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『伊能図と常態行動地理心理学』

恐らく世界初測量だけで自国の正確な地図を完成させたのは伊能忠敬の『伊能図』ではないかというのが地理学者の見解です。 其の証拠が『シーボルト事件』です。 幕府を通じて手に入れた伊能図を蘭学医シーボルトがオランダに持ち帰った事件。 後にこの伊能図がペリー来航を引寄せ日本は開国の道へと進む事になります。 『自国の地形を知る事は自分自身を知る事である』とはある地理学者の言葉です。 勿論地理学的にもこの言葉は合ってますが心理学的にもこの言葉は符合しています。 『常態行動心理学』の元は『ゲシュタルト心理学』つまり『認知心理学』に有ります。 その基本精神は『自分を知る事』に有ります。 ではどうやって『自分を知る』のでしょうか? 其の方法としてもっとも適しているのは『他者との違い』を明らかにする事です。 自分と他人の違いを正確に認知出来れば其の違いこそが自分自身が存在している存在意義です。 そしてその『自分と他人の違い』を認識する為には『他地域に住む人との違い』を認識する事がより自分と他人の違いを明らかに出来ます。 それは自分と他人の居住地が違う事により日々の生活の中で得られる五感情報が違うからです。 その為にはその人と会う為に『目的地へ正確に到着する地図』の存在が必要不可欠です。 更にその他者に自分の居住地を教える為にもやはり地図は必要です。 他国と比べ測量技術が早くから日本が発達した背景には本土が陸続きであった事と気候が温暖な事、何より幕府主体の測量が何度も行われた事に有ります。 それによりオランダやアメリカはこの『要塞国家日本』を攻めるより『外交貿易』により利益を得る事の方が得策と考えられたとされています。 『地図が日本の運命を変えた』『地図が日本の価値を高めた』と言っても過言ではありません。 そして今も各地方による『ご当地自慢』の風習により『世界の中の日本の地理的価値』は失われておりません。 私は其の意味において道州制導入は日本の国力や世界にアピールできる日本の要素を減らす愚行だと考えます。 これからも世界に誇れる日本文化を私なりに発信していきます。

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