馬を「叩く」ということ

前回の補足です。

馬のお尻を叩いても、さほど痛くないということはすでに知られています。

でも「叩く」という所作自体が「虐待」なのではないかということも否定できません。

実際、調教途上の馬に対して「懲戒」の意味で鞭を振りかぶる仕草をすれば、馬は逃げるかスピードを早めたりするのです。そういう意味では、馬は叩かれなくても、それ以前の所作によってストレスを感じているかもしれません。

東北や北海道では重種馬、ポニーによる「草ばん馬大会」が盛んにおこなわれていますが、ある映像でショッキングなものを見たことがあります。

馬のお尻を叩くのならまだしも、鎖のようなもので叩いたり、あるいは障害を登らない馬に対して、馬の顔面を鞭で叩いているという映像を見かけたことがあります。また別の写真で、重種馬のお尻がどう見てもミミズ腫れになるほど叩かれた痕のある馬を見たこともあります。

これは「正式な競馬なじゃいから良いのでは」では済まされませんよね。

私自身「ある程度の鞭打は許容」派の一人ですが、やはり「やりすぎ」は良くありませんし、いわゆる動物愛護団体からああやこうや言われるのは時間の問題です。

とはいえ、鞭打以外の方法で重い橇を曳いた馬を動かせるかどうかはなかなかに難しいと思われますので、そのあたりはまたの機会に考察したいと思います。

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