私の大好きな後輩
もう解散してしまったのですが、アホマイルドと言う私より2年後輩のコンビがおりました。
坂本くんはアホマイルド解散後、神奈川県住みます芸人などで活躍中です。
一方、くにちゃんは現在構成作家をしておりこちらも活躍中です。
私も非常に残念なのですが、アホマイルドと言うコンビの活動はもう、あ!まだキュートンというユニットにはアホマイルドが揃って出演しておりますのでご期待ください。
アホマイルドには私は先輩とはいえ本当にお世話になりましたし、尊敬しています。
まぁでも、アホマイルドはアホなんです、ええ。なんでしょうかね、私にとっては、こう、部活の後輩感が強いんですよ。
私なんかは男子校の運動部に所属しておりましたからそういう匂いみたいなもんはなんか感じるんですが、男子校ノリって言うんですかね、それがアホマイルドには凄くあるんです。
案の定、2人はやっぱりそうで、神奈川県のスポーツ男子校の柔道部出身なんだそうです。
くにちゃんはね、若くしてハゲちゃいまして、デビュー早々スキンヘッドにしちゃってワーキャーは諦めたんだそうです。
坂本も若くしてハゲちゃいましてね、しかしそれがバレないような髪型にして(バレバレ)なんとかなってると思ってるんだそうです。アホマイルドのワーキャー担当を自負してるとの事でした。
アホマイルドのネタは本当にいっぱいあってどれも面白いのですが、代表的なものに「アホマイルド組体操」と言うのがありました。
体の大きい坂本が土台になり、くにを支えたり持ち上げたり、時には坂本の肩の上にくにちゃんが立ったりしながら、形態模写してそこから更に一捻りみたいな感じで、ダイナミックだし、凄く面白いネタでした。
このネタはどこでもウケるし、まぁ盛り上がる。ですのでアホマイルドの営業ネタと言えばこれなのでした。
ある冬のことでございます。
その冬はシーズン中、吉本が長野県のとあるスキー場と営業の契約を結んだようで週末に芸人が泊まりで営業に行っておりました。
私もまだ当時はトリオを組んでおり、それでその営業に行かせていただきました。
電車を乗り継いでスキー場に着くと、施設の案内や、夜寄席を行う会場での打ち合わせがありました。
マイクが何本必要なのかとか、音響や照明は使うのかとか、色々の連絡事項を済ませると会場の人が聞き慣れない事を言います。
「あのー、Bコース(当時私が所属していたトリオ名)さんはネタ中の高さはどれくらいになりますか?」
「高さ?え?ネタ中の?高さ?ああ、170cmくらいですかね」
「いえ、動き的な高さです」
「ああ、とんだり跳ねたりってことですね、まぁそんなにはないですが、手を挙げたりはするんで2mくらいなもんでしょうか」
「あー、じゃあ大丈夫かぁ。いえね、先週来ていただきましたアホマイルドさんがですねー」
と、天井を見上げる会場の人。それに連られて私たちも天井を見上げるとそこにはポッカリと大きな穴が空いているのでした。
あー、あれだね、組体操の肩で立つヤツやったんだね、確かにくにちゃんの頭サイズの穴だね、アレは。まぁ、アホマイルドだもんね、うん、やるよねー
しかし、なんで調整出来ないもんかね?2人ともやり慣れてるネタな訳だし、だいたいの高さわからないものかね?そんで天井コンクリとかだったらどうすんの?
その辺の事は考えてはないんです、アホなんで。アホマイルド組体操はいつ何時どんな環境だろうがお互いフルパワーでやるよう体にプログラムされているようです。
男子校の運動部ってそういうものなんです。
営業から帰り、アホマイルドにその話をしました。すると、
くにちゃん
「いやー、焦りましたよ、立ち上がったら目の前真っ暗なんですもん、停電かと思いましたよ」
どうやら頭で天井をぶち抜いた事より目の前が急に暗くなった事の方が衝撃だったようです。
坂本
「上でバリバリって音がしまして、ちょっと軽くなったんですよ。それでくに、今日声ちっちぇーなって思って上見たら、くにの頭が無くなってたんで笑っちゃいましたよー」
どうやらくにちゃんは天井と二階の隙間のところでセリフを言っていたらしい。
そして軽くなったという事は、頭だけで天井からぶら下がっていたと言う事のようです。
まぁ、仕方がないですね、男子校だもの。
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