アリスミア・アリスメア 全曲セルフライナーノーツ

どうも。アリスミア・アリスメアの麻疹です。
このサークルでの活動も7年(東方wiki調べ)とのことなので、ここいらで少し今までの振り返りをしようかなと。
CDやジャケットで伝えられることに限りがあって、伝えたいことはたくさんあるけど余白が足りない(フェルマー並感)こともあったので、こんな場を用意してみました。
曲の世界観だったり、その時影響受けてた曲だったりをつらつらと書いていければと思ってます。


アリスミア・アリスメアについて

詳細は省きますが、このサークルを始動させるまでに2、3のサークルに所属しては消えていきました。
これまでのサークルでは「ベース担当の麻疹さん」くらいの立ち位置だったので、メイン作曲だったり作詞は他のメンバーにぶん投げていました。
でもやっぱ、自分がやりたい音楽をそんな環境で100%できるわけがなく、どこかモヤモヤしながらサークル活動してきたわけで。
で、どこにも所属してない状況で「やっぱ自分主体のサークル作るか」みたいな感情になってできたのがこのサークルです。

サークル名も結構悩みました。
「あ」で始まる2,3単語を連ねたカタカナのサークル名という大まかな枠組みで考え始めました。(検索エゴサのしやすさを最優先に考えた結果)
そんな考えのもと広辞苑とか類語辞典とかいろいろめくってた挙句、こんなサークル名になりました。

アリスミア:不整脈→変拍子の隠喩
アリスメア:不眠症(超意訳)→そんな感じの世界観の歌詞書くよ!

みたいな感じのサークル名の由来です。

うちの曲を聴いていただいた方はだいたい曲の特徴をご存じだと思いますが、コンセプトは「変拍子女性ボーカル」です。
男性ボーカルの良さもいいですけど、女性ボーカルの儚さとかそんなのを表現したいと思って。
(それに当初は初音ミクで曲作る想定だったからね)
そんな中で協力してもらってる真歩ちゃんには頭が上がりません。本当にありがとうございます。

影響を受けているアーティストのトップ3は以下。
・ACIDMAN
・the cabs
・maison book girl
曲の雰囲気、展開、歌詞の世界観についてはめちゃくちゃ影響を受けています。それに加え、残響record系のバンドはだいたい大好物で、少なからず自分の作ってる曲に影響を受けています。
ポストロックというジャンルにこだわっているのもあります。東方アレンジ界隈でポストロックというジャンルが今現在でそんなに居ないってのもありますが、自分が聴いて育った環境がポストロックだったので、そんな意味でもポストロックを続けています。

それでは、次からはCD別、曲別にセルフライナーノーツ的な感じで書いていきます。
ちなみに、最初期に出したCDについては、特に書くこともないので割愛していきます。

カームブルーの部屋と一過性の自然主義的誤謬

2017年秋季例大祭で頒布。
それまでは「お前それ本当に同人音屋の作業環境か???」ってくらいのPCスペック、音楽制作ソフトで制作していましたが、サポートメンバーの協力と資金を投入しまくって、ようやく世に出して恥ずかしくないような出来のCDを作ることができました。
このCDがあったからこそ、今の知名度や地位を掴めたな、と思えるほど、ファーストCDとしては完成度高めに行けたかなと思ってます。

カームブルーの部屋と一過性の自然主義的誤謬

原曲:おてんば恋娘
使用拍子:6/4、9/4(4+5)、4/4
CD名にしてリード曲、そしてアリスミア・アリスメアの代表曲の一つとなってくれた曲。
影響を受けた曲は日向美ビタースイーツの「虚空と光明のディスクール」。入りはまぁほんとそのまんまだよね。
変拍子、ダウナー、閉塞感がありながらも少しばかりの明るさを感じられる曲に仕上がったと思います。
そんな考えがあったので、歌詞も文学的且つキャッチーに、と思って作りました。

季節感は6月梅雨あたり、文字通り青みがかった部屋の中で無力感と没入感に浸りながら、良くも悪くも自分の世界で生きていく、みたいな設定でしょうか。
「カームブルー」という色は国際規格的な色ではありませんが、商品名などで実在はしているようです。
青の中でも文字通り落ち着いた、優しみのある色という認識のもと採用しています。
個人的に青色はどちらかというとネガティブなイメージの色という印象が最初に来てしまいます。全ての青が悪いとは全く思っていませんが、麻疹的には「青=ダウナー、マイナス、ネガティブ」という、どちらかといえば暗く黒みがかった青を最初に想像してしまいます。
その中でも、比較的穏やかでポジティブなイメージのある「カーム」を語頭につけることで、濃紺に少し白を足し合わせたような、精神安定を図る青というイメージを曲に乗せました。
「カームブルーの部屋」という設定は、鬱や自己嫌悪で気が滅入りそうな自分を、奮い立たせるまではいかないまでも、落ち着きの中にぬくもりを感じるような壁の色をカームブルーと見立て、その中で自分の空想というぬるま湯に浸かる自分、というイメージです。雨という外界と遮断してしまう外的要因さえもポジティブに捉え、更に自分の世界に入っていくという感じでしょうか。
「自然主義的誤謬」とは、詳しくはwiki等で調べてください。
この曲の中での解釈としては、「小難しいこと考えてる自分が正しい」というスタンスです。もっと嚙み砕くと、「うるせぇ!私は正しいんだ!!」って感じです。はたから見るとただのめんどくさいやつですね。
「一過性の」と付けたのは上記の「私が正しい!!」という頭に血が上った感じから、「やっぱり私は間違っているんだ…」と冷静になった切り替えの描写に言及したく付けました。一言でいえば躁鬱ですね。更に面倒な奴ですね。
長ったらしい曲名から言わんとしていることは「思い込み激しい躁鬱人間を落ち着かせるために落ち着いた色の壁紙の部屋に入れたら自分の世界に入りやがった件」って感じでしょうか。
因みに、長い曲名は個人的に好きですね。残響recordのte'なんか有名ですよね。インストバンドであるから、曲名を全て30文字で統一してたり、尖ってて好きですね。それから、前述のひなびたの「フラッター現象の顛末と単一指向性の感情論」とかモロに曲名パクってることバレますよね。すいませんでした。

次からは歌詞の内容について。自分が思ったところいくつかピックアップしながら。

前述のとおり、全体としては「自分が正しい」と「自分は間違っている」の躁鬱を繰り返し、最終的には自分の世界という殻に閉じこもるので、そんな感じで歌詞が続いていきます。
 42月の午後は空気が淀みを帯びて 汚い肌を隠して真っ赤な嘘に逃れた
仮分数表記的な月日の表し方は前述のmaison book girlの初期からインスパイアされてたと思います。〇年と△カ月という表記から奇を衒う意味でも好きですし、聴者にバックグラウンドを想像させる意味でも重宝しました。あとは文字数的に使いやすいってのもありますけど。
 「澄んだ雨が降れば僕は消えるのかな?」 逃い込んだ道は歩きやすくなった
鬱モード入ってからの自分の世界が心地よくなってるパターンですね。皆さんも日常生活でよくあるシーンだと思います。
 限りなく透明で綺麗な心だから 何度も何度も僕を裏切るのかな
この歌詞、すっと出てきていいフレーズだなと思ってたんですけど、いざ仮歌とか作ろうとしたときに、心の中の村上春樹が「本当にこのフレーズ使うん???」って正論ぶちまけてきて結構迷いましたね。自分はタイトルから先に決めて歌詞作るタイプなんですけど、タイトルのブルーに引っ張られる形でこのフレーズが出てきたのもありました。結局このフレーズ採用しましたけど。
透明だから裏も表もない、だから躁にも鬱にもなれる。それゆえ裏切れるし信じられる。それは透明である限りずっと続いていく、みたいなニュアンスです。
このニュアンス感は他の曲でも結構出てきます。
 秒針だけが響くカームブルーの部屋で 何度も何度も都合のいい夢を見てた
自画自賛フレーズその2ですね。こっちは心の中の文豪は出てきませんでした。
これも情景を並べただけですが、「私」の心情を的確に伝えられたと思ってます。

