがもたらした間違いを再度起こさないようにと、ANCの国会議員たちは、一般的に、圧倒的多数でリベラルな政策に賛成票を投じたからだ。ウカクラ内務大臣は、投票後、南アフリカが「民主主義を達成したとき、絶対に、どの南アフリカ人も肌の色、信条などの文化、性によって差別されないぞと宣言し、不公平な苦しみがあった過去と自分たちとの間にけじめをつけようと努めた」、と発言した。

 また、「憲法裁判所の判断を実行に移す手段として、同性のカップルは異性のカップルが現在享受しているのと同様の地位、義務、恩恵を受けるために、結婚できるようにするべきだ」。

 憲法裁判所は、2005年12月、南アフリカ共和国の婚姻に関わる法律が憲法違法だ、とする判断を下した。裁判所は婚姻法を変更するために政府に1年の猶予期間を設定し、もしこの期間内に変更が行われなければ、「同性婚は欠席判決となり、合法化される」とした。猶予期間は今年12月1日で期限切れになる。

【画像省略】
同性婚を求める動きは世界各地に広がる。写真は米ニュージャージー州で、同姓婚を認めるよう訴える人々(2006年10月、ロイター)

 現在の南アフリカ共和国の婚姻条例では、結婚とは、「男女の結びつき」とされている。

 投票前、野党インタカ自由党(IFP)の広報官インカ・マース氏は、国会で、IFPは、法案は倫理観にそむくので法案には反対すると述べていた。

 「IFPは常に強い家族主義を提唱してきており、最終的には強い道徳観に導かれている政党だ。この問題に関しては複数のほかの選択肢もあったが、国会ではこの点が正当に議論されなかった。したがって、どのような考え方でも同性同士の結びつきや結婚を拒絶するし、この法案には反対だ」

 これまでに、同性婚を合法化したのは世界でも4カ国だけだ(オランダ、ベルギー、スペイン、カナダ)。近い将来、ほかのアフリカ諸国が南アフリカ共和国の例にならうことはなさそうだ。アフリカ大陸の多くの地域では同性同士の恋愛は未だにタブーであり、法律で罰せられる状態だからだ。

オーマイニュース英語版から〔11月15日掲載〕)

オーマイニュース(日本版)より

※引用文中【画像省略】は筆者が附記


この記事についたコメントは1件。

1 野良猫 11/25 03:54
変われば変わるものですね。南アフリカといえば、頑固なカルビン派のイメージがあったけれども...


現時点で37の国と地域で同性婚が(これまでの異成婚と同様に)認められているようです。わたし自身は不都合がなければ容認派です。将来同性婚を認める法律の可決について国民投票が行なわれることがあれば賛成に1票を投じます。

おもいついた不都合?な理由。
・生物学的に子孫が残せない → 不妊の夫婦は?
・優遇措置を受けるための偽装結婚が増えるのでは? → 形だけの夫婦なんて珍しくもない
・信仰してる教えに反している → 知るか、ボケ
・とにかく自然ではない → そもそも火を道具として使うことが不自然

身も蓋もないことを書いてしまうと、同性婚が法的に認められた場合でも、異性婚も同性婚も離婚率はそう違いはなくなるんじゃないかと思います。

運命の人と出会って結婚して、運命の人じゃなかったから離婚する。経済的に自立できているかいないかが離婚の主因だろうと考えますし、出生率が低下してるのもそもそも結婚する人が減っている(※婚姻率の低下)のが原因じゃないかと。※高齢者夫婦も含むので以下の記事を参照

結婚したいと思った時にできないよりはできるほうがマシだろうという消極的な賛成なのは認めます。