見出し画像

僕らの明日が、少し明るくなった日。

平成31年、4月30日。

私の生ける全ての時間だった平成の時代が、幕を閉じた。

それは、しとしと、と。降りしきる雨の中で。
今を生きる、多くの人々の歓声に包まれて。

液晶版の中に見た、多くの人々は、両手を掲げ、高らかに声を上げて。

3.2.1。

と、その時を待ってた。

ついに来たる、時代の境目、その瞬間を。

私は涙がこぼれ落ちそうだった。理由は分からない。
だけど、何か自分の大切にしていたものが失われてしまった様な気もしたし、これから来る、何も分からない未来へのワクワクとドキドキもあったと思う。

だけど、こんなにもめでたい改元の日が、今までこの国にあっただろうか。
みなが手を取り合い、この国の幸せな未来を願う一体感と心意気を感じたのは、きっと私だけではなかったはずなんだ。


私は平成にやり残したことがたくさんあったけど、1つ、最後にどうしてもやっておきたいことがあった。

そこにはフォトグラファーとしてのプライドもあったと思う。

平成最後の日。23:30。
私は地元のコンビニを4、5軒回って、平成を代表するフィムカメラ、
「写ルンです。」を探してた。

23:45頃、やっと見つけて家に帰る。

23:59、平成最後のその1分に私の目に写る、
ありったけの平成にシャッターを切りたかったんだ。

無事、それは叶って。
0:00、新しい時代はやってきた。

「令和」

元号決定の発表を聞いた時、なんて綺麗な字なんだろうと、
感動したのを覚えている。

品があって、優しい。
そんな印象を与えるこの字に込められた、この日本国に対する願いが、
想いが、何千人の国民の心を動かしただろうと思った。

この元号にふさわしくあれる様、もっと気高く、
そして優しくあろうと思った。
自分というものを、もっとしっかり持ってして、皆と分かり合える優しさと寛大さを持つ。
その難しさを私は知ってる。



だから、目指そう。
理想の自分を。
私の生きたい未来の実現を。



今日、また少し。
僕らの未来は新しい光を灯した。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?