ムーンゲイザー

原曲:狂気の瞳~IInvisible Full Moon
使用拍子:5/4
実は一番古くに作られた曲です。おそらくアリスミア・アリスメアを立ち上げる2,3年前くらい。そのため、全編バッキングギターはパワーコードです。麻疹さんはギターが弾けません。
影響を受けた曲は正直思いつきません。なんとなくうどんげアレンジで5拍子作れそうだな~、くらいで作った曲です。
完成してみたら歌詞の載せ方だったりアクセントの付け方がトリッキーながらちゃんと計算されてるように聴こえる曲になったなと思いました。(計算しているとは言っていない)
東方アレンジを作って最初の頃の歌の乗せ方の特徴の一つに「表紙の頭は休符にする」ってのがクセみたいなのであります。こういう歌の乗せ方を多用するのが、自分の中ではサカナクションとかっていう印象があり(実際そういうのが多いかはちゃんと検証してないけど)、そのころヘビロテしてたからかなとは思います。
意図して息継ぎしやすいようにってのと、悪い意味で歌を流さないようにって意味で結構使いました。よく真歩ちゃんに息継ぎできないと怒られます。

曲の世界観は「優曇華院、故郷に思いを馳せる」といったところでしょうか。
あんまり曲名に横文字使いたくない病なんですが、ちょうどいい感じの名前だったんでカタカナを使わせていただきました。
たしかこの曲をつくるちょっと前に、スピッツが久しぶりに「スターゲイザー」って曲出したのも頭の中に残ってたのもあるかなと。
同じ景色を見ても、時間経過と感情変化に伴い、真逆の感情を抱くでしょ?って感じの曲ですね。
書いてて思うけど、2曲目にして躁鬱が激しい曲ばっかりですね。同人で求められてるか?

Aメロのベースライン、スライド音多用しているのは、この頃サポートベースをしていた某東方アレンジサークルの影響です。そこの曲がスライド音かなり使っていたので、コピーしている間に自分の手癖もそれに引っ張られる形になっていきました。
リードギターとかでやると少しくどい感じがするけど、ボトムでやると浮遊感というかタマヒュン感というかでいいアクセントになると勝手に思い込んでます。
この曲のギター、ベース、ドラム、ボーカルラインの絡みは最初期の曲にしてはなかなかうまくいったなと思ってます。
お互いに歯切れ良いフレーズにして、合間合間にほかの楽器が割り込んでくる、それでもアクセントは全員統一している感じで個人的に気に入ってます。

 君の描く絵画の月はいつまでも乾かないままで 錠剤を飲み込む度に鮮やかに形を変えた
水彩絵の具とかで絵を描くと、元の絵の具が乾く前に上塗りするとだんだん黒みがかってくるんですよね。色を重ねるのは「こんなはずじゃない」の自問自答の繰り返しだし、それを重ねれば重ねるほど醜くなっていく負のスパイラルに堕ちていく感じですね。
そんなどす黒い絵も、見方を変えれば綺麗に見える。とりあえず一発キメましょう。やべぇ奴ですね。
実際泥酔したりラリったりしてる時の創作物は傑作か超駄作かの2択ですから、行き詰りを感じたら一旦極端な発想にしてみるのも一つの手と思います。
 新しいルールを作り昨日までの僕らを裁こう
法の不遡及原則を完全無視ですね。独裁政権感あって好きなフレーズです。
それでも、天秤に掛けようとしているのは自分たち。何かしらの罪悪感から解放されるために存在しない罰を求める心情が出てるのも相まって好きな歌詞です。
 笑みをこぼすことさえも罪となるというのなら 例え月が見えずとも待ち続けてる
 笑みをこぼすことだけが贖罪だというのなら 例え月が見えずとも待ち続けてる
1番と2番で同じ行動に対して真逆の感情を歌っているのは時間とともに自分の罪の意識が薄くなっていったのか、はたまた自虐の念に駆られなくていいと思った何かきっかけがあったのか。
前者のパターンはダメ人間ですね。この場合ダメ妖怪か。時間とともに反省の念がなくなりまた同じ過ちを繰り返す。社会人失格ですね。
後者であればいい上司に巡り合えたんでしょうね。うらやましい。

turned white e.p.

2018年の例大祭で頒布しました。

弊サークル、基本e.p.盤ばっかり出しています。
理由としては、製作費と頒布価格、作業期間とかのバランスが3曲程度のe.p.盤が一番取りやすいからです。
それに、東方同人という世間でいうとかなり異質な界隈の特徴のひとつである、「大量のサークルがほぼ同時期に新曲を発表する」という点を鑑みての策の一つでもあります。
なんせ、100程度のサークルがほぼ同じ日に新曲を発表するということは、単純に試算しても500曲程度が同じ日にリリースされるということです。そんな中で毎回アルバムを出すサークルに頭が上がりませんが、そこから誰かに聞いてもらうには、アルバム10曲に注力することは僕にはできません。せめて精鋭3曲で勝負するのが関の山です。
それに、みんなが前菜からデザートまで充実したフルコースのアルバム作ってると、聴いてる側はおなか一杯になっちゃうから、前菜盛り合わせ程度のボリュームのサークルが少しあってもいいじゃない、というスタンスです。

話が本e.p.から大きく脱線したので、話を戻しましょう。
turned white、直訳すると「白になる」くらいのニュアンスでしょうか。
白色にまつわる話となる3曲を詰めたe.p.盤になります。
白色のイメージとして、「浄化、空白、虚無」という意味合いを込めています。
どちらかというとネガティブな側面の白色を想定しています。
ネガティブといっても、原点回帰、リセット的な意味込めて「白」という色を選択しています。
白色の下地は何色にも染まれる。次はどんなこともできる、という感じの少しばかりのポジ要素も連想できる色だと思ってます。

前回のシングルが「カームブルー」という青色基調だったので、色にまつわるe.p.を続けたいと思いましたが、次以降は曲が沸かなく、このe.p.で色シリーズはいったん終わったのはまた別の話。。。

ちなみに、このe.p.が「21世紀の同人プログレworks」という紹介誌に掲載されました。喜ばしいことに間違いはないですが、個人的にプログレとは1ミリも思って作ってなかったので少し困惑したのも事実(。どんな理由にせよ聴いていただけるきっかけを作ってくれた担当の方には感謝しております。

楽曲制作側の話になりますが、コード進行に関して、ギターが弾けない麻疹さんが試行錯誤して辿り着いた「麻疹コード/麻疹進行」というものがあります。多分世間一般ではちゃんと別の言い方があるだろうけど。カポさえあればギター初心者でも簡単にアリスミアっぽいコードが弾ける魔法のコード進行です。各コード、押さえる弦は3つほどでカポありきの開放弦を多用するものとなってます。このコード進行をこのe.p.以降、ほぼ全曲で使用しています。個人的にはパワーコードより簡単だと思ってます。なんせ一切ブリッジしませんからね。ぜひお試しください。これで君もアリスミア・アリスメアのギタリストだ!!

entrance(inst.)

