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一歩進んで、一息休もう。

息苦しさで目が覚めた。

連日の痛みが続いていた喉が悲鳴をあげてる。

体温計に38.5と告げられた。

久しぶりに風邪をひいたのに気が付いたのは多分一週間くらい前。

ずっと微熱が続いていたけど昨日治ってきたかと思って1日でお仕事を3つこなしたら、このザマ。

外は台風。

こんな豪雨と強風じゃあ病院にも行けないなぁと思い、今日は一日お布団の中にいた。

暇つぶしにと手元の画面を見過ぎても頭が痛くなるし、今まで時間がなくて本棚の中で長すぎる休憩をしていた本を読んでも目が疲れる。

仕方がないからレトルトのおかゆをチンして食べて薬を飲んでまた夢を見ることにした。

次に起きた時にはもう外は暗くて、熱はだいぶ引いていたから、家の事をすることにした。

また暇になってぼーっと考え事をしていた。

ふと思う。

“文字を書きたい。”

それは久しぶりに私の前に現れた感情だった。

大好きだったはずの読書や物書き。

ここ最近はゆっくりそんなことしてる暇もなくて忘れていた。

考えてみれば私のクリエイティブな発想の起源は小学生の時何よりも大好きだった少女漫画から身につけた妄想力だった。

少女漫画の世界は、私の青春で憧れだった。

近頃、写真を撮っても文字を書いてもなぜか心躍るものができなかったのは、忙しさの中で忘れていた読書や物書きから疎遠になってしまったが故の妄想力の欠如からきていたのかもしれない。

そこで初めて気がついた。

今の私に一番必要なもの。

それは、休憩という余白だった。

あの頃は余白ばかりが有り余る毎日の中で好きなものを読んでは書いて、頭の中に生まれたものを新鮮なままでこの世に映し出すことができた。

だけど今は生活を、カレンダーに書き込まれた毎日を、やり過ぎすことで精一杯になっていた。

この風邪も、目紛しい毎日の中で削り続けた睡眠と食事が仇となって悪化したんだと思う。

アホだなぁ、自分。

余白に自分で色を足し続け、頑張ることで確かに得たものは沢山あった。

人脈もすごく増えたし、そのおかげでフォトグラファーとしてのお仕事も増えてきた。

だけど失ったものは私自身の一番大切なものだった気がする。

これからはもう少し休もう。

進む速度は落ちるかもしれないけれど、もう少し自分に優しく生きてあげよう。

とか言いつつ、来月にはまたスケジュール帳と睨めっこしてるのかな。

まぁ、とりあえず今はこの風邪を治そう。

一歩進んで、一休み。

簡単なようで私にとってはすごく難しいのだけど、

一番難しいことが一番大切なことだとよく言うし。

明日もお休み。ゆっくり生きよう。








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