グリーンブック

【グリーンブック】
星4つ★★★★
・1960年代の人種差別を描いたストーリー
・白人の貧困層と黒人の貴族
ピアニストの黒人の全米ツアーのドライバーとして雇われた白人のトニー。最初は黒人を差別。黒人のピアニスト、ドクターは各地で貴族に対して演奏をするときは手厚くおもてなしを受けるが、いざ演奏が終わると人種差別を受ける。ex)トイレが使えない、レストランに入れてもらえない、黒人専用のモーテルにしか泊まれない、スーツの試着ができない、夜22時以降は外出できないetc
ドクターと行動を共にしていくうちに黒人差別主義者であったトニーの考えにも変化が。最初は「仕事だから」という理由だけでドクターに従っていただけのトニーも各地で差別を受けるドクターをかばうようになる。そして肌の色が違うだけで同じ人間としての権利を持つことができないということに疑問を持ち、トニーは黒人差別主義ではなくなった。全米ツアーを終えるころには二人の関係は親友に。
・たった60年前の話
その当時黒人は人間以下の存在。その中でピアニストとして至高の地位を築いていたドクター。黒人貴族のドクターと白人貧困層のトニー。ビジネス上の契約では黒人のドクターのほうが上。その当時自分が黒人だったらどう生きていたか?その当時自分が白人だったらどう生きていたか?おそらく映画で描かれていたような思考停止した人間として生きていたのだと思う。「知らない」ということが「考えない」ということにつながり、人を無意識に傷つける。
ドクターが抱いていた悩みや葛藤の深さは計り知れない。ツアーの道中、車が故障したときの農地で作業をする黒人たちを見つめるドクターのまなざしが忘れられない。
他者を知ろうよ。知れば理解できる問題がたくさんあるはずだ。知らないという理由だけで、物事を判断してはいけない。政治も文化も国際問題も。人と人が交わるこの世界で自分以外の人間をもっと見て生きていく必要がある。知ろうとする姿勢がその人の視野の広さ、器の大きさにつながる。ビックな優しさで多くの人を包み込んでやれ。俺にできるかな?
みつをも言っていた。
「セトモノとセトモノと
ぶつかりっこすると
すぐこわれちゃう
どっちかやわらかければ
だいじょうぶ
やわらかいこころをもちましょう。
そういうわたしはいつもセトモノ」

#グリーンブック

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