アリスとテレスのまぼろし工場がなぜ気持ち悪いか(ネタバレあり)
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アリスとテレスのまぼろし工場を観ました。
3連休のレイトショーで観客は3人。3人中1人は一番前に座っていて、終盤で気づいたんだけど1人でブツブツ言ってた、怖い。よく聞くと「すげぇ・・すげぇ」みたいな感じだったので楽しんでたようなのでそれはよかった。
最初にいっておくと、この映画の感想は「なんだこれ・・気持ち悪いな」というものなので、好きな人はごめんなさい。
なぜ気持ち悪いか
「家族愛と恋愛をごちゃごちゃにしてるから」だと思った。
主人公正宗とヒロイン睦美、現実世界から迷い込んだ正宗と睦美の子供である五実。
家族愛の描写
・そもそも三人が家族である
・五実が精神的に幼い。
・「五実は睦美に顔が似ている。」
・睦美が五実に手編みのセーターを作る。
・正宗の家に行ったときに五実への睦美の所作。母と子の関係
・そもそも五実が幼児っぽく、世話をする父と母の構図
・娘の花嫁衣裳をみて睦美「きれい・・」
恋愛描写
・正宗と睦美がキスをするシーンで、五実「ウワーーーーー!わたし仲間外れ!」
・睦美「五実は正宗に恋をしている」
・睦美「正宗の心は私のもの」
五実は最初犬っぽくて保護対象としてみていて、家族なんだと判明してから、なるほどとみているといつの間にか五実が睦美と同じ土俵に入っていて(正宗を恋愛対象としている)、すごく混乱した。特に駐車場のシーンと最後の別れのシーンは「そうはならんやろ・・」の連続だった。
家族愛か恋愛かどっちかにすべきだったと思う。
たとえば、家族愛を描くなら
・睦美の手編みのセーターをもっとキーアイテムにすべき。花嫁衣裳着せられたけど最後に五実が大切にしていたセーターに着替えるとか。
・睦美が五実を育てた10年間は劣悪な環境だし、その結果があの犬みたいな状態なので、もっとちゃんと面倒見ていたことにするとか。
たとえば、恋愛にするなら
・五実をもっと精神的に成長させる。五実も正宗と睦美と同じ15歳くらいの精神年齢にしたほうが家族愛との混同が避けられる。
・五実は娘じゃなくて、ひ孫とかもっと離せばいいんじゃないか。なんなら親族じゃなくて普通に現実世界からきた謎の美少女で良いんじゃないか。
その他言いたいこと
・睦美は惡の華の中村さんみたいな位置づけかと思いきや、普通に友達いてがっかり。孤高の存在であってくれ
・五実の犬みたいなの何なんだよ。涙を舐めるとかその行為単体で気持ち悪い。っていうか5歳の子供はもっとちゃんと喋れるぞ。監督が前に書いていた狼子供?の小説があって・・っていうらしいけど、知らんがな。必然性ないでしょ。
・佐上のおっさんの演技、仰々しくてしつこくて嫌だった。重要なようでどうでもいい内容。ここで笑うのか?これでギャグ要因?っていうシーン多い。時間使い過ぎ
・正宗の父親と叔父似すぎ。
・正宗「・・・・五実をとられた!!(迫真)」 草
・同級生原さん「うわああああああどどどどどうしよう!!!」車ドーン!ここのドタバタめちゃくちゃだよ。いいですか、この原さんは「彼ぴともっと一緒にいたいから!」が動機です。
・正宗の叔父時宗「いい母親で終わらせない」と蜃気楼(変換めんどい)を発動させに行きます。この叔父の動機は「兄の奥さんとワンチャンあるかも」が動機です。ただでさえ、メイン三人の恋愛で混乱してるのに外野が畳みかけてきます。やめてくれ!
・そもそも時が止まった世界が継続するのはいいことなのか?ラジオDJになりたくて消えた仙波の両親は、仙波のいない世界の継続を望んでいるのか?消えた人は戻らないものとして、どんどん人が減っていかないか?映画が終わった後もあの陰鬱な永遠の冬が続くのはある意味BADEND。あの世界は消えたけど、五実だけは時が止まった世界とのつながりを覚えているっていうエンディングのほうが美しいと思う。
時が止まった世界をもっと掘り下げたほうがおもしろそうなので考えてみた。描かれなかった「アリスとテレスのまぼろし工場」の回
・脱出を試みようと全員で船で沖に出る回。しばらくすると霧が出てきて直進していたはずなのに港に戻ってきてしまう。
・ループを特定する回。ある日、町中の食料が工場爆発時点の場所にもどることが分かりループの周期が判明する。
・出産できない妊婦が幼い五実に会い、正常に成長する彼女を見て出産を切望し蜃気楼に食われる回。
・現実世界の夏祭りをみた人々が冬まつりを開催する回。消える人多数でそう。
・最後の一人となった男が時が止まった世界のバグを発見し脱出する回。変化を望み次々に消えていく人。最後に見伏町に残された引きこもりの太郎は1000年の時を過ごしていた。暇を持て余した太郎は町中の卵を集め、製鉄工場に投げつけていた。3333個目を投げたところで900年ぶりにひびが現れる。太郎はひび割れの法則性を見つけようともがく。面白そう観たい。
まとまらないけど以上感想でした。
いろいろ考えるところがあり、観てよかったです。
一番言いたいことは、こういう作画バキバキに仕上げてくれるアニメ制作会社に「かがみの孤城」とか「夏へのトンネル」を作ってほしいわ!ってこと
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