チバユウスケは私の心の真ん中にいる

 本当は、もう少し心が落ち着いてから書くべきかと思ったけど、今じゃないと書けないことがあるかもしれないと思って、この文章を書き始めます。

 感傷的になってしまうかもしれないけど、これも私の記録として残しておこうかなと思います。


 12月5日

 まさかそんな日になるとは知らずに、いつも通り出勤していて、朝からすごく忙しかった。

 相変わらず隣の席の人は、どうでもいいことをずっと喋りかけてきて、集中して仕事させろよって、私はちょっとイライラしてた。

 ずっとnoteに再掲載するために頑張って直してた小説が前日に出来上がっていたので、昼休みにUPしようって、そんなこと考えながら、イライラを紛らわせて、タスク片付けるのに精一杯だった。

 昼休み、noteのアプリ立ち上げてまずは公開。それからX開いて再掲載しましたー!って元気よくポストしたら、


 チバユウスケが死んだって

 嘘みたいなことが書いてあった。


 救いだったのは、みんな昼ごはんを外に食べに行ってて、席には私一人だったこと。

 でも、後ろの方にはまだ人がいたし、込み上げてきた涙をぐっと堪えた。

 タイムラインを見直す間もなく、何か何か言葉にしなきゃって思って、鍵アカに「チバユウスケありがとう」ってポストした。

 それしか浮かばなかった。

 ごはん食べなきゃって思って、買ってきてたコンビニおにぎり開けて、押し込むみたいに食べた。

 何もしないでいたら、泣きそうって思ったけど、食べたものが飲み込めてるのかよく分からなかった。

 気持ちを落ち着けるために、夫にラインした。言葉が出ないって言ったら、俺も言葉がないって返ってきて、少し落ち着いた。
 この人がパートナーで本当によかったって思った。

 昼休み明け、同僚の人が確認事項を確認できてないことが分かって、相手方に電話しなきゃって話になった。

 その人はぶすくれてて、こんな面倒なことしたくないって言った。

 じゃあ私が電話しましょうかって言って、その人の尻拭いみたいな電話をすることになった。

 いつものこと。

 でも、心が割れるかと思った。

 結局、相手方が不在で、電話を切ってからコピーしてきますって言って、廊下に出てから、こっそりと少しだけ泣いた。

 チバユウスケが死んだ

 頭の中で言葉にしたら、悲しみが、寂しさが、後から後から込み上げてきて、危なかった。家に帰るまで我慢しなきゃって、歯を食いしばって耐えた。

 結局、尻拭いさせてきたその人は、他の案件も出来そうにないからって言って、私はその人の分の案件もさせられることになった。

 別にいい。
 どうだっていい。
 無になってやればいい。
 私ならやれるし。

 そうやって、心をギュッと抑えつけた。

 その時、チバの声が聞こえた。
 私の大好きな「OLIVE」の歌声が聴こえた。

 そうだいつもこうやって、どんなに理不尽な目にあっても、苦しくても、悲しくても、チバユウスケの音楽が傍にあったよなって思った。


 ありがとうって心の中でつぶやいた。


 それから定時まで、私の頭の中では、ずっとチバの歌声が流れてた。


 帰り道、一人になってから、恐る恐る「カサノバスネイク」を再生してみた。

 すごく悲しくなったけど、すごくかっこよくて痺れた。

 クリスマスのネオンの中を、チバユウスケのがなり声と一緒に歩いた。


 家に帰ったら、もう涙は止まらなくて、タイムラインから離れられなくなって、いろんな人の投稿を片っ端からいいねした。

 たくさんの人が、私と同じように悲しんでいた。

 夫が帰ってきて、胸にぽっかり穴が空いたみたいだって言った。
 私もひとしきり泣いたよって言って、2人でYouTubeのミッシェルやバースデイの映像をたくさん見た。

 あの伝説のMステは、そういえば二人で見たねって言って、誰かがポストしてた映像を見たら、また泣けてきた。

 なかなかソファから立ち上がれない私に、夫が、「トシロウに説教されるロンジ」って言って、好き好きロンちゃんの格好してるロンジがしょんぼりしてる写真見せてきたから、めちゃくちゃ笑ってしまった。

 そんな風に1日が終わった。

 12月6日

 目を覚ましたら、あ、チバユウスケがいない世界なんだって思って、また悲しくなって、少し泣いた。

 zipを見てたら、スラムダンクの主題歌などで知られるチバユウスケさんが〜って報道されてて、「なんだその説明、まじでくそだな」って言ったら、夫が「チバ好きなやつはみんな分かってるよ」って言った。

 目が腫れてたけど、関係ないやって思って、いつも通りバスに飛び乗って、イヤホンを耳に入れた。

 チバユウスケの声を聴いても、悲しくはなかった。

 ひたすら、カッコよかった。

 あ、そうか。

 チバユウスケは私の心の真ん中にいる。

 そう思った。

 私の大好きなあの笑顔で、咥えタバコで、片手に缶ビール持って、「おう」って、いつでも言ってくれる距離にいるって。

 いなくなっても、いなくならないんだって。

 だから大丈夫って、

 チバユウスケは、一生わたしのヒーローで、唯一無二のロックスターだから。

 だから、寂しがったりすることないねって、

 チバユウスケが残してくれた音楽を、今までと変わらず、ずっと聴いて生きていくから、

 だから大丈夫だよねって

 思ってる。


 本当にありがとう。
 ずっと大好きだよ。







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