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『仕事消失症候群』

昨今芸能界でも自殺者が急増しているように見える。 その一番の原因が高齢による或いは病気による芸能活動の休止、及び引退が挙げられる。 昔は貧しい生活から脱却する為に芸能界入りする芸能人が日本はとても多かった。 江戸時代に於ける奉公のような位置付けであったと当時の人は語る。 だが今の芸能界はそれとは少し趣を異にする。 その多くはidentityの確立である場合が多い。多くの人が騙されている事実がある。 例えば芸能人の素人時代のお写真公開の場面で必ず今の芸能人のアップがあった後に昔のお写真が出る。 これは違いを明確にする事が目的ではない。 寧ろ逆の意味がある。 今の芸能人のアップを映す事により脳は瞬間的に今の芸能人のお顔を記憶する。 これが瞬間記憶の成せる技である。 昔のお写真が出てきた時に脳は勝手に自動補正を掛ける。すると今のお写真と昔のお写真に違和感を感じなくなる。 例えば今の芸能人のお顔を見ずに昔のお写真だけを見せられたら多くの人が誰かを認識できない筈である。 それは見られ方の差が原因である。 人間の三大欲求は食べる寝る出すだがこれは生物学的な欲求が主である。 だが極めて生態学的な欲求がその裏には隠されている。 それは認知欲求である。 財力、知力、魅力、腕力等人間の持つ凡そ力と名の付く物の全てはこの認知欲求に帰結される。 つまり人から認められたいと言う欲求である。 人から認められればそれが刺激となり細胞活性がなり自らを成長維持させる事が出来る。 人から認められれば人から守って貰える。 人から認められれば認められる程人は生き永らえる生存可能率が高まる。 故に人は他の生物にはない認知欲求を持つ。 今の芸能人の多くはこの認知欲求によって芸能界入りする人が殆どである。 その裏にあるのは閉鎖的空間の中で感じる異質性排除欲求である。 芸能界入りする人間の多くは何処か人と異なる部分を多く持つ。 姿形は勿論、性質的にも異質性を多く持っている。それは田舎では排除対象となる。 つまり目立つ事は嫌われる要因となる。 だが芸能界は目立つ事が認められる世界。 故にそう言う人の多くは芸能界に己のいきる場所を求める。 だがそれも仕事があってこその話である。 芸能界は子供の遊び場ではない。 芸能界は老人の集会所ではない。 芸能界は芸でお金を儲ける場所である。 だが高齢や病気により芸をできなくなる。 或いは時代の推移により芸が飽きられる。 すると彼ら彼女らは芸能界には居られない。 だが芸能界でしか生きられなくなった彼ら彼女らは生きる場所を失い自ら命を絶つ。 これが昨今の芸能人自殺の真相である。 幼少期から芸能界入りしている人にこの傾向が強い。 極貧生活を送った素人時代を送った経験をもつ芸能人にこの傾向は強い。 最近10代の内に芸能界で荒稼ぎした後に20歳を過ぎて引退する人も増えてきた。 とても賢明な判断だと私は考える。 そう言う人の多くは芸を持たず事務所の力だけで御仕事を貰っているので飽きられやすい。 グループを抜けた途端相手にされなくなる。 そうなる前に辞めるという判断は己自身の生命維持にはとても適した判断である。 今の中高年芸能人にも彼ら彼女らの強かさを学んで欲しいと思う。 彼ら彼女らの考えは見方によっては汚い。 だが綺麗事だけで世の中は生きられない。 まして芸能界という限られた空間では。 自らの芸の限界を加齢や体調や流行に感じている人はまず自殺を考える前に生きる事を考えて欲しい。 芸能界で浴びた脚光を浴びる事は無いかも知れない。 芸能界で稼いだ金額を稼げないかもしれない。 されどまだ生きているだけ儲け物だと思わねばならないと私は考える。 私の元にも芸能界に長く身を起きされど様々な理由で芸能界に居られなくなった人が来訪される。 私はその方々に芸能界で得た人脈やskillを違う方面で活かし財を成し知名度を新たに得る方法を伝授し自殺願望を無くさせている。 我々心理職の仕事は生かす事である。 我々はこれからも人を生かす事で社会貢献をしたいと考えている。

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