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舌下免疫療法

花粉症シーズンに入り、患者さんが
増えてきました。
いろんな相談を受けると、
やっぱりこの舌下免疫療法を
おすすめしたくなります。
なぜかというと、アレルギーの治療の
多くは、誘因となるものを避けるか、
対症療法しかありません。
この舌下免疫療法を含む
アレルゲン免疫療法
(舌下以外には皮下免疫療法があります)
が花粉症などの
自然寛解を促す唯一と言っていい
治療法と言われています。

でも今、生産が間に合ってなくて、
スギ花粉症に対する舌下免疫療法を
新規で開始することができないんです。
今までやっていた人の分は確保するために
メーカーが頑張って生産してくれているのですが、
それだけで精一杯らしいです。
来年度くらいには、新規開始の方も
治療できればと望んでいます。

じゃあなんでこのタイトルかというと、
スギ花粉はできないのですが、
ダニ抗原に対しては行うことができます。

片付けしたりするとなんか目が痒くなったり
鼻がむずむずしたりしませんか?
そういう症状があって、病院で
血液検査か皮膚検査でダニ抗原陽性で
アレルギー性鼻炎の診断がつけば、
開始することができます。
気管支喘息のコントロール不良な方は
できなかったり、内服薬との併用で
注意がいる場合もあるので、希望する方は、
よく主治医の先生と相談してくださいね。
処方するためには、医師側も
講習を受けていないと
処方できないという決まりがあるので、
事前にホームページなどで
その治療を行っているかなど調べて
見るといいかもしれません。

1日1回、ダニ抗原(ラムネのようなタブレットになっています)を舌下に乗せて、1分間保持します。
1分経ったら、飲み込んで、その後5分は飲食は禁止です。
はじめの1週間は少量で、その後維持量となり、
最低3年間は続けてもらいます。
ダニの場合は、1年の中でいつでも開始することができます。
スギ花粉の場合は、スギ花粉飛散時期以外から開始することができます。
効果としては、舌下免疫療法をおこなった8割程度の人が臨床症状の改善が見られます。
患者さんの体感の話しとしては、
今まで内服していても辛かった鼻水が
内服していればしんどくない状態になったとか、
効果がしっかり出る方だと、内服薬をやめても日常生活送れるようになったという方もいらっしゃいます。
今はスギ花粉に対しては行うことはできませんが、
ダニ抗原に関してはできます。
ダニ抗原とスギ抗原両方陽性の
アレルギー性鼻炎の方は、
今始めれば、スギ花粉の抗原も
流通するようになれば、
スムーズに両方の舌下免疫を
併用できるようになるかと思います。

気になる方はぜひ
お近くのアレルギー科がある
クリニックで相談してみてください。

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