これから始まる物語の序曲、導入曲です。
作品の1曲目をインストにするのはacidmanの影響受けまくりですね。
次の曲の第11水域につなげる構想はこのe.p.を出す2年前くらいからずっと考えていました。
アルバムを通して聴くと「あれ?いつの間に次の曲になった??」って変化球がとても好きです。
この曲に関してはmaison book girlのbath roomのインストに感化されています。
本家ではウワモノ楽器も使っていますが、この曲に関してはベースと最低限のパーカッション、そして手拍子での構成です。
手拍子入れたのはacidmanの最後の国の影響がでかいですね。ライブのse曲として聞いてきましたが、オーディエンスに手拍子煽らせて会場の一体感作る演出は鳥肌モノと思ってます。
そんな雰囲気を作りたいと思ってこの曲を作りました。ポイントは「手拍子で聴衆の一体感を作れる、ライブのse曲となるインスト」です。
でも、弊サークルがそんな簡単なクラップ曲作る訳ないじゃないですかぁ(。
11拍子のクラップ曲ってことで、まだ聴いたことない方は練習しといてください。
初ライブでクラップ煽って誰もついてこれなかったのはいい思い出です。

余談ですが、クラップの収録は3人×4テイク×3回(波長の位相を前後1ミリくらいずらす)の36人分のクラップ音になってます。

第11水域

原曲:芥川龍之介の河童~Candid Friend
使用拍子:11/4(6+5)、6/4
前述のentranceから繋ぐ形での1曲目です。ライブの1曲目としても重宝してます。
ギターの印象的なリフから展開していく曲です。このリフを結構いろんなところからお褒めいただいています。このリフの構想期間が約1年だったので、それなりの評価がもらえて正直うれしいです。

にとり曲ってことで、3拍子のアレンジは結構出てたこともあり、どうにか違うアプローチで作りたいと思って作った曲です。結果12拍子から1拍削ることで少しの疾走感と違う印象を作ることができました。
前述のmaison book girlのbath roomに全体的にインスパイアされていて、部分的にはLITEのghost danceあたりにも感化せれています。アウトロのギターとベースの掛け合いはまんまghost danceのアウトロの受け売りです。ベースフレーズも単純なので遊び心を入れながら作りました。イメージだけは初期ZAZEN BOYSのひなっち目指して頑張りました。HIMITSU GIRL’S TOP SECRETあたりの気持ち悪い(誉め言葉)ベースラインをAメロで出せるように頑張りました。
メロディの一番の拘りはBメロです。楽器隊のリズムとボーカルラインが完全に独立してるけど、なんとなくしっくりくる感じに仕上がってます。Bメロのボーカルラインの語尾を置きに行ってる感じを11拍子の中で演出する感じがポストロック感あって大好きです。ちなみにデモをメンバーに聴かせた時にこのボーカルラインの所為で拍子不明と言われました。
そのBメロからサビにかけて6拍子に戻って、みんなが聴きなれたあの河童のサビに戻るあたりも拘りポイントです。サビのボーカルラインは原曲を倍尺にしてるので、A,Bメロの疾走感から一転して聴かせるサビになっています。
サビのコードについては、弊サークルでは珍しくかなり転調しています。原曲が転調祭りなので原曲に寄せた感じです。ギター弾けない私からしたら「ぼくのかんがえた最強のコード」みたいな感じで推し進めました。あつろーごめん。
2サビ終わりの間奏がこの曲一番の盛り上がりです。ギターだけの静パートから(初見殺し)クラップで聴衆煽りつつ、一気に動パートで爆発させる流れはacidmanオマージュって言われても否定できないと思ってます。
11拍子でドラムに暴れまわってもらってるので、ライブではベースがリズムキープと拍子キープ()をしてました。俺が言うと元も子もないけど、めっちゃ拍子計算すんのムズいねん。

歌詞については「欲しいと思われてる者は全て与えられているが、何か心に大きな虚無感を感じてる」僕について、といった感じでしょうか。
本当に欲しいものって自分以外の誰かにはわからないもの。声に出して言えば誰か気付いてくれるかもしれませんが、口を閉じていては誰も分からず、何かを与えられ続けても本当に欲しいものではないので虚無感だけが増していく。
ましてや、自分の欲しいものが自分自身わからなければなおさらその虚無感は増していくばかり。行きつく先は心をなくし、水底に沈むように外界を遮断したい、という感じでしょうか。
ほしいものがよくわからない、どこか冷めた目で世界を見る自分についてつらつらと歌った曲になります。

 所詮全てもう光のイタズラ 綺麗に見えても記憶で汚れる
認識バイアスですね。光の具合によってモノはよく見えるものです。そこに知識のバイアスが掛かってみたものを素直に評価できない人の性です。
 探した答えは誰かを傷つけて 余計な後悔が溶けて流れて還って
誰もが知りたい答えって実際ないんですよね。真実を知ってしまうことによってそれは誰かに都合が悪いモノだったりするものです。
「んなこと知るか。俺の勝手だ」って思想になれれば幸せですが、根暗コミュ障だとそうもいかないんですよね。「一人の味方が消える」ことと、「一人の敵が生まれる」ことを天秤にかけてしまいがちなんです。双方とも「マイナス1」という現実に変わりはないのですが、「1→0」より「0→-1」を恐れてしまうのが心の弱さなのかもしれません。
 許したって壊れたって同じこと繰り返す 水底、冷たく響く
許すのも自分、それを拒んで壊れるのも自分。結局は自己責任の一言で片付いてしまいますが、マインドコントロールできない弱い自分は冷たい場所で殻にこもることが一番の安寧となってしまうんでしょう。
 曖昧な意味の解釈を違い 綺麗な言葉に踊らされ続け
都合のいい言葉とは都合のいいように解釈している自分がいて初めて生まれる概念です。それに付け込んでグレーな言葉を使う発信者がいるのも事実。ぬか喜びして後で落とされるのはいつも弱い隙をつかれる自分です。
 水槽の中で時計は壊れて 綺麗な心が揺すり続けてる
これも都合のいい解釈のひとつだと思います。よく言うたとえ話の一つに「宇宙が生まれ、生命が育まれる確率は水槽にばらまいた時計の部品が一振りで時計として構築される確率と一緒」みたいなやつですね。疑う心がないと、その奇跡を信じて水槽を揺らし続けてしまいます。みんな心が汚くなるから振るのをやめるんだと思います。ガチャだの宝くじだのも、ある種同じ現象だと思ってます。
ってか、水槽振るだけで時計が完成するっておかしくないですか?時計じゃなくても「水槽の中のボルトとナットを一振りで締めてください」ってのも物理的に無理ゲーだと思うんですけど。そのボルトとナットみたいなのがめっちゃある時計なんて絶対無理じゃん。ルパン、俺はこの話降りるぜ。
 何かを求めて手を伸ばし 今ある全てを手放した
よくわかない何かを手に入れるために今の全てをなくしてしまう。ファンタジーの主人公とかなら美談でしょうけど、現実世界じゃ全財産捨ててゴミを拾ったみたいな話になるほうが多いでしょうね。
 偶然に笑って必然に泣かされ 透明な正体が揺れて隠れて消えて
これもまた冷めた言い方だと思います。これも考え方の一つですが、常に悲しくなるのなら、時々の嬉しさなんか要らないから、悲しくなりたくない、という感情が出ています。「時々+10のうれしさがあるけど、それ以外は-1の悲しみがある日常」「常に0の日常」、あなたはどちらがお好みでしょうか。

