Cateen's Piano Live in Musashi Hall

Musashi Hall  × C.BECHSTEIN piano  × Cateen

 ■「ちょうど一年前くらい(2019年5月26日)にここで初めてリサイタルをやらせていただいたんですよね…それから何度も撮影とか録音とかでお世話になって、すごく思い入れのある所なんです…」
 ■「こういうホールでYouTube Live するのって初めてのことなんで、いつもクラシックコンサートをやるときの気持ちとYouTube Live をするときの気持ちが半々くらいであって複雑なんですけど…なんかいいですね、楽しいです僕も…」

 今回のライブは、タクティカートさんの『武蔵ホール30日間ライブ配信プロジェクト』という文脈の中で、前半戦のトリとして、かてぃんさんの登場となったわけです。当初シークレットとされてましたが、繋がりからしてそのあたりでの出演を予想する声は多かったと思います。
 そして今回のライブ、ご本人も言及されている通り「聖地」で行われた全く新しい「ハイブリッド・コンサート」と言っても過言じゃないですね。
 
 聖地「音降りそそぐ武蔵ホール」って名前を聞くだけで、かてぃんファンの脳裏にはいろんなイメージや感情が思い浮かぶでしょう。このホール、そしてあのベヒシュタインピアノって、かてぃんさんの音楽活動にとって欠かせない大きな軸のひとつですよね。そしてこの日、そこに様々な物語が繋がりました。
 『西風の見たもの』で初ホールコンサートの感慨が蘇り、『Plastic Love』や『Shape of you』では遠くから豊島さんや浪岡さんの声が聞こえてくるような錯覚を覚え、今の想いがのった『蠍火』がこの場所で再び聴ける歓び。コロナさえなければ客席で聴いているはずだった『思い出は遠くの日々』。そして『喜びの島』。大切な過去の積み重ねや訪れなかった未来の物語が、この日この場所で繋がる感覚・・・またここに角野隼斗/かてぃんの新たな歴史が刻まれる。
 
 ハイブリッド・コンサート・・・2018年PTNA特級グランプリ制覇の実力者にして即興アレンジの名手、さらには登録者27万人超の人気YouTuberでありながら、素顔は清らかな天然、ちょっとお茶目な24歳・・・この超ハイブリッドな天才ピアニストの今現在がすべて詰め込まれたようなライブでした。
 ネーミングこそYouTuberかてぃんさんの人気企画にちなんで「Cateen's Piano Live in Musashi Hall」となってますが、構成は「角野隼斗ピアノリサイタル」×「Cateen's Piano Live(CPL)」のハイブリッドバージョン(クラシック寄り)ですね。
 久しぶりのホールライブ、無観客で気の置けない仲間・スタッフだけに囲まれたリラックスした空間の雰囲気はまさにいつものCPL。一方で、内容・構成は結構本格的なピアノリサイタルの様相。ノープランのCPLとは違い、しっかりとセットリストも考えられています。
 このホールにまつわる楽曲以外にも、今年の角野隼斗にとって外せないショパンの作品もしっかりと含みつつ、いつものリクエストに応じた即興アレンジも交えながら圧倒的な時間が流れていきます。
 
 ピアニストとしての角野さんのすごさとエンターテナーとしてのかてぃんさんの魅力や面白さがいっぱい詰まったライブです。いろいろ書きたいことたくさんありますが、演奏に関する感想は割愛します。音楽を的確に描写する能力はとても持ち合わせていないので、「すごい」とか「すてき」としか言えそうにないですから…。どうかタクティカートさんのサイトに行って、あっという間の2時間を楽しんでくださいね。

 ここでは、主にかてぃんさんのおもしろ発言などを拾いながら思ったことをつらつらと語ろうと思います…どうかお付き合いください。

 ■「…なんか、みんな拍手とかしてよ、せっかくだから(笑)…したら俺のテンションも上がるので…」
(※ちょっとだけ甘えた感じが、みんなの心をくすぐるんだよね)

 ■「…俺、声小さいから、マジで爆上げしてもらって大丈夫?…たぶん…たぶん…声大きいって言われたこと今まで一度もないから…大丈夫?」
(※そうなんだね、やっぱり一度もないんだね)

 ■「…せっかくね、このすごい響きがいつもよりいいと思うんで、家のね…家のピアノはそれはそれでいいんですけど…そのままだとリバーブはないので…」
(※ “僕の” 相棒は特別なんで、比べちゃいけないよね)

 ■「…あれ?…(照明チカチカ暴走中)…ヤバイヤバイ、変わんなくなった…」
(※かてぃんさん、慌てた時の口癖ですね、いただきました)

 ■「…(プシュッ)…誰だビール飲んでんのは…俺も飲みたいわ…いい音したな~いい音したな~…」
(※いい笑顔、自由すぎる空間)
 その後、プログラムをすべて終えてアンコール前のタイミングで稲垣社長のおさがり?のビールが回ってきて、グイっと飲み干すかてぃんさんでした。「間接キッス?」とチャットでも突っ込まれてましたが、かてぃんさん、仲間内でのそういうことあまり気にしなさそう、男子校的な…。
 

 最後に、キラッキラの笑顔でピースのスクショタイム&アンコールの話を少しだけ:
 ■「…最後は楽しく終わりたいですね、何かないですか?…」
ということでリクエストに応じて演奏してくれたのが『トムジェリ』でした。ちょっと前のよみぃさんとのリモートライブでも締めくくりはこの曲でしたね。
 ほんとアガリ⤴ます。なによりこの曲を弾いてる時のかてぃんさん自身のテンションが爆アガリしてるのが伝わってくるし、情熱大陸や熊蜂といった遊びも挿みつつ、最後は全力で駆け下りてくるような弾き終わりがカッコ良すぎて・・・ライブの定番にしてほしいくらい大好きです。
(※その後 “シングルカット” されましたね。ヘビロテ確定です!)
 そして面白かったこともう一つ・・・美智子先生が、律義にもスクショタイムでピースのポーズを決めるパソコンの中の息子の画面を写メって、言われたとおりSNSに投稿してるのがカワイイ。

 
 ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。