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重種馬のセカンドキャリア ~カイセキンザンの場合~

京都の下鴨神社、糺の森付近で、毎週末(不定期)に洋式馬車を曳いている芦毛のお馬さんがいます。

馬の名前は「マウリ」

ハワイの言葉で「命」という意味です。

実はこの馬、元はばんえい競走馬でした。

競走馬名は「カイセキンザン」

4年間の競走生活で49戦10勝とそこそこの成績でしたが、明け5歳の春に競走馬登録抹消、馬肉市場のセリに出されることになってしまいました。いざセリで落としたのは食肉業者でなく、観光牧場の方でした。性格も穏やかで人懐っこく、きれいな芦毛ということで、観光牧場の人気者になりました。

その後乗馬クラブに引き取られ、今は馬車馬として活躍、参拝者の目を引き、観光牧場時代と変わらずたくさんの人に愛されています。。心優しい人たちの出会いによって、彼は「命」を繋ぐことが出来、素敵な「第二の馬生」を送っています。全ての馬が、このようなセカンドキャリアを送れるわけではありませんが、引退競走馬、特に力持ちのばんえい競走馬には、馬車に限らず、馬搬、馬耕等、もっと幅広いセカンドキャリアがあってもいいと思います。

京都の「マウリ」や、榛名湖の「かんたろう」のような、いつまでもみんなに可愛がられる馬が一頭でも多くなることを願います。

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