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『裁判員制度の抱える問題点』

私自身裁判傍聴経験や
受刑者との直接交渉経験を持つ。

昨今、裁判員裁判の
判決が覆るケースが増え、
裁判員制度の抱える問題点が
浮き彫りになってきている。

裁判員側は自分達が出した結論が覆り
判決が異なる結果を出した事に
不満を感じる人や
裁判員制度自体の存在意義を
疑問視する声も上がる。

裁判員制度を日本が取り入れた
背景には法の元の平等ではなく
寧ろ透明性を司法が示したかっただけ。

最初から裁判員の意見を重用する意思はない。
だがその司法の判断を私は支持する。

何故なら裁判員には受刑者が
犯罪を犯した真意を汲み取る能力が
司法関係者よりも経験的に少ない事が上げられる。

裁判員は検察側、弁護側双方の
意見陳述を聞き、
資料を元に刑の軽重を話し合う。

だがその際忘れてはならぬ事がある。
それは受刑者が犯罪を犯す前の
生活環境がどのような者であったかを知る事。

人間の行動には必ず意味がある、
所謂衝動的行動はない。

例えばそれが衝動的行動であったとしよう。
されどその衝動が起こったのには明確な理由がある。
それは生物学的危機意識における生存欲求である。

衝動的行動の裏に必ず之が存在する。
受刑者心理にも同様の事が働く。

受刑者が犯罪を犯すに至る
経緯の中で多くの人はそ
の犯罪が起こる僅か前に着目する。

されど我々心理職は受刑者が
生まれてから犯罪を犯す迄の
長期的経過を追う。

その中で日常生活が如何に変化し、
環境がどのように変化し、
それが受刑者の心理に影響を与え
結果的に如何に罪と結び付いたのか?
其れを具に観察していく。

勿論其処から導き出された答えが
如何なる答えでも受刑者が
罪を犯した事実は変わらない。

償うべき罪は償われなければならない。

我々が着目しているのはその後である。
つまり犯罪者心理を掴む事で
次に起こりうる犯罪を未然に防ぐ為。

犯罪者の心理変化を具に観察していけば、
其処には必ず何らかの類似性が現れる。

その類似性を分析していけば
次の犯罪を防ぐ手だても見つかる。
我々心理職は司法と連携し
次に起こる犯罪を如何に防ぐかを常考える。

これからも受刑者の犯罪心理を研究し、
更なる犯罪予防に努めていく所存。

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