How to ハーシュノイズ

ハーシュノイズのノウハウをまとめています。

私達は電気/音響の知識を少ししか持ち合わせていないので、所々間違っている箇所もあるかと思いますがその際はコメントでご指摘下さい。

最大の音の要:ミキサー篇

これが一番と言ってもいいほど重要!
音の分離が良くなりモニターがしやすくなります。

ミキサーにはアンプ、スピーカー等の音響機器を破壊しない為のレベルメーター(上げても黄色に留めておきましょう。赤まで上げると機械を壊す可能性があります。)やリミッター、音を太く出力するプリアンプ、耳に痛い帯域を削り、出したい帯域を強調するイコライザーの役割があります。

安いミキサーやコンパクトミキサーは電圧が低く、ヘッドルームが狭いため、エフェクターで増幅した音が潰れて台無しになりかねないのでおすすめはしません。ノイジシャンがデカいミキサーを使っているのはこれが理由です。現行品か古くてデカいミキサーを使いましょう!現行品のオススメはYAMAHA MG10かallen & heath ZED-10です。

ノイズソース
ノイズの源ですね、これを増幅させ変調しハーシュノイズにしていきます。

ピエゾピックアップ/コンタクトマイク
超ド定番ですね。ノイズと言えばこれ。振動、衝撃を電気信号に変換し音にしてくれます。楽器チューニング用のコンタクトマイクを使う場合は現行のKORGの物とテープで貼り付ける物はどうしようもなく使えないのでおすすめしません。設置面が円形でクリップで挟むタイプの物が音を拾いやすく、フィードバックの制御もやり易いのでおすすめです。ピエゾ端子剥き出しの奴は簡単にぶっ壊れるので割り箸等を沿えて熱収縮チューブ等でカバーすると壊れにくくなりフィードバックの制御もしやすくなります。

メタルジャンク/シェイカー

先程紹介したピエゾピックアップを取り付けて使用します。剥き出しのピエゾマイクを使う場合は本体にベタ付けせずにホットボンド等で少し浮かせて取り付けるとアンプで爆音で鳴らした場合もフィードバックの制御がしやすくなるのでおすすめですが振動を上手く拾う取り付け方は使用する筐体によっても異なるので試行錯誤して行きましょう。

鉄にバネを張ったり鉄の小箱にパチンコ玉を入れたりするのが定番です。ギターの弦とボディの関係と同じくバネが太ければ太いほど、ボディの鉄材が重い程図太い音が出ます。シェイカーよりバネの方が音が太く演奏の幅が広いので好きですね。
大体のホームセンターでフック付きのバネが売ってるので穴の空いてる鉄板にボルトやら穴に引っ掛ける等でギターの弦のように張れば完成です。ギターのストラップを付けると取り回しも良くなります。

シンセサイザー
フィルターが自己発振する物とパラメーターにホワイトノイズがある物がオススメ!
自分もずっとこれでやってます。フィルターのレゾナンスをMAXにしカットオフを回し倒しましょう。
高価なモジュラーシンセやノイズシンセサイザーを買わなくても、その辺のメーカーのセミモジュラーやアナログシンセでもエフェクターや使い方次第で十分タフな音が出ます。

ギター/ベース
言わずもがな!ギターの種類関係無く何突っ込んでもいい音が出ます!個人的にはジャズマスとかP-90みたいな太いシングルコイルのギターがいいかも。両手が塞がるのでエフェクターのつまみが弄れなくなるのがネックか。歪みを繋ぎ過ぎると音が潰れ過ぎてギターでやる意味が無くなってしまうので強い歪み1~2台を推奨。でもまあ意味とか無くなっちゃってもいいか 後ちゃんと弦をチューニングした方がよりノイズになります。

マイク
マイクプリアンプを挟んでから歪みに繋ぐとより声が通りにタフになるでしょう!マイクはスイッチを押してる間だけ音を通すプッシュフォンタイプがおすすめです!常にハウリングが起こる事を防げ、更に爆音で鳴らしたアンプの前でボタンを連打するフィードバック奏法もできます!

エフェクター、増幅と変調
増幅
歪み
ハーシュノイズの命です。ここに兎に角こだわりましょう。1〜2台ではシャーシャーの耳に痛い音になってしまうため3台は繋いで潰しまくり音の壁を築きましょう。
基本的に音量のデカい物を後段に繋ぐと良いのですが、繋ぐ順番によって音がガラッと変わるので試行錯誤していきましょう!

