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FP1級実技試験をきんざいで受検するメリット3選

FP1級学科試験をパスすると、最後に待っているのが実技試験。
きんざいとFP協会から選択することになります。

金融機関の方はノールックできんざいになるケースが多いと思いますが、それ以外の業種の方ですと、自分の特性(対人スキル)・受検時期等によってはFP協会を選択することもあろうかと思います。


この2択、どちらを選ぶべきか。


私が聞かれたら「きんざいがいいんじゃないっすか?」と答えるようにしています。

しかしながら、私自身がFP協会の受検経験がなく、安易にきんざいとFP協会を比較することはフェアじゃない(急にFPらしさを出してみる)ので、本記事においては、きんざいを受検するメリットとして記事をまとめます。


1.FP協会派の意見もよく分かる

「私はFP協会で受けた方が良いと思います。」
こんな意見もたくさんあると思います。それも選択肢の一つです。

FP協会派の方から出る主張、主な理由は合格率

これは「合格率が高いFP協会で受検するべき」という主張です。
実際、FP協会の合格率の方が高いです。
直近の試験で比較してみます。

①きんざい実技(年3回)
 2024年2月 合格率 87.97%
 2023年10月 合格率 80.10%
 2023年6月 合格率 84.80%
②FP協会実技(年1回)
 2024年9月 合格率 96.22%

FP協会は95%前後、一方、きんざいは85%前後というところです。
単純に合格率だけで見るとどちらも高いのですが、2つで比較するとFP協会の方がより高いので、FP協会で受検した方が良いとなる気持ちはよく分かります。

2.きんざいで受検するメリット3選

それでも、合格率が低いきんざいで受検するメリットはなんでしょうか。

キーワードは「活きた知識が身につく」です。
3つにまとめてみました。

       ~きんざいで受検するメリット3選~
①人に話せる知識が身につく
②最新情報を取りにいく癖がつく
③受検対策が取りやすくなった

順番に見ていきましょう。

3.メリット① 人に話せる知識が身につく

インプットしても、うまくアウトプットできないことってありませんか?

例えば、学生時代の英語学習。
私自身が実感していることですが、学生時代はそれなりに英語を勉強したのに、いざ海外旅行に行くと何も話せず、単語だけで現地の人と会話する…というあれです。(もっと話したかった)

FP試験で得た知識も、筆記試験だけだと人に話せるスキルが少し欠ける気がします。

これは実技対策していくと気づくのですが、いかに学科試験がキーワードの暗記に偏っていたかを痛感します。

例えば、面接の定番「3つの遺言(自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言)の要件を教えて」という問題。
分かってるんだけど、分からない。
学科対策では、何回も問題を解いたはずなのになぜか出てこない。

一方で、筆記試験で「公正証書遺言では、証人が●人以上必要である」という穴埋め問題が出てきたら、何も見なくても「2人」と答えることができます。
おそらく、「証人」という単語から「2人」という答えを割り出しています。

このように学科試験では、なんとなくキーワード(ここでいう「証人」)から数珠繋ぎのような理解をしていることが分かります。

他方、実技試験では、当然穴埋めではないので、キーワードからの連想ができなくなります。「証人が2人」ということも出てこないわけです。

言うまでもなく、FP実務、あるいは実際の生活の中で活かすためには、断片的なキーワードの暗記ではなく、しっかりと用語を理解することが肝要です。
これを訓練によって実現できる場面、それが面接ではないでしょうか。

人にスラスラ説明できるようになると、完全に理解した状態になっていると思われます。
結果的に忘れにくくもなっているため、実生活で活きた知識として活用することができるのです。

4.メリット② 最新情報を取りにいく癖がつく

学科試験は、時事問題等を除き、法令基準日に基づいた試験問題が作成されています。ですので、受検時期によっては法改正前の内容で回答することもありえます(実際にはあまりないケースだと思います)。

一方、実技試験は、試験日現在施行の法令等から出題されます。
ですので、定番問題だけでなく最新情報も押さえておく必要があります。

例えば、私の受検した2024年2月10日PART1では、前月(2024年1月)に改正されたマンションの相続税評価額がテーマとなりました。

余談ですが、私は正直、勉強不足でしたので「タワマン税制のことですよね!」と、テキトーなことを言って急場をしのぎました。

2024年2月回に限らず、どの回でもそれなりに改正点は問われます。

よって試験対策としても、最新の法改正を常に調べておく必要があります。
(たまに「これはキリがないぞ…」と思ったことがないわけではないのですが)

この作業をしていたからか、受検後も「次の改正は何かな?」と新しい情報を取りにいく癖がつきました。
ニュースを見ても「あぁあれね」となるのは、受検前の自分にはなかったことです。

5.メリット③ 受検対策が取りやすくなった

きんざい・FP協会のいずれも問題集は1冊しかないことから、「謎が多い試験」とも言われていますが、きんざいに関しては先輩note(受検者がつづった面接体験記)が充実してきました。
問題集の解説が、本番に即していない内容で書かれておりイマイチ掴めない中、面接のリアルが書かれた体験記。
実技試験界隈の雄、ラスパーさんのブログによると、前回試験(2024年2月回)は全4日程とも先輩noteが出ているようです。

ラスパーさんがまとめているので、是非ご覧ください。

受検対策にあたって、先輩noteは「これを答えたら、次はこう来る」というラリーの様子がよく分かるので、とても勉強になります。

ちなみに、私は先輩noteをメイン教材に勉強を進めていました。
これが充実した昨今においては、紙の本として茶色本を購入したうえで、noteをじっくり見てみる等、受検対策も取りやすくなっているといえます。

以上、実技試験をきんざいで受検するメリット3選でした。

6.学科で山は越えている

ここまで読んでいただければお分かりのとおり、「実技試験はきんざいの方が楽だよ」と言いたいのではありません(実際に楽ではありません)。
そうではなく、きんざいは面接試験なので、結果として活きた知識になるということです。(FP協会の勉強ももちろん今後に活きるとは思います)

FP1級の天王山は、どう考えても学科試験です。
実技試験は学科試験を乗り越えた人だけが踏み入れることができる世界。
私自身、学科で諦めた人もたくさん知っています。

実技試験をボーナスステージと考えたときに、せっかく勉強するならただの試験対策としてではなく、受検後も使える活きた知識に代えていきたいですよね。
それができるのは面接試験、きんざいではないでしょうか?
実技は学科と違って、より楽しみながら学習を進めていきましょう。

お読みいただきありがとうございました!
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