見出し画像

タヌキのため糞

タヌキのため糞をご存じでしょうか?。私が剥製や骨を寄贈させて頂いた横浜のセルズ環境教育デザイン研究所の西海さんが北海道にきていて、知床や北海道各地を回っているそうです。セルズ環境教育デザイン研究所のHPは以下。環境教育を主に事業をされています。


代表の西海さんは、危険生物がご専門なので(ご著書も数冊あり。テレビ出演など多数ご活躍の方です)、私に「羽馬さん、ヒグマはどこで観れますか?」とFBメッセが来て、おいおい、観たいんかい(笑)と呆れながらも(私はヒグマは怖いので動物園以外で観たくはありません)、安全面に考慮しながら、いくつかの提案をしました。

もちろん、西海さんはその道のプロなので、安全面を考慮しながら、観たいという意味で仰っています。
知床から苫枚へ向かうとのことだったので、リアル熊は観れるかどうかはわからないけど、三毛別羆事件復元地の展示はぜひ見てほしいとオススメしました。三毛別羆事件とは、大正時代に起きた日本史上最大の獣害事件があった地域です。こちらについては、いくつか書籍も出版されており、有名な事件であるため、Youtubeでも当時の事件がどういうものだったのかを解りやすく解説する動画もいくつかありますので、ご興味のある方は、調べてみてください。

苫前の近くで、タヌキのため糞を発見したと写真を送ってくれました(※お食事中の方、失礼します)。

ためふn


タヌキのため糞は、こうした道路脇でもよく発見されます。なぜこんな危険な場所に?と思うのですが、その理由はわかりません。しかし、日本で最も交通事故死が多い野生動物は、タヌキです。個体数が多く里山など人里近くでも暮らしている身近な野生動物だからということもあるのでしょうが、タヌキを研究していた私としては、あまり賢い学習能力が高い野生動物には見えませんでした(汗)。ただし、環境への適応能力は非常に高く、東京など自然が開発によって失われた地域でもアーバンタヌキとして都会に適応して暮らしている野生動物です。

タヌキのため糞は、森林の中だと、小高い所や大きな岩の上など、目立つ場所で、ため糞が見つかることが多いです。タヌキのため糞は、他の個体同士のコミュニケーションの場でもあるので、目立つ場所にあることが多いです。
大学・大学院時代は、タヌキのため糞から、糞分析をし、食性分析もしてみましたが、残渣しか糞には残らないし、消化しやすい食べ物は消化されてしまい糞に出てこないので、胃内容物分析の方が、より食性を正確に反映していました。胃内容分析は、色んな手法がありますが、結構、大変な労力がかかる作業で、サンプルを多く集めても、すべて分析できずに大学院を卒業してしまいました。
タヌキの食性については、また記事をどこかで書きたいと思います。

※私の修士論文は、まだ公開していない(投稿論文にもできていない)、どこかでPDFを公開したいと思っております。おそらく、エゾタヌキの食性の文献はないと思うので、大学図書館を通じて、PDF公開します。

<私の修士論文タイトルは以下>

タヌキNyctereutes procyonoides の頭骨・歯の形態および食性に関する研究ー日本列島の地理的背景と食性に基づきタヌキの地理的変異を考えるー。羽馬千恵(2008).

虐待の被害当事者として、社会に虐待問題がなぜ起きるのか?また、大人になって虐待の後遺症(複雑性PTSD、解離性同一性障害、愛着障害など多数の精神障害)に苦しむ当事者が多い実態を世の中に啓発していきます!活動資金として、サポートして頂ければありがたいです!!