東京遠征(カプースチン→昭和記念公園→サプライズ)

11/6  カプースチン

 サントリーホールの先行発売で撃沈した後、どうしてもホールで角野さんの音を聴きたいという想いに駆られて、イープラスのサイトを覗くと『カプースチン追悼コンサート』にわずかながら席が残っているようでした。仕事のメドが立っておらず、行けるかどうかもわからないのに、その場でチケットを取りました。
 家庭の事情があって来年からは遠征が難しくなるので、会いに行くなら今しかないという想いでした。
 3曲、たった9分の演奏を遠くから眺めるだけの遠征になりそうですが、それでもいいと思いました。
 
 なんとか仕事のやりくりをつけて、ギリギリで朝日ホールに飛び込みました。
 角野さんのカプースチン・・・最高でした。角野さんにはカプースチンが合う…いや、カプースチンには角野さんが合う、のか…

 上野さんと川上先生の前振りの中で「角野ワールド行っちゃえ!」みたいな感じになってたんで、何かあるなという予感はしてましたが、やっぱりぶち込んできましたね。導入部と曲間の即興、さすがです。そもそも角野さんが奏でる世界はすべて「角野ワールド」なんですが、同時に、今回の即興を含めて、1・3・7すべての演奏が見事に「カプースチンワールド」だったんです。
 『Dedicated to You ニコライ・カプースチン・フォーエバー』にふさわしい、角野さんの心のこもった演奏でした。

 角野さん以外の方の演奏も素敵でした。プログラム全体、90分間全部が楽しめました。そして、みんなとてもよかったという前提で、角野ファンとして感じたことを少しだけ・・・

 同じホール、同じピアノだからこそわかる違いがありました。配信では伝わりにくい、生音の届き方の違いです。(主観です)
 「他の誰とも違う…やっぱりこの音が好き…」・・・改めてそう思いました。アグレッシブな力強い響きも、軽やかで優雅なタッチも、すべてが特別でした。「この音が聴きたかったんだ…」
3曲、たった9分・・・会場の片隅で立ち会えたそれだけで十分です。
キテヨカッタ

 せっかく会場にいたので、個人的な面白ポイントなども少々:

①piaNAさん(連弾)の時に、まさかの角野さんが譜めくりマンとして登場かと一瞬勘違いしてしまった件: たった9分しか出演時間がなかった角野さん。大勢訪れているであろう角野ファンのためのファンサービスの演出かと勝手に思い込んでしまった。(んな訳ない)
 だって遠くて顔がよく見えなかったし、マスクして髪が長くて背が高くて、服の感じも同じだったし…ガン見してしまいましたw
  まぁ、単なる大勘違いなんですが。

②われらがこばりんもお仕事中の件: こばりさんもスタッフとして、テキパキと舞台のセットチェンジとかに携わっておられました。配信には映らないけど、しっかり目で追ってました。

マスクで舞台あいさつに登場の件: エンディングの舞台挨拶のために出演者全員が入場してくる時に、一人だけマスク付けっぱなしの人がいましたね。そう、われらが角野“天然”隼斗様です。途中で気づいてあわてて外してましたが、手遅れです笑・・・いつも癒しをありがとうございます。
(全員並んだあとに、真ん中を女性陣に譲るように端に移動されてたのは、ジェントルマンな感じでした)

 そんなこんなで、今回の東京滞在のメインイベントが終わりました。コンサートの余韻に浸りながら、ホテルに戻ってPCをWiFiに繋ぐと、そこにはライブの告知が…明日、昭和記念公園…なんてこったぁ

11/7  昭和記念公園

【  昼の部(15時)】
 気持ちが前のめりになって、公園に早く着きすぎました(12時ごろ)。せっかくなんで、ぶらっと散策しながらライブ会場の場所を確認して、まだまだだいぶ時間があったので、さらにぐるっと公園内を回って14時半ごろに戻ってくると、すでに会場はいっぱいでした。かてぃんずの馴染みの方とご挨拶をしていたら、すぐそばにしゃがみこんで機材をいじるかてぃんさんがいるじゃないですか。びっくりした。
 会場内はいっぱいなので、外から観覧させていただきました。特に決まったセットリストがあるわけではなく、『紅葉』『炎』『千本桜』などが夜の部と同じでしたが、ほとんどリクエストに応じた即興です。同じ曲でもその都度アレンジが違って新鮮でした。
 途中、外にたくさんいるお客さんを気遣って「外のかたは僕の声聞こえてますかね?」と声をかけてくれました。まるで自分に向かって話しかけられたような気がして(そんなことはない)、頭上で大きな丸のポーズをするオッサンがここにいます。

