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3/28・29 店舗休業のオシラセ

H.A.Bookstoreは3月28日・29日の営業を休止いたします。27日(金)は通常とおり17:00〜21:00で営業予定です。
アイツラはクソだ>だが対応は正しい気がする>そもそも当店は蔵前に人がいないと開けても儲からない>いまちょっと心身がきつい>大義名分を持って休めるなら休もうか。という手順での決定です

以下、理由を長々と述べていきます。

1_アイツラはクソだ。
はっきり申し上げて指示者はクソです。そもそも、ぼくはPDCAの「P」と「C」のない業務指示や、仕事の依頼をすべてお断りしています。
「P」から教えてください。/前回があるなら「C」の結果を共有してください。
というものに納得の返答がいただけない(ちゃんと話せばそれなりにいただけることは多い)というのは、業務としてクソですし、そういったものの積み重ねで心身が不安定になったことがありますので、ぼくは常々、「P」と「C」のない世界から逃げて、逃げて、逃げて、ここまで来ています。一人で企画して仕事するというのもそうですし、会社の仕事だって、ここに信頼感がある人とだけやりたいですし、めんどくさいほど全体像の確認を行ってから手を動かすタイプです。

今回の指示には、少なくとも大きな発表としては「P」と「C」の明示がありません。「P」とは今後の見通し、具体的に週末開けにどの状態になっているのが理想なのか。その結果なにを行うことで収束に向かいたいのか、これはいつまで続くのかということ。「C」とはまだ言わずもがなですが、3月初旬の学校休校を含む待機の要請に対して、何が出来、何が出来なかった結果今回の要請に至ったのか、経緯の説明がないことです。難しい問題であることはこちらも重々承知しており、出来ないことはあって当たり前です。出来なかったとして、なぜ出来なかったのか、だから今回はどうすればいいのかが、明示されていないことが問題なのです。また、一番最初に経済ではなく「子どもの教育機会を奪う」判断をくだしたことについて、ぼくは一生怒っていると思います。そういうやつらなのです。この一点は、理性ではなく、信念の問題です。

ですので、ぼくはこの要請に従う理由がありません。

2_行動しないという効果について
しかしながら、行動しないというのは理論上、どうも納得できる対策ということも理解しています。
理想論ですが、仮に潜伏期間が最長4日のウイルスの場合、4日間すべての人がだれにも会わず、5日目に発症している人をすべて隔離することができれば、それで感染拡大は終結します。(だとしても、5日目に怪しい人は〜〜の機関に連絡を、といったロードマップが示されていないのは問題ですが)
市民はそんなに馬鹿じゃないので、そのくらい推察はできます。だからみんな迷うのです。なのでぼくも、効果自体はあると見ています。

3_HABの感染拡大リスクについて
当店はワンフロアしかないビルの4階。7坪(窓あり)の店舗です。また一日の来店客数(売上ではありません)は20名程度と極小数です。店内に人が満ちることはまずありません。ですから、当店の営業の有無が感染拡大に影響するとはほとんど考えていません。

4_営業と売上予測のバランスについて
ですが、店を開ける以上、売上がなければいけません。僕一人ですが人件費はかかるのです。逆に、開けていないというリスクもあります。開けていなくても家賃はかかるのです。
店舗運営というのは概ねこのバランスをとっていくものです。
現在の閉店告知状況を見ていますと、当店のある蔵前でも多くの店舗が閉まることが発表されています。はっきり申し上げて、この状態で当店の売上が上がることは考えづらいです。

5_本屋が開いているという社会的安心について
図書館、博物館などの公共空間や書店などの商店は、危機だからこそ空いているべきだ、というのはぼくの持論です。それに基づいていままでも開けてきました。この週末も、当店が開けていることで売上以上に救われる人が1〜2人でもいるなら開けるべきではないか、ということは最後まで悩みました。

6_店主の心身の状態について
だとしても、この件が持ち上がったときにぼくは、「ここで休めばだれにも会う必要がない2連休ができるんだな……」ということを最初に考えました。
もともと、人に会うのが苦手なタイプで(なぜ本屋をやっているのか……)、ずっとだれにも会わずに生きていくことが苦にならない方です。むしろ、心身に負担がかかると、出会い以上にメールも電話も封鎖して、一人でこもりたくなる。辛いときはDMのメール一本受信しただけで精神がざわつく、という心理状態に至るのですが、わりといまその手前くらいまできています。単純にそれは多忙であり、タスクが死ぬほど溜まっているのに新規の依頼やらメールやら見ている暇はないけど返事しなきゃいけない、といい圧迫からくるものです。
通常、週七日勤務で働いているので休みはないのですが、幼い家族がいることもあり、さまざまな時間を調整していますし、相方にも迷惑をかけて生活しています(感謝)。ここで休めば、ちゃんと育児や家事や読書、というか、「生活」ができるのではないか。業務に集中して溜まったタスクも多少は減らせるのではないか、という期待感があります。

7_結論
上記をぐねぐねと考えた結果、
アイツラはクソだが、対策には効果はありそうで、店も儲からなさそう。ぼくもいま死ぬほど疲れているからこの機会に休もう
という結論に至りました。

来週の営業については、上記「1」の件が解決されないのならば、開業で考えております。ご了承いただけますと幸いです。

2020年3月27日
H.A.Bookstore 松井祐輔

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