雲になる民

原曲:フォールオブフォール~秋めく滝
使用拍子:5/4、7/4、4/4、6/4
弊サークル初のアップテンポ曲です。
余談ですが、東方projectにおいて私の推しキャラは犬走椛です。KAWAII!!
インスパイアされた曲はthe cabsのcamn avenです。曲の雰囲気や歌詞の世界観もthe cabsに寄せて作りたいと思いました。
歌詞を作るとき、基本的にはショートストーリーやバックグラウンドを固めてから作るタイプですが、この曲はガッチガチに小話を作り上げてから歌詞を作りました。なので歌詞が舞台曲というかそんな感じに近いかもです。
ポルノグラフィティのカルマの坂なんかそんな感じですよね。少なからず感化されたと思います。
なので、pv作るならちゃんとストーリー考えてあるので、動画作りに自信ニキor自身ネキがいたらぜひお声掛けください。金ならある!(
この曲以外にもガチガチに固めたショートストーリー曲はいくらでもあります。
「雲になる民」ってタイトルもポルノグラフィティに少し引っ張られてるかもですね。アルバムに雲をも掴む民ってのありましたもんね。

Aメロの楽器隊ブレイクが合間合間に入る感じはthe cabsそのまんまですが、簡単にキまるし、ライブでやると独特の雰囲気出て結構好きです。
Bメロでもボーカルラインに合わせて楽器隊がブレイクして、疾走感ありながらもそのまま流れていかない、ある種の緊張感を出せたかなと思います。
サビで7拍子と8拍子のミックスしたのもある種インスパイアですが、今思えばやりすぎ感ありますね。曲作り始めの頃ですから、自重できなかったのでしょう。そんなんだからプログレって言われるんだよ。
間奏が難産でした。弊サークルで初めてギターをあつろーに一任してぶん投げました。「とりあえずここはギターソロ」って感じでぶん投げたのでめっちゃ困惑されました。結果うまくいったのでオールオッケーです。

歌詞については先に述べました通り、ショートストーリーに基づいて作っております。
あらすじをつらつら言うのも野暮なんで、歌詞を聴いて雰囲気でも感じていただければと思います。
ちゃんとしたショートストーリーを知りたいって方がもしいらっしゃいましたら、ちゃんと話す場を作ろうかなと。まぁこの曲以外にもショートストーリー書き起こし系の曲はあるので、リクエストあればなんでも。

 触れられないなら冷たいまま鎖で繋いで 気付いた形で生き続けるだけ
人はだれしも、多かれ少なかれ不自由の中で生きています。それが閉塞した管理社会のなかであればなおされ、不自由の割合は増していくでしょう。
新しいもの、気になるものにも触れられずに生きていくことは、ある種生き地獄のようなもの。それであれば物理的に触れられないように何かに繋がれていたほうが幸せだと感じてしまうこともあるかもしれません。
その生き方はいつ気付くのでしょうか。皆さんは自分の形にいつ気付きましたか?また、それに従っていますか?それとも抗っていますか?それは抗える環境でしたか?何かに抵抗できるのも幸せなことなのかもしれません。
 ほら、僕らを見下すように神様はまた デタラメな記号を「シアワセ」と呼んだ
この曲での神様は傲慢で、少なくとも「僕」は好いてはいないようですね。
「シアワセ」ってなんなんでしょうか。神様が「これはシアワセなことだから喜びましょう」って言われて果たして心の底から喜べるでしょうか。多分そういうマインドコントロールの成れの果てが新興宗教なんでしょうね。誰かが誰かを信じたその瞬間、新興宗教の誕生です。その規模が大きくなると、宗教は思想となり、思想は常識になっていくのでしょう。
小さな領域の中じゃ、端から見たら異常な常識が少なからずあるでしょう。それが人の生き死にに直結することならなおさら。
 「また生まれ変われるならこのままでいい 嫌いな事さえも忘れてしまうから」
生まれ変われるなら、違う人生を歩みたいですか?それとも、同じ人生をもう一度やり直したいですか?
今の知見を持ったまま人生をやり直す「強くてニューゲーム」モードは、残念ながらこの人生というゲームには実装されていないようです。それでももし、次の人生に何か一つ、知識を残しながら転生できるとしたら何を覚えておきたいですか?
次の世界が今の常識と同一か、違うかは全くわかりません。そんな中知識を一つ残せるなら、一般知識ではなく感情が一番ではないでしょうか。
モノの好き嫌いとは元来、生命の危機に直結する感情のひとつです。自分の命が脅かされかねないからそのモノを嫌うのです。それであれば、自分の嫌いな感情を引き継げば、次の世界でも少しは安全に過ごせるのかもしれません。
 美しい服を着た君の目はまた どこもないはずの明日を見ていた
この歌詞はthe cabsの僕たちに明日はないからインスパイアされてますね。てかほぼそのまんまですね。
このワンフレーズで色々と情報があって結構好きな歌詞です。
 僕ら見下すように神様はまた デタラメに線を引き「テンゴク」と呼んだ
「天国」も元来宗教用語です。昔の人が考えた概念なんで、本当にそれがあるかは疑うべき事象です。ましてや私たちが確認できることではないですし。
昔の偉い人たちは何かと土地に線を引きたがるように思えます。領地争いの成れの果てだったり、いるかどうかも分からない宗祖の領域だったりと。その垣根があるから後世の私たちが少なからず生きづらくなっているのに。
生者の場所と死者の場所にもその境界線があるのでしょうか。もしあるとしたら、それは本当に片道切符なのでしょうか。あちらの場所に行くには私たちも郷に従うべきなのでしょうか。