メタル系のハイゲインエフェクターがおすすめです。
メタル系エフェクターのイコライザーはミドルツマミの掛かりがいいので積極的にいじると演奏の幅が広がります。
ファズも組み合わせると音の粒子が荒くなり壁感が増すのでおすすめです。ゲインの高いモダンファズがいいと思います

後、常に掛けっぱなしにする物とノイズの質感を変えたい時にONにする物とで分けると演奏の幅が広がります。

ブースター
増幅したノイズを変調させるとどうしても音痩せしてしまうので最後段にフルテンで繋ぎましょう(音響機器を壊さないようにミキサーでのレベルメーター監視は必須)ディレイや変調エフェクトON時の音量差を無くすコンプレッサー的役割もあります。
これは個人的にZvexのSuper Hard On一択です。メルカリやヤフオクでクローンも安く転がっています。

変調/空間系

こちらも繋ぐ順番によって掛かり方がかなり変わるので試行錯誤していきましょう。

リングモジュレーター
これもかなり面白い音が出ますが繋ぐ順番や前段の歪みとの相性、イコライザーの設定、周波数によって掛かり方がかなり変わるので試行錯誤しましょう、ダメな時は全く掛かりません。

フィルター
かなり重要です!音源で良く聞くシュー!とかギュンギュン!みたいな音は大体これで出しています。派手な音の変化が付けられるのでとても楽しいです。これも歪みの前に繋ぐか後に繋ぐかで掛かり方が変わってくるので好みに合わせて試行錯誤しましょう。

最も良く売ってるギター/ベース用のエンベロープフィルターはやはりギター/ベース向けにチューニングされているので掛かりが悪いものが多いです(勿論使える物もアリ)。おすすめはDJ/シンセサイザー用のデスクトップフィルターです、色々ありますがローパスフィルター、バンドパスフィルターが特にノイズ映えします。LFO付きのものは演奏の幅が広がりまくりさらに良しです。

ピッチシフター
音のピッチを変えるエフェクターです。大胆に音を変化させられるので派手な展開を作る時に重宝します。後段に繋ぐといいでしょう。

リバーブ
後段に繋ぐのもいいのですが歪みの前に繋ぐのも面白いです。残響音が全て歪みド派手な音が出ます。シューゲイザーの方々が良くやってるやつです。

ディレイ  
シンセや持続音にディレイをかけると効果的ですが、ハーシュノイズの場合歪み過ぎて上手く掛からない場合が多々あります。
ディレイをハーシュで使う場合はホールド(一定期間の音をループさせる機能)を使って執拗な反復を作り出したほう が大味で良いかもしれません。

音響/電源
アンプ
兎に角飛ばさない様に注意しましょう。
特にマーシャル等の真空管アンプは要注意です。自信のない方はジャズコーラス等トランジスタアンプを推奨します。

ミキサーのレベルメーターが赤を叩かないように監視し、アンプ側のゲインとボリュームも慎重に調節し、過大入力は避け、アンプ側でボリュームを上げるようにしましょう。特に低域が出過ぎているとあっという間に飛ぶので適時ミキサー、アンプ、エフェクターのイコライザーで調節して下さい。

PAミキサー
大体のミキサーはリミッターが入っているのでアンプ程心配しなくてもいいのですがスピーカーにはダメージが入ってしまうのでこちらもレベルメーターが赤を叩かないよう調節しましょう。

パワーサプライ
エフェクターに電源を供給する物です。
ハーシュノイズはエフェクターが多くなりがちなので大容量の物を選びましょう。分配式のDCケーブルは音痩せ/不要なノイズの原因になるのでお勧めしません。VOCUのBaby Power plantがおすすめです。

ここに書かれているもの以外にもノイズに使ってみたら意外とかっこいい機材があったりするので兎に角少しでも気になる機材があったら手当たり次第に買い、気に入らなければ売り払い更に買うのトライアンドエラーをひたすらに繰り返しましょう。実験精神を持て!とりあえず買った機材はアウトプット以外全部MAXまで回して見ろ!そして痛い目を見て成長しろ!人の機材をパクれ!ノイズを聴いて参考にしろ!


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Shota Izawa
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