 ここでひとつエピソードを:

 自分の斜め後ろのあたりに立っていた年齢高めの男女の方の会話です。
女性:「有名なピアニストが来るみたいよ。 す…すみ…すみ…」
男性:「すみさんか…」
 (振り返って「すみのはやと」さんですよと教えたかった)
※ちなみに、自分が立っていた場所はPAはじめスタッフさんが見える位置で、角野さんもそのあたりに待機されてました。
女性:「ねぇあの人じゃない…あそこに立ってる人、 なんか雰囲気がある」
男性:「そうかもしれんね…」
 (おせっかいオジサンの出番です)
yossy:「そうですよ、あの方が有名なピアニストの「すみのはやと」さんですよ♪」
女性:「やっぱりそうなんですね。雰囲気があるからそうじゃないかと思ったのよ…」

 さすがの有名なピアニスト「すみのはやと」・・・ファンじゃない方にも伝わるオーラというお話でした。

【 夜の部(18時)・・・Cateen's Piano Live with 紅葉 】 
昼の部が終わって、一旦、日本庭園を退場です。ライトアップ後の再入場には、別途、チケットが必要です。
 昼の部の反省もあるので、夜の部は早めに入って近くで観覧したいと思いました。4時半過ぎには会場に到着しましたが、すでに順番待ちの列ができ始めてました。先頭集団には見慣れたお顔が・・・そう、かてぃんずのおねえさま方です。並んでる間もにぎやかに推しの話題を楽しむ乙女たちのちょっと後ろで、オッサンも耳だけは会話に参加させていただいてたので、待ち時間も退屈しませんでした。
(言い訳ですが、聞き耳を立ててたわけじゃなく、聞こえてきたんですよ)

 さて、会場のセッティングも終わり、入場OKになりました。早くから並んだ甲斐あって、今回のポジションはかてぃんさんから見て右斜め前5mという良い席でした。ペダリングの様子もよく見えます。
 実際のライブの模様はYouTubeのアーカイブで確認ができる通り、ライトアップされた幻想的な世界を背景に、スピリチュアルでエモい演奏が繰り広げられました。
(アーカイブでミュージックタペストリーをやっと見れました。こんなに綺麗だったんだ。かてぃんさんの音楽が描いた美しい絵・・・欲しいなぁ)

 一人で創り上げるいつものCPLの世界が大好物なんだけど、CASIOさんのバックアップで、さながらTV中継のような機材とスタッフさんに囲まれた今回みたいなライブは、とっても華やかで楽しくて貴重な経験でした。
 観客入りのライブの醍醐味は客席との掛け合いでしょう。特にライブ終盤の『 蛍の光(いろいろVer.)』をちらちら挟み込んでくるくだりは、めちゃくちゃ面白かったです。楽しいライブの終わりをみんなが意識し始める頃に、『蛍の光』をぶち込んでみんなの反応を伺う様子は「いたずらっ子」の顔でしたね。ファン側もわかったもんで、「え~(終わらないで!)」というホンネとお約束の掛け合いみたいな感じが混じりあった大歓声が上がってました。みんなのリアクションにかてぃんさんも大うけでした。ライブを一緒に作ってる共有感・・・ニヤリと笑いながら “オワルオワル詐欺“ を続けるかてぃんさん・・・このお調子者! カワイイ 
 配信終了後にアンコールもやってくれました。「絶対アンコールするよね」みたいな雰囲気の中で、鳴り止まない拍手と共にいろんな曲名が飛び交ってました。
 「YouTube止めちゃったよ~(みんな)好き放題ですね」と笑いながら、「確かに、日本庭園なのに『Spain』で終わるのもな・・・」と言いつつ、改めてリクエスト曲を募ってくれました。いろんなリクエスト曲の中から、かてぃんさんが選んでくれたのが『白鳥の湖』でした。背景の池と水つながりでしょうか、以前のライブのバージョンとはまた違ったアレンジで素晴らしかった。
 アンコールが終わると、みんなの名残を惜しむ拍手に送られながら、爽やかに手を振って退場して行かれました。カッコヨ