真っ白な世界で

原曲:無何有の郷~Deep Mountain
使用拍子:6/4、4/4、5/4
弊サークル、ライブの定番トリ曲です。今までのライブで一度のセトリから外したことのない曲です。
今思うと、よくこんないい曲作れたな、と自画自賛したくなる曲ですね。曲の世界観も歌詞も上位に入ります。弊サークルのサポートメンバーにも大好評の曲です。
タイトルも、この曲名だからe.p.名が「turned white」になったといってもいいくらい、大きく影響した曲です。このタイトルにしたときにめっちゃディスってきたふくよし君のことは絶対に忘れません。
インスパイア元はtne cabsの第八病棟。初っ端のボーカルの入りなんかそのまんまですね。
この曲も雲になる民と同様に、ガチガチにショートストーリー考えてから歌詞を起こした曲です。ショートストーリーについてはthe cabsの二月の兵隊に近いものがあると思います。
CD音源とライブで特にギターが大きく変化してる曲でもあります。CD音源は基本的に私がメインリフとか考えていますが、ライブでのアクトはあつろーが弄ってるので、聴き比べしてほしい曲です。
原曲から想像できるように、冬の曲になっていますが、歌詞にあえて「冬」や「雪」、「寒さ」といった直接的に想像できそうな言葉を入れないように努力しました。そこを曲名の「真っ白」という単語で互換できるような世界観にしようと試みました。
この曲、ベースがだいぶイレギュラーな動きしてます。なんせ4弦をほとんど使わないです。12フレットあたりでルート弾きしてたり、結構オクターブ上での演奏してます。それゆえどっしり感というより、どこか心細い不安感みたいなのを演出できて、聴かせるベースフレーズになったかなと思ってます。
Aメロの楽器隊の絡み、ボーカルラインの乗せ方、自パートのベースフレーズ、どれをとっても弊サークルで突出していいと思ってます。ここだけでもいいから聴け。マジで。
イントロ→Aメロ→イントロ間奏→Aメロ の進行を勝手に「アジカン進行」と言っていますが、イントロで特徴的なリフ使ってるとこの進行使いたくなるんですよね。弊サークル、リフ一発みたいな曲多いので多用しがちです。
Bメロについては、CD音源とライブで一番大きく違う部分です。CD音源ではギターの泣きメロみたいなのを入れてますが、正直これが再現ムズい。ライブ音源でのサビ前の静寂感も嫌いじゃないです。
サビは轟音ロックバラードみたいな感じで、ボーカルの繊細さとリズム隊の荒々しさのギャップを意識して作りました。感情的に弾けるギリギリのフレーズみたいなベースフレーズも意識しました。
間奏もacidmanよろしく静と動をくっきりさせて激情ロックバラード感満載でいきました。
ラストサビ後の5拍子ゾーンについて、実は初期デモの段階ではサビ終わったらアウトロの予定でした。デモ聴かせた時にふくよしから「ここになんか作らん?」って言われて付け足したのがこれで、結果いい流れを出せる5拍子ゾーンができました。「白く、ただ白く」ってフレーズも「光あれ。」感あって好きです。

 傷が残る手の記憶だけ
最初にこの一言だけ言わせて、そのあとの歌詞が回顧録みたいな感じにしてあります。そのため、ここだけ4拍子、伴奏も特徴的にしています。
 遊び方を間違え二度目をなくした 正しさを振りかざす汚い心で
使い方とか間違えるとすぐ壊れる玩具ってありますよね。今のご時世、間違わないようにインターフェイスがしっかりしてたり、壊れないように頑丈に作られてたりするものですが、昔はそうも言えません。一度間違えてしまったら取り返しがつかないことになりかねませんし、それが大人になれていない子ども同士の間の出来事であれば、玩具だけでなく人間関係にも難しい問題が出てしまうかもしれません。
過度に強い正義は果たして正義なのでしょうか。それは自分自身の醜い部分を隠すための過剰な暴力なのではないでしょうか。正義という盾のもとに行われる行為は往々にして正義とは言い難いものに思えます。あなたの正義は世間一般の正義でしょうか。
 ひとつ、ふたつ。 指を折り数えても見える景色霞みだす
数えられる、という理由の一つに、対象物が観測者の想定内の動き方や増え方をするから、というのがあると思います。仮に想像もしない動きをした場合、理解を超え、本当に観測しているといえるか難しい状況になりかねません。
まだ世間を知らない子どもであればなおさら、10本しかない両手の指で理解できる情景を超えてしまった場合、それは観測ではなくただ立ち尽くしてしまうだけなのかもしれません。
 「まだ隠すの?その手、開いて」 二人だけが知る合図のように
子どもの頃であれば、親しい間の人とだけが知っている秘密の暗号だったりを作ることもあるでしょう。それが大人たちに監視され、管理されているような環境であればなおさら。
 季節が終われば違う名前の 君が街を去る左手隠す
人の名前が変わる理由はいくつかありますが、戸籍が変わるときがほとんどでしょう。それが喜ばしいものなのか、悲しいものなのかはそれぞれですけど。
 僕の声も届かない世界で 君は笑っている錻力のように
錻力のように笑うのはどんな印象を与えますか。ポジティブかネガティブかは聴いていただける貴方の想像にお任せします。

not on the line e.p.

2019年の例大祭で頒布いたしました。
直訳すると「線上に在らず」という感じでしょうか。ここで言う「線」とは、「生きている」という生命を表す線を想定しています。その線に居ないってことは踏み外して落ちてしまったんでしょうね。南無南無。
まぁ東方という作品において、死んでいる設定だったり死人みたいなキャラいっぱいいますからね。道を踏み外してる奴なんかいっぱいいますよ。まさに外道。
冗談はさておき、それが生命を司る線上であれば事は重大ですが、何かしらの線上、レールの上を歩いているのが私たちにほかなりません。踏み外す=終わり、みたいなことが今の世の中多いと思います。そうなると、狭い細い線の上を大渋滞しながら落ちないように綱渡りし続けなければいけないのでしょうか。
そんなことを考えたり考えなかったりしながら、「線上に在らず」、生命を踏み外したような内容の曲を集めたe.p.盤となっております。

机上の空虚

原曲:東方妖々夢~Ancient Temple
使用拍子:7/4、6/4
妖々夢曲のミドルバラードです。理由はわかりませんが、この曲海外の東方ファンに結構聴かれているらしいです。youtubeで無断転載されまくりです。
妖々夢アレンジ曲って、やっぱり石鹸屋のアレンジが原点にして至高的なイメージがあります。原曲に忠実に、なおかつパワフルにキャッチーにアレンジされてるので、もしかしたら原曲より聴いてるかもしれません。
そんな固定概念を打ち破ろうと息を巻いて作ったのがこの曲です。石鹸屋のアレンジとは真逆のアプローチをしてみようと考えました。
タイトルは故事成語の捩りです。あれこれ机に座って考えてみてもまぁ意味ないよね、的な。歌詞のとおり、解決できない問題についてあぁじゃないこうじゃないって一人で悩んでくだけです。全くの余談ですが、ラーメンズのショートムービーの机上の空論はめっちゃ好きです。
インスパイア元はポルノグラフィティの音のない森です。もう開始1秒でわかりますよね。ちゃうねん、たまたま頭に沸いたフレーズを書き起こしたらそっちに寄っちゃっただけやねん。
ちょくちょくポルノグラフィティ楽曲のインスパイアされていますが、音楽を聴き始めたころ、jpopで一番聴いてたのがポルノグラフィティでした。たしかアゲハ蝶とかそのあたりの頃だったと思います。そこからメロコア行ってポストロックに辿り着きました。どんな道やねん。

