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80万で田舎の空き家を買いました

こんばんは。宮崎県新富町でフリーの編集者・ライターをやってます、二川智南美(ふたがわちなみ)です。

地域おこし協力隊を卒業して早2か月、ありがたいことに忙しい日々を送っています。

さて、本日は大きなご報告が。なんとこのたび…

空き家を購入しました!!!

いえ〜い!

スペックはこんな感じ↓

場所:宮崎県新富町
価格:80万ぽっきり
広さ:200坪以上
お家:ボロいけど40坪以上
その他:ボロくてデカい工場跡付き

ボロいとはいえ、手直しすれば住めるお家付きの200坪が80万円は、田舎とはいえ破格かな?と思います。その分、時間もけっこうかかりましたが!

今回はどうやって見つけたのか、購入までに何をしたのかに絞って、ざっくりお伝えします。(記憶を頼りに書いているので、あくまでもご参考までに)

空き家探しスタート、運の悪さに泣く

空き家を探し始めたのは2022年の秋、1年半以上前になります。自宅を兼ねた居場所づくりをしたいと最初から決めていたので、以下の3つが条件でした。

・新富町の〇〇地区と呼ばれる場所
・ある程度の広さがある一軒家
・リノベーションOK(現状復帰なし)

私は町の中でも住みたい地区の希望があったので、地区にお住まいに方に尋ねて近所に空き家がないか調べるところからスタート。

実はこのとき見つけた空き家の中に、今回買った家がありました。ところが、持ち主であろう方に連絡を取ったら「3日前に国に売っちゃった、もう少し早かったら無料で譲ったのに」と言われました…

(自分の運の悪さを呪いましたが、結果購入の形でよかったです。理由は後述)

エリアを広げて探すが、手応えなし

地区内に希望と合致する物件がなさそうだったので、周辺のエリア(小中学校の学区が同じ範囲)まで広げて探しました。

いろんな方から空き家の情報をいただくものの、完全な空き家ではなく実はまだ使ってたとか、隣人に難ありだからやめておいた方がいいなど、なかなか良き物件には出会えず…。

ちなみに私の場合、不動産および空き家バンクはまったく当てになりませんでした。町の中心部から離れたエリアだったためか、賃貸でも購入でも一軒家の情報はほぼゼロでした(あっても現状復帰必須とか)。

契約間近に、まさかのドンデン返し

探し始めて半年ほど経った2023年春、別の地域おこし協力隊が以前に借りていた空き家が、エリア内にあると判明。

さっそく見に行ったところ、協力隊が内装をリノベーションしていたので、そのまま使える状態でした!

夫も連れて再び内見し、いつまでに引っ越したいか、具体的なスケジュールや家賃についても交渉。家主さんが貸し出しに前向きでよかった〜と胸を撫で下ろしていたところ…

「息子が帰ってくることになったので、ごめんね!」

白紙になりました(泣)。絶対賃貸はやめよう、と思った出来事でした。

果報は寝て待て…本当にきた!

白紙事件(田舎あるある)ですっかり気分が落ち込んでしまった私。仕事が忙しくなったのもあって、家探しは一旦ストップしました。

正確には「家が欲しくて〜空き家あったら教えてください〜」と、喧伝しまくっていましたが。口コミが一番当てになりますので!

すると〇〇地区の方から朗報が。「国に売ったという例の空き家が売りに出るらしいから、役場の人に連絡しなさい」と…!チャンス到来!

急いで役場の担当者に連絡して詳細を伺ったところ、国に売った=相続放棄した物件ということが判明。こうした物件の場合、司法書士が諸々の処理や手続きを行うのですが、まだ担当の司法書士も決まっていない状態でした。

「すぐに決まると思うからわかったら連絡するね〜」と約束を取り付けました(2ヶ月半待った)。

ライバル出現!? 自分から動いて本気度をアピール

年の瀬も迫った2023年12月、担当になったばかりの司法書士に連絡したところ、「まだ私も物件を確認できていないんですよね〜」とのことだったので、許可をもらった上で一足先に、知り合いの建築会社の方を連れて家の中を拝見。

写真撮影と簡単な見取り図を作成し、司法書士に提出しました。ついでに雨漏りとシロアリなど瑕疵(建物の問題点)をチェックリスト化。もれなく雨漏りしてたりシロアリ巣くっていたりと欠点だらけだったので、こちらもあわせて報告しました。

それって司法書士が確認することじゃないの⁉️と思う方もいるかもしれませんが、実はこのとき同じ空き家の購入を検討しているライバルがいると聞いていた私。

相続放棄された物件の場合、もし複数人の購入希望者がいたらお金の積み合いになってしまいます。そうなると我が家に勝ち目はありません(相手がかなりの資産家であるという情報を入手していた)。

少しでも「本気なんだぞ〜!」とアピールすべく、自分から動きまくっていたのです。そんな熱意が通じたのか(?)、ライバルは購入を辞退。お次は価格の交渉です。

裁判所の許可、なかなか下りません!

200坪という広さがあるとはいえ、家はボロボロ、さらに20年以上前に放棄された工場跡もあるので、価格を大幅に下げられるのは確実でした。

しかし、相続放棄された物件の売買許可を出すのは裁判所。裁判所は、書類上の評価額しか見ませんので、なぜ価格を引き下げるのか、根拠を提出しなければなりません。

前述の写真やチェックリストに加え、リフォームの見積書も必要でした。まだ購入が決まってないのに、見積書をもらうって変な感じ…。

ウン百万の見積書と私の住民票を出して、もう許可が降りるでしょ、と思ったらなかなか連絡がなく…。というのも、実は土地や家の一部が抵当に入っていた(しかも複数)ので、その処理に時間がかかっていたようです。

(最初にタダでもらわなくて本当によかった…!!)

「もうすぐ裁判所の許可が降りますよ」と言われて3か月半、80万円という破格のお値段でついに購入できたのです。な、長かった〜!

焦りは禁物、情報集めは怠らず

今回学んだのは、家探しは運とタイミングということ。空き家の情報が全然出てこなかったり、手続きになんだかとっても時間がかかったり、焦ってもしょうがないなあと思う場面に多々遭遇しました。

とはいえ、こうして無事に見つけられたのは、地元の方々がたくさん情報をくれたから。地区の方をはじめ、「あの空き家の持ち主に聞いてみるよ〜」「あっちの家、空いてるみたいだよ!」と、いろんな方々が教えてくださり、また家の購入手続き中も「決まった!?」とたくさんの方が心配と励ましの声をかけてくださいました。本当に感謝です!

無事空き家は購入できましたが、ここからが本番です。リフォームやリノベーションの様子は随時お伝えしようと思いますので、今後の発信もお楽しみに!

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