血液疾患患者さんが病気について知っておくことの重要性

 血液疾患患者さんにおけるコロナワクチンについても一通り現時点のことについてはまとまったので、次は患者さんへの血液疾患についての情報提供を行っていきたいと思います。

 どんな病気でも患者さんが自分の病気をよく理解しておくことは重要ですが、特に血液疾患の場合は、患者さん自身が病気について理解しておくことが治療成績の向上につながるのではないかと日々の診療から感じています

 なぜなら、血液疾患はその多くはすぐに治るといったものではなく、短くても数年、場合によっては一生涯付き合っていく病気になることがほとんどだからです。

 また、血液疾患患者さんで急に発生する問題として、出血や感染が挙げられますが、これらは患者さん自身の心がけも大事になります。

 医師に治療を全て任せているから、自分は理解する必要はない、と思っている方々もいるかもしれません。しかし、自分でも理解しておくことによって、内服薬の重要性、定期的な通院の意義、感染予防行動を要する理由などがわかれば、治療のモチベーションも維持できるのではないでしょうか。

 多くの血液疾患の治療は継続的な治療を要するいわばマラソンのようなものなのです。モチベーションの維持は重要です。(最近、個人的にはコーチングのテクニックを患者さんに適応することにも興味があります。)

 患者さんに正しい医療情報を提供し、日本の血液内科診療をさらに向上させていければと思います。

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