Aメロは正直撮りなおしたい。ベースラインが思ってたのと少しニュアンスが違うので、機会があればガチガチに固めてリテイクしたい。。。という感じに7拍子で休符に意識を持たせた楽器隊になってます。ボーカルラインは原曲をなぞってるので、ボーカルだけ聴いてると割と拍子が分からなくなる曲です。
Bメロの6拍子からキャッチーに、サビにかけてはぬるっと入るように作ってみました。特徴的な爆発箇所はありませんが、聴かせる流れを意識して作っています。
 これがまだ醒めぬ夢なら疑わせて 顔のない人が私を色付けてく
夢か現かわからない状態ってありますか?それが自分の望まない現状であれば、夢だと願いたいものです。
後半部分、パーソナライズの話をしています。自分を自分たらしめるのは果たして自分でしょうか。親に、周りの影響で自分を形成せざるを得ない状況が誰しもあると思います。そして、彩色している人たちは無責任です。完成した自分自身に不備があっても、製造側は責任を負いません。それどころか、誰が作ったかさえもよくわからない状況です。そんな現実を憂う以外の術はあるでしょうか。
 震える体に名前を刻んで溢れてしまうと知らず
「名は体を表す」とはよく言ったものです。これも外部から供給される情報でありながら、その後の自分自身に多大な影響を与えるものです。その言葉の力がオーバーフローしようものなら、やはり、責任は与えられた自分に還ってきてしまいます。
 「私は誰?」 吐息に紛れた声映し出せず音も無く消ゆ
自分を形成するものが、全て無責任なほかの誰かから与えられたものですから、自分が何なのか、わからなくなることもあります。本当にわからなくなったら、消えてしまうしかないのでしょうか。

最後にみる夢

原曲:懐かしき東方の血~Old World
使用拍子:4/4、6/4
ジャパニーズポストロックのど真ん中、みたいな曲に仕上がりました。
高い位置で機械的なリフを続けるベース、それをアルペジオで上乗せするギター、ドラムは感情的に動き回り、完全独立したボーカルが物語を紡いでいく。イメージはtoeのグッドバイとかそんな感じです。
手数が少し複雑な分、コード進行はとても単純です。A、Bメロについては2コードですし、サビは麻疹的王道進行。初期はライブでも定番曲でした。
いかんせん、リズムキープが難しい曲でもあります。弾いてる側は楽しいけど、気を抜いたら崩壊する感じ、とても気に入ってます。
サビ入るときの爆発力がこの曲の一番の魅力だと思います。高ポジションでリフを弾いていたギター、ベースが一気に下に降りてきて、なおかつ6拍子に切り替わりながらサビの怒涛感を演出。我ながらいい展開ですね。
ボーカルラインも気に入っています。最近の東方アレンジの傾向として、ボカロよろしく、早口で情報量の多さが正義みたいな風潮があるように思われます。それに逆行して音をできるだけ伸ばして、言葉の数を少なくするAメロを目指しました。音数を減らしつつ原曲を連想させるギリギリを攻められたと思います。
この曲あたりから、クソ長間奏を2番に持ってくるマイブームがきています。東方アレンジをするにあたり、よほどの理由がない限り原曲を2つ以上使って1曲作る方法を避けています。そのため、原曲に使用されているボーカルラインに限りがあり、A,B,サビ、よくてCメロくらいまでしか作れないので、このクソ長間奏を手癖で入れてしまいがちです。雰囲気出るしいいよね。ね。
歌詞は、現実逃避の歌です。もう何も嫌だから夢さえ見たくない、最後くらい自分のみたい夢を見させて、みたいな曲です。
歌詞カード見て気付いた方もいるかもですが、この曲はクソ長間奏以降、歌詞は存在しません。歌が聞こえる?幻聴じゃないですか?最後の夢はもう終わりましたよ?

 夢をみる夢をみてた 醒めぬように息を止めた
夢の中で夢を見ることありますか?階層的な夢の構造って無限ループに陥りやすいと思います。
明晰夢経験者であれば、夢から覚める方法だったりを知っているでしょう。頬をつまんだり、呼吸をやめたり。夢の中くらい自分勝手でいたいものです。
 軋むベッド陽のない部屋 鳴り止まない、誰の鼓動?
んなもん、自分の鼓動に決まってんだろ。
自分の鼓動が耳障りな時ってどんな時でしょうか。周りの音がないけど心に邪念があり集中できない時だったりだと思います。意識しないと聴こえないあたり前の音がノイズのように聴こえるのは精神衛生上よろしくない状況であることは間違いないです。
 また痛みのない夢みせて 他の何も望まない
 悲しいことのない夢みせて その日まで眠りたいから
短いサビのフレーズですが、ここにこの曲の全てを詰め込んでいると思います。
切なる願いを込めたサビも、歌い終えればまた余韻もなく日常パートというAメロに戻ってしまいます。
日常という無限ループから脱することはできるのでしょうか。もし本当にこのループから抜け出したいのなら、いつもと違うことをしてみるしかないのかもしれません。例えば、息を止めない、とか。

孤独な重力

原曲:U.N.オーエンは彼女なのか?
使用拍子:4/4、3/4
フランドールアレンジのロックバラードです。原曲がとても強い曲なので、サークルの力量が大きく出るアレンジ曲だと思います。
イメージはthe cabsのYour eyes have all the answer。実は最初期に作っていた曲です。
薄曇りの冬の始まり頃の雰囲気をフラン本人と照らし合わせた曲になってます。
この曲も割とライブ定番曲で、頻度としては真っ白な世界での次くらいに使ってる曲です。「聴かせるオーエンアレンジ」のコンセプトのもと製作いたしました。
この曲も「生かされている私」に疑問を持ちながらなんやかんやするみたいな内容です。
重力というのは、2つの物体の間に働く力のことです。この宇宙では互いに互いを引き合う力が必ず発生します。そんな中、ほかの何にも影響されない、孤独な重力は存在しうるのでしょうか。存在するとしたら、何を引き合おうとしているのでしょうか。そんな意味を込めてのタイトルとしています。
演奏についていうとしたら、イントロ、間奏、アウトロのボーカルがいないところでしょうか。それぞれベースが上物感のあるフレーズを弾き雰囲気の演出をしています。大サビ前の間奏ではコーラスを使っています。また、CD音源ではベースを2ライン使ってルート音と上物音両方を同時に出してたりしてます。
アウトロのベースフレーズはacidmanの赤橙のアウトロをモチーフにしてたりします。ルートをなぞりながら動いていく弾いてて気持ちのいいフレーズですね。

 明日を生きるために命を食べた 消えた命よりも意味のあることなの?
食物連鎖の頂点である我々が常日頃考えなくてはいけないことだと思います。
私たちが生きていくにはたくさんの犠牲が必要です。その消えていった生命に顔向けできる明日を過ごせるでしょうか。
仮に、私が居なければ、消えなくていい生命がいくつかあったかもしれません。そんな堂々巡りな思考をする歌詞となります。僕は好きです。
 別れの時手に花束窓を開けて 「サヨナラ、また逢う日まで」
フランは誰にサヨナラしたのでしょう。
 目を閉じて耳塞いで貴方に身を委ねて 速さを増して落ちてそしていつか…
重力による自由落下によって、速さを増して落ちていきます。
落ちていく、というには多少の語弊があり、正確には「引き付け合う」というべきでしょうか。2つのものが近づけば近づくほど引き付け合う力は大きくなっていきます。最終的に速度が最大になり2つの距離は限りなく0に近づいていきます。0になったとき、お話は終わるのかもしれません。

shortfilm

2019年の秋季例大祭にて頒布いたしました。
このCDは他のCDとは異なり、コンピレーションCDに収録した曲の詰め合わせという立ち位置で頒布いたしました。そんなことなので「短編映画」というニュアンスでこのタイトルを付けました。いわば番外編みたいな感じですね。
この文章執筆中もコンピレーションに出して自分のCDとして出していない曲が数曲あるので、次回はshortfilm2として頒布するかも…?
それでも、1曲くらいは新曲入れたほうがいいかな、と思って1曲目に新曲を入れて発表した次第です。
結果論ですが、3曲とも他の漫画や同人作品からインスパイアされた3次創作的な曲の詰め合わせとなりました。その中には東方全く関係ないのもあるので、今の今までそんなに大きな声で言ってなかったですが。