 「楽しかった」「最高だったね」・・・かてぃんずのみなさんとしばし感想を楽しんだ後、それぞれお別れとなったわけですが、せっかくなんでライトアップされた美しい庭園を見て帰ろうという話になって、自分たち3人はぶらっと散策してまわることになりました。
 かてぃんさんのライブがなければ見ることもなかったであろう景色ですが、ほんと見どころ満載の美しい場所です。今日はほとんど無風だったので、池の水面が鏡のようにくっきりと逆さ絵を映し出していて、夢の世界のようでした。
 日本庭園を抜けてからも、ゆっくりと景色を楽しみながら駅に向かって歩きました。もちろん話題はかてぃんさんのこと。こうやってファン同士で推しの話ができるのもいい時間だな。ライトアップされたイチョウ並木の前で3shot の記念撮影もしました。楽しい。
 駅に着いて、チャリで帰る一人とはここでお別れでした。そして都心に向かう二人は、西立川駅の中に入っていくわけですが、この後、最大のサプライズが訪れるなんて、もちろん知る由もありませんでした・・・

11/7  サプライズ

 西立川駅のホームで電車を待つ二人。突然、彼女が息をのむ。
「角野さん…」
 振り返るとほんの5m先に、さっきまで私たちを魅了してくれていたあの方の姿が。周りには同行のスタッフの方々もおられるようです。
「どうしよう!?!?!」
彼女の絞り出すようなつぶやき。
(ここは挨拶するしかない)
思いもよらないサプライズに気が動転して固まってしまっている彼女を見て、すでに二回のご対面を果たしている先輩としては、何とかしなければいけないという使命感のようなものが湧き上がりました。
「ご挨拶にいきましょうか」

以下、ご対面シーンの再現です:

 「 すみません。先程、ライブ観させていただきました。感動しました。ありがとうございました。」
 突然の声かけにもかかわらず、かてぃんさん、にっこりと会釈を返してくれました。
 すると彼女は何を思ったか「 yossyさん…」と口走ったりするから
(名乗る感じじゃなかったけど、やっぱ嬉しい)
 かてぃんさん、おやっ…という表情をされて「 わざわざ…?ですか」
(ありがたいことに、かてぃんさんの中では「yossy」=「おっさん」=「福岡」=「長~いnote(これ↓)」という等式だけはつながっているようで、希少なおっさんファンでよかったなと思える瞬間です)
「 昨日のカプースチンのために来ました。今日のことは想定外で…ほんとは別の用事があったんですが、全部キャンセルしてここに来ました」
(自己アピールごめんなさい)
「 それは申し訳ないことを…」
(めっそうもない、申し訳ないどころか素敵なプレゼント感激です)
「 いいえ、ほんと素晴らしかったです。来てよかったです。ありがとうございます。」
さっきまでパ二くってた彼女が、勇気を出して大胆な行動に出ます。
「 あの、サインをお願いしてもいいですか?」
かてぃんさん、快く引き受けてくださいました。
サイン帳とペンをかてぃんさんに渡すその手は、緊張でプルプル震えているし、マスクのせいでレンズは曇っちゃってるし・・・
(わかるよ…憧れの人と突然対面できたんだから、腰が抜けそうなくらいのドキドキ…わかる)
いつもの見慣れたサインに宛名と日付までつけてもらえました。
(よかったね)
「 今日のことはnote案件です!」と話しかけると、かてぃんさんは笑いながら「 また、“こっそり” 見に行きます」と返してくれました。
(優しい人♪)

 ここまでが、ホームでのやり取りです。無事、ご挨拶できて、彼女はサインまでいただいて、ほんと感謝感激です。盆と正月とクリスマスが一度に来る以上のサプライズです。ご挨拶を済ませた我々は静かに元の場所(5m先)に退散しました。やがて列車が到着すると、かてぃんさんたちを意識しつつも、隣の車両に乗り込みました。暗黙の了解ですね。

 立川で乗り換えるために下車して、遠目にかてぃんさんたちの姿をとらえながら、我々も移動します。
「同じ列車に乗り換えるのかな?」
どうしよう、また隣の車両に乗る? どうする、どうする・・・

 あっけない幕切れでした。かてぃんさん御一行、これからお食事のようで駅構内のお店に入って行かれました。ここでお別れです。
 雑踏の中、遠くから優しい背中を目で追いかけながら、いろんな感謝の念がとめどなく溢れてきました。
「今日は素晴らしいライブ、ありがとうございました」
「最後の最後に、こんな素敵な偶然、ありがとうございます」
「かてぃんさんとかてぃんずのみなさんに出会えたこと、ありがとう」

思い切って、東京に来て、よかった。


ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。

角野隼斗(かてぃん)さんのことを書いてます。