Digモンアドベンチャー 2023.2.23

恐ろしいことに、今日は食事とトイレを除くほぼ全ての時間を布団の中で過ごしてしまった。

体調が悪い訳じゃないはずなんだけど、睡魔が無限に止まらない。花粉症の薬のせい?いや、そうでなくても定期的にこういう日はある気がする。せめてもの抵抗として日記だけでも書く日にしよう。

お菓子で遊んだ日の話をします。


いつからだろうか。コアラのマーチを絵柄も見ずに淡々と口に放り込むようになったのは。

娯楽で溢れる現代では、身の周りよりも液晶画面の中に楽しみを探した方がてっとり早い。映画、漫画、動画にゲーム、全部が一つの画面で完結するから。

でも、本当にそれだけでいいのか?一日の終わりに振り返って、そのコンテンツの中で何か一つでも自分の中に残るものはあるのか?観客で居続けるだけの人生は自分の人生を生きてると言えるのか?

そんなことをぼんやり考えながらコンビニのお菓子売り場を物色していると、面白そうなものを見つけた。

バンダイ「キャラパキ 発掘恐竜チョコ」

発掘恐竜チョコ。周りのチョコをうまく削って、ホワイトチョコで形どられた恐竜を発掘するという遊びの要素のあるお菓子だ。

いいね。久しくこういうお菓子を買っていなかった気がする。たまには液晶画面を離れてこういう遊びをしてみるのも悪くないかもしれない。

かくして、90円で買える小さな冒険が始まったのだった。

追伸 失敗しました。


発掘開始から30分ほど経った辺りで、ティラノサウルスの後ろ脚はあっけなく真っ二つに折れてしまった。外縁のチョコの溝を削るまではよかったけど、恐竜の脚は細いホワイトチョコでできているため、大雑把な発掘では周りのチョコの巻き添えになって簡単に破損してしまう。こうして大いなる冒険は30分で幕を閉じた。

ため息もそこそこに、ただの形の悪いチョコ菓子と化した冒険の足跡を口に運ぶと、いつもよりチョコの味をちゃんと楽しめた、ような気がした。

外縁のクリスピーチョコも、恐竜をかたどったホワイトチョコも、破片の一粒一粒が採掘というプロセスで生み出されたことを実感する。そして、なにより「失敗してしまった」という悔しさを自分がちゃんと味わえていることに新鮮な驚きを感じた。

そうだった。「遊び」は誰でも自分が主役になれるコンテンツだった。ゲームでもきっと同じ遊びはできるけど、画面の外側でちゃんと遊んだのはいつぶりだっただろうか。


俯瞰で見れば子供じみてると思うような遊びだけど、だからこそ、「いい年こいて発掘恐竜チョコをガチった」という記憶は平凡な日常の中で少しだけ長めに残る気がする。

年をとってジジイになった時に、自分が触れたコンテンツをどれだけ覚えてるだろうか。

忘れてしまっても楽しかった時間が無かったことにはならないだろうけど、せっかくなら長く覚えていられる思い出も増やしたい。そんなことを考えた。


後日談

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