斑鳩と百舌鳥は西の夜空に交わる

原曲:妖怪の山~Mysterious Mountain
使用拍子:7/4、13/4(8+5)、4/4、11/4(8+3)
なんかB’zみたいなタイトルですね。
めっちゃ速い曲です。弊サークルでは珍しくBPM200くらいになっちゃってます。
斑鳩も百舌鳥も鳥の名前ですが、インスパイア元は漫画です。D-LIVE!!という漫画を読みながら作った曲です。知ってる人なら「タイトルそのまんまやん」って言われかねません。
速い曲だから弾くのも一苦労でした。速い曲作りたい時期と速い曲作りたくない時期が定期的に来るので、前者を作るとなると時期を見計らって作るしかありません。ライブでこの曲をやるときは果たして来るのだろうか。
曲については「漫画を読んで思いついた歌詞を並べた」「速い曲を作りたかった」の2つの衝動で作り上げたので、弊サークルでは珍しい初期衝動みたいな曲になってるので、聴いてみましょうね。

流星祈願会

原曲:恋色マスタースパーク
使用拍子:6/4、4/4、11/4(5+6)
魔理沙曲です。初期のデモ段階ではだいぶ昔に作っていました。
明日ryBEATS主催のコンピレーションCDの夜巡-yomeguri-にて提供させていただきました。夜をテーマにしたコンピレーションCDです。
東方の設定集にて名前は出てくる「流星祈願会」という催し。歌詞は自分の解釈を交えて魔理沙がこの催し前後でどう変化していくか、について書かせていただきました。公式設定集を知らない新参やにわかはちゃんと読んでみましょう。
某同人カードゲームで同名のカードには大変お世話になりました。
公式設定では、この流星祈願会を境に、魔理沙が星をモチーフにした魔法、スペルカードを使い始めるようになったとされています。そんな素敵エピソード歌にしないわけにはいかないやろ、ってことで大昔から温めていた曲です。なのでパワーコードしかありません。
この曲の一番の特徴はやはりサビですね。5+6拍子ではありますが、ボーカルを重ねて畳みかけるように、例えるならとめどなく流れてくる流星をイメージして作りました。ほかのサークルの恋色マスタースパークとはだいぶ違いますが、原曲を感じられるようにテイストしております。

 一人きりの日々暗い夜しか知らずに この腕を引かれるまで狭いと思った世界で
誰か早くこの曲のPV作ってくれ。ってくらいここの歌詞好きです。事実を並べただけの歌詞ですが、ここから一気に魔理沙の感情の爆発とサビの高揚感をリンクさせにいく感じがとても好きです。
 この目に見えてる流れる星を全て 一つも残さず願いを込めて祈る 必ず思いは遠くはない未来に届くと信じて
流星が消える前に願い事を3回言えればその願いは叶う、と言いますが、オカルトでもなんでもなくこれは当然だと考えています。
ただし、流星に向かって3回唱えられれば、というところは少し解釈が違って、自分の中の見解として「急に流れてきた流星に3回も声にできるほど強い意識を持った願いは現実になる」という、ある種の引き寄せの法則的な解釈です。皆さんの願いは何ですか?いざというとき3回唱えられるものですか?私の場合、一瞬で3回唱えられます。「金・金・金」と。

ソラノオワリ

原曲:メイドと血の懐中時計/千年幻想郷~History of the Moon
使用拍子:6/4
この曲はParoleise主催のコンピレーションCD、Sugarknivesに提供した曲です。
このコンピレーションCDは「十六夜咲夜カップリングCD」ということで、十六夜咲夜のテーマ曲ともう一つの原曲を掛け合わせたアレンジ、という縛りでやっています。今このCDめっちゃプレミアついてるみたいですよ。
そんなわけで、私が十六夜咲夜とカップリングさせたのは八意永琳です。公式だと永夜抄で少し絡んだくらいですが、この曲を作るきっかけになった同人誌がALISON航空の宇宙の死を見た不老不死です。クスリと宗教と宇宙のお話で有名な方なので、知ってる方も多いと思います。一度読んでみると面白いですよ。
インスパイア元はacidmanのΛ-CDM(instrumental)。acidmanも宇宙とか輪廻転生系の歌が多いので、相性がいいです。
歌詞量が少ないのもこの曲の特徴です。演奏時間長いのに歌詞量少ない曲とか僕大好きです。インストじゃないけどインストっぽいというか。
歌詞の歌いまわしで輪廻転生とか宇宙終焉、次の宇宙、みたいな世界観が出せたかなと思ってます。

 まだ遠い未来必然に形あるものはひとつになる
宇宙終焉シナリオのひとつがビッグクランチです。宇宙全体の重力エネルギー総量とダークエネルギー総量の割合云々で様々な終焉があるといわれていますが、ここでは割愛。私たち個々人からすれば到底立ち会えることのない遥か未来の話ですが、ヒトという種としてその未来に立ち会えるかどうかは今の私たちにかかっているのかもしれません。まぁほとんど無理でしょうが。
ビッグクランチは簡単に言えば物体の重力が互いに引き合い、最終的には宇宙全体が一点に集中して圧縮される、zip end的な結末です。みんなどこか遠くにいても、最後はみんな逢えるんやで、って感じです。
 罪を重ねた必然はひとつになれずに残されゆく
無宗教ですが、霊的な何かだったり輪廻転生だったりは存在を否定していないのが私です。ユニバース理論の中で言えば、輪廻転生を繰り返して我々は終焉に向かっていくのだと思います。
そのサイクルから足を踏み出そうとすることは、誰かが考えた神という存在には罪に思えるのかもしれません。不老不死とは聞こえはいいですが、死という個体に与えられた救済システムから抜け出す存在になってしまいます。そんなバグ技使った者が幸せな結末を迎えられるでしょうか。長い物には巻かれろとはよく言ったものです。みんなもおとなしく死にましょう。
 全ての名前に意味のある日へ 全ての命に名前のある日へ
ヒトは物質、物体に名前を付けたがる生物です。名前を付けることで対象物を対象物たることができる便利なユーザーインターフェースだと言い張ってますし。
そんな命名も、ヒトがいなくなれば意味をなさなくなります。名前を覚えてもらえるだけで幸せなことなのかもしれませんね。

call my name e.p. 

