【ガチ恋レギュラー陣セレクトCD’s-オタクこれ聴け!-day 7 HAGE 2017.02.04】
今週お届けしてまいりました、【ガチ恋レギュラー陣セレクトCD’s-オタクこれ聴け!-】いかがでしたでしょうか。皆さんの興味を引いたCD、楽曲はありましたか?皆さんに新しい出会いをお届けできていたら嬉しいです。
さて、このテーマ最後をHAGEが担当させてもらいます。僕が紹介させてもらうのはもちろん茅原実里さん。6th ALBUM『Innocent Age』です。Innocent Age が名盤たる所以は、「あまりにも”ALBUMとして”完成されている」ところにあります。Singleに比べるとALBUMは曲数が多い分、曲単体だけでなく全体としての世界観やストーリーを受け取りやすいところが良い点だと思います。そのALBUMの良い点が存分に発揮されているのがこの『Innocent Age』なのです。
『Innocent Age』のALBUMコンセプトは、「恋から愛へ」。幼い恋心が成熟した愛に変化していくストーリー、僕が25年かけて欠片も感じることができなかった瑞々しい気持ちをたった73分26秒で感じることができます。今日はそのストーリーを紹介させてもらいます。
01. いつかのわたしへ
「いつかのわたしへ」というタイトル通り、過去の自分に向けてのエールを送る一曲。アコギとピアノの優しい旋律から始まり、どこか切ない気持ちになりつつも、暖かい歌詞から「わたし」の幸せな結末を想起させる始まりとなっている。個人的には結婚式当日の新婦控室のイメージです。
02. Awakening the World
Awakeningは”目覚め”の意味。物足りない日常から抜け出したい、という誰もが感じたことがある鬱屈とした気持ちを歌いながらも、作曲の堀江晶太特有の広大で爽快なピアノとバンドサウンドによって、今後の良い展望を予感させる見事な調和の一曲となっている。
03. 視線の行方
物足りない日常だったはずなのに、ほんのちょっとの違和感が…?誰もが経験したことがある、ついついその人のことを目で追ってしまう、そんな変化の始まりを描いた一曲。ダイナミックな変化ではないものの、穏やかで重要な風景を思わせる曲を収録できるのもALBUMならでは。
04. きみのせいだよ
視線の変化が、徐々に気持ちの変化へ…。まだまだハッキリとした意識はないけれど、だけど確かに何かが変わっていく、そんな困惑と、期待と、楽しさを表現した一曲。スパイラル~推理の絆~EDを担当した元Hysteric Blueの楠瀬拓哉が作詞作曲を担当している。
05.あなたの声が聴きたくて
作曲は俊龍。はっきりと「あなた」のことが知りたい、声が聴きたいことを自覚し、ワクワクとドキドキで混乱する様をポップでキュートに描いた一曲。作曲は俊龍。あたふたしながら距離を縮めるために奔走する女の子の情景が浮かんでくる、とても可愛らしい曲。作曲は俊龍。めっちゃ可愛い。作曲は俊龍。
06.恋
恋をしていることを初めて自覚する、転換の一曲。変化に戸惑っていた「わたし」が気持ちを自覚した瞬間晴れ晴れとした思いになる様を、堀江晶太の透き通るサウンドが見事に表現している。Singleで聴くときとは一味違う、お願いだからALBUMの流れの中で聴いてほしい茅原実里最強曲の中の1つ。
07.月の様に浮かんでる
恋は楽しいだけじゃない。「あなた」のことを考えてなにも手につかない、苦しい…切なく苦しい一曲。恋を自覚した瞬間にこういった曲に続くALBUMの構成に、茅原実里さんの恋愛観が表れているんじゃないかなあと思うわけです。
08.春風千里
切なく苦しい気持ちは、やがて嫉妬や怒りの激情へと変化していきます。「あなた」を思う狂おしい感情を激しいバンドサウンドとこれまでとは一転した歌声で表現した一曲。高まります。
09.ラストカード
やがて恋は成就に近づきます。きっと「あなた」も私のことが好き…でも怖くて、今の関係が心地よくて最後の一歩が踏み出せない…そんなもどかしい気持ちを歌った一曲。こういう時期、見ていてたまりませんよね。
10.Love Blossom
恋の果実が実る瞬間を描いた一曲。幸せを信じて信じて信じていく「わたし」の可愛らしく純真な歌詞と今や茅原実里さんの代名詞ともなった壮大なストリングスが幸せで無限の可能性を秘めた未来をイメージさせます。思わず涙してしまうほど感動的な曲です。
11.Dancin’ 世界がこわれても
恋が実った次の瞬間こういう曲に続くところに茅原実里さんの恋愛観が出ているんじゃないかなあと思うわけです(二度目)「わたし」と「あなた」以外は必要ない、絶対に「あなた」は私が離さない…そんな独占欲と愛情を描いた一曲。
12.カタチナイモノ
恋が実った瞬間の興奮や激しい独占欲は過ぎ去り、後に残るのは不安…。苦悩する「わたし」が描かれた一曲。恋が実ったあとこういう曲に続くところに茅原実里さんの恋愛観が出ているんじゃないかなあと思うわけです(三度目)
13.ふたり
様々な感情を乗り越え、たどり着いた結論は「一人じゃなく、ふたりなら乗り越えられる」というものでした。全てを振り切ってすがすがしい気持ちを表現しきったこの曲は、ALBUMの終盤で聴くからこその感動があります。
14.ありがとう、だいすき
ふたりなら乗り越えられる、そんな気分にさせてくれる「あなた」への感謝を歌った曲。長門有希ちゃんの消失のEDとして捉えた場合と、Innocent Age14番目のトラックとして捉えたときに解釈が変わるところが面白く、味わい深い一曲。
15.会いたかった空
永遠の愛を誓うInnocent Ageのストーリーのゴールでありスタートの曲。劇場版境界の彼方の主題歌としてマッチしながら、Innocent Ageのフィナーレを飾るにふさわしい一曲。「ずっと ずっと ともに生きていこう ずっと愛のままで…」
16.はるかのわたしへ
1曲目「いつかのわたしへ」と対になる曲。未来への期待と希望を思わせる感動的な一曲。個人的には、「いつかのわたしへ」が結婚式当日の控室なら、「はるかのわたしへ」は神父の前に立つ新婦のイメージです。
「恋から愛へ」を見事に表現しきり、ALBUMとしての完成度が非常に高い名盤『Innocent Age』、またその世界観を新たなステージへ進めた『Minori Chihara Live Tour 2016 〜Innocent Age〜』 Live BDは大絶賛発売中。
恋するオタク必聴の作品なので絶対に聴いてください!