2020年の東方紅楼夢で頒布しました。
「名前を呼んで」と直訳できるアルバム名です。前述もしてますが、名前がある、ということの特別さを謳っているつもりです。
acidmanの歌詞にも名前が云々ってる曲が多いのでそれに影響されてるんでしょうね。
このときに「名前」にこだわってたのも、ハンドルネームとか偽名とかそんなものが蔓延って長い時間が経ってきたなと実感したからです。snsサービスのX(旧Twitter)で知り合ったフォロワー、ハンドルネームは知ってるけど本名を知らない、なんてよくあると思います。
インターネットに本名を載せない、なんて教育もされて久しい現代ですが、そんな時代に「名前」の重要さが希薄になってないのかな、と思った次第です。自分の作ったハンドルネームなんか、気が変わればすぐにでも変えられるものです。本名はそう簡単には変えられないですが、この変わりゆく名前に昔ほどの意味を見出せているのか、という社会的投げかけをした一枚になります。本当にそうか?

僕の名前で呼ばれた鳥

原曲:幻想のホワイトトラベラー
使用拍子:5/4、4/8、15/4(7+8)、14/4(6+8)、4/4、6/4
この曲は「速くてライブで定番になるような曲作ろう」って思って作った曲です。出来栄え的には結構満足してます。
幻想のホワイトトラベラーの原曲が先ずいいですよね。原作で初めて聞いたときマジで鳥肌立ちました。個人的に4面道中曲は良曲率高いと思ってますが、この曲はその中でも群を抜いて大好きです。でもこの曲でアレンジ作ってるサークルそんなに多くないのでみんなもっと作ってください。
原曲でも5拍子を多用していますので、イントロからもう5拍子です。これも原曲に寄せて3+2の5拍子にしてます。ギターが神リフ持ってきてくれたのでそれも相まっていい入りができたと思ってます。
AメロBメロの1拍目ブレイクは個人的に多用してる推しアレンジです。BPM高めの曲なので、そのまま流れてしまいがちですが、ブレイク入れることで変拍子特有の緊張感を持ってきたかった感じです。
Bメロからのサビの持ってき方も好きです。4拍子に早めに戻すことで疾走感マシマシでサビへ加速していきます。サビのボーカルラインは原曲に忠実にしたのでブレス位置が皆無になってしまいましたが、この泥酔メロディ大好きです。反省点はもう少しコードの切り替え位置を調整したかったかなと。次回ライブやる機会あれば詰めてみましょう。
ベースラインは疾走感を出すために基本的にルート弾きに徹しました。指弾きベーシストあるあるだと思いますが、早いルート弾きが一番難しいと思うんです。そんな初心をわからせられる曲でもあります。唯一ベースが動くサビ前のうねり方はメンバーに褒められました。
歌詞については、アルバム名でもある通り、「名前」の意義についてつらつら書かせていただきました。「鳥」というのはアバターを意味し、(SNSサービスX(旧Twitter)の青い鳥をイメージ)アバターに自身の名前を介して世界に触れている現状、元の自分の名前とは、みたいな感じです。

 君が書く日記は遠くの国のことばかり 読みかけの文字は意味のない記憶のパズルだ
SNSではいろいろな情報を発信できます。その情報に必ず主体性がなくてはならない、とは言えませんが、自分以外の情報ばかり発信しているアカウントっていくつもあると思いませんか。果たしてそれは、自分のSNSから発信しなければいけないものなのでしょうか。世界中の大きな出来事や関心ごとを発信すれば注目度は上がりますが、それは果たして、自分自身なのでしょう。
 眺めてた映画はこの部屋白く照らしてく 花のない花瓶は明日には居なくなるだろう
 風の吹くカーテンの隙間煙突が空を隠す 「いつの日かまた会えるの?」 書きかけの手紙は破いた
この辺の歌詞はmaison book girlからインスパイアされてますね。歌詞の内容的に鯨工場とかからイメージを引っ張ってきた感もあります。晴天とは言えない、曇りの日を明るくも暗くもない口調で淡々と紡ぐ感じでしょうか。
 僕の名前で呼ばれた鳥はやがて 地図にない街まで飛び君を見つけるだろう
サビ入りのこの歌詞が最初に出てきたからこの曲名になりました。マジでこのフレーズが原曲聴いて5秒で出てきたので勝ち確でしたね。時期的に人と人が疎遠になってしまった事もあり、アバターを通じてのコミュニケーションに飢えていたのかもしれません。
 「僕のワガママをひとつだけ」 戻らない僕の名前抜け殻は消えた
現実世界と仮想世界の区別分別は段々と希薄になってきているのかもしれません。そんな世界で仮想世界に身を投じた僕が現実世界の自分に戻れなくなる時が来ないとは誰も言い切れません。ましてや戻る世界の着ぐるみがなくなってしまったら、どうにもすることができません。まぁこれは、元の自分に戻らなくても、違いアカウントを作ってしまえばいくらでも戻れるんでしょうけどね。

花の色は

原曲:少女さとり~3rd eye
使用拍子:4/4、6/4、14/4(8+6)
スロウテンポハードロック、という感じでしょうか。実は弊サークルの中で一番尖ってる曲かなと思ってます。
というのも、あえてサビを作らない(サビに歌詞を入れない)ように作っています。サビでノらせない今の音楽シーンに喧嘩売る感じで作りました。ボカロ曲のプラスチック・ガール(kiichi P)とかそんな感じですね。
元ネタ曲は残響recordにいたmiimiのschemeという曲です。ベースレス3ギターバンド(と言いながらバリトンギターが入ってる)ですので気になった方は是非。
さとり曲アレンジは人生で2曲目です。前のサークルでも1曲さとり曲でアレンジ作ってます。そのサークルでは正直その曲が一番出来がいい気がしてたので、どうにかしてその曲を覆すさとり曲を作りたいな、という感情がありました。

曲については、「貴女に尽くしてやっていることは貴女に好かれることですか?」みたいな感じです。自分なりのさとこい曲です。どす黒目の。「感謝して、やっぱ許して」みたいな感じの包帯ぐるぐる病み気味さとりをイメージしてお送りしております。サビに歌詞を付けなかったのも、多くは語らず、「気付いて」「許して」というフレーズを強調する形となりました。

幾巡目かの春

原曲:春の湊に
使用拍子:4/4
色々難産した曲です。ピアノの音を取り入れた初めての曲ですね。
音楽の幅を広げたい(あと単純にピアノ曲作りたい)と思ってアレンジした曲です。インスパイア元はmaison book girlのランドリーです。4つ打ちピアノロック、みたいな。
これもコロナ時期に作ったのもある所為か、「だれも望まない春の訪れ」みたいな歌詞になりました。俺は令和のレイチェルカーソンだ。
春待ちの曲はこの世に大量にあふれていますが、この時の春は誰も望んでなかったと思います。事態が好転しないばかりか、悪循環が続くような時期。冬の終わりにもそれが続き、こんな春なら来ない方がいい、という感じです。
このコラムを書いているときにはコロナも5類となり、社会的抑圧からは解放されていますが、失われた数年のダメージは大きく、経済的にも個々の精神的にも計り知れない影響が出ました。そんなことがあったってのを忘れないように、と曲を作った気がしたりしなかったりしてます。




※ 本当は去年の紅楼夢で公開予定だったけど、書きかけた後、存在忘れてて今の今まで放置してました。
続きはここに再編集という形で。
次の紅楼夢までくらいには完成させたいと思ってますので、気長にお待ちください。


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