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海外のデータから見る CROが知っておくべき2020-21年の営業トレンド


こんにちは、CRO Hackの友野(@lib_tomono)です。
スタートアップに特化して営業支援する新会社プルーセルの事業責任者をしています。

昨年は、COVID-19が世界中を襲い、外出自粛を余儀なくされました。営業としても多くの対応に追われ、変化への対応スピードが勝負を分けたと言っても過言ではありません。新年を迎えて早くも1か月半が過ぎましたが、2020-21年のトレンドについて紹介します。

-ファクトで振り返る2020年

昨年、Hubspot Researchによる日本を含むグローバルで実施した調査によると、対象企業の40%は収益目標を下回りました。一方、22%は目標を達成し、38%は目標を上回りました。これは、産業セクターによって影響度の違いはありますが、未曾有の危機における対応力が明暗を分けたことを示唆しています。多くのCROにとっては「成長」ではなく、「生存」をかけた1年だったと言えます。

また、AIを活用した価格最適化ソリューションを提供するPROSによるグローバル調査では、B2CだけではなくB2Bの購買者もデジタルに移行していることを示唆しています。実際にCOVID-19以降、デジタルチャネルでの購買が28%増加しました。特に北米ではデジタル
シフトが加速しており、購買者の47%がセルフサーブを主として利用しています。

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引用:PROS「COVID-19 B2B Buyer Trends Report」

さらに、対面での営業が困難となったことから、リモートセールスに迅速に適応することが求められました。実際、リモートセールスに投資した企業の64%は収益目標を達成、もしくは上回りました。しかし、投資しなかった企業の50%は、収益目標を下回りました。

これらの変化に早期に対応した企業は、プロセス改善とリモートセールス強化も完了しており、2021年は成長に集中できることがアドバンテージとなります。反対に遅れを取った企業はギャップを埋めることから始まるため、さらに差が開いてしまいます。

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引用:HubSpot Research「Global Survey,Sep-Oct2020」

これらの適応については、私も記事を出していますので、宜しければご参照ください。

-ニューノーマルに対応した成功事例

今回、過去に経験のない変化に対応した営業責任者は、共通して2つの領域に投資しています。それは「専任のイネーブルメント」と「自動化とデータ活用」です。

<1.専任のイネーブルメント>
Hubspot Researchの調査によると、対象企業の59%は専任のイネーブルメント担当、もしくはチームを持っています。さらに収益目標を上回った企業では、65%まで増加します。

具体的には、従来の資料提供だけではなく、メール文やスクリプト、チェックリストまで、幅広く支援しています。

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引用:HubSpot Research「Global Survey,Sep-Oct2020」

また、テクノロジーを活用した営業担当者のコーチングも求められるようになっています。例えば、メールの開封率や通話の録音などのデータを基に、週次会議でコーチングします。

<2.自動化とデータ活用>
今まで、業績を牽引してきた営業責任者は、BIやCRMなどテクノロジーを導入して、営業組織を強化してきました。昨年は過去に外部環境の激変によって、ビデオ会議システムの導入が最重要となりました。

またツールの導入だけではなく、使い方によってパフォーマンスが異なるということが分かりました。CRMを導入しているチームは、スケジュール調整やコンテンツ配信、契約作成などを自動化しています。

引用:HubSpot Research「Global Survey,Sep-Oct2020」

また自動化に加えて、データを活用して戦略的な意思決定をしていることも特徴です。目標の達成度や予測のレポートは多くの企業でも実施しています。さらに収益目標を達成している企業の44%は、競合企業と市場のデータまで積極的に活用しています。

加えて、パフォーマンスの高い営業責任者は、パイプライン速度の改善に注力していることも示唆しています。

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引用:HubSpot Research「Global Survey,Sep-Oct2020」

-2021年に営業責任者が取り組むべきこと

<1. 営業のトレーニングとスキル開発>
トップセールスに求められるスキルとしては、「積極的な傾聴」「プレゼン力」「信頼関係の構築」があげられます。これらに加えて、不確実な環境でも成功するためには、変化の必要性を認識し、ピボットすることです。

新たに求められるスキルとしては、「取引のクロージング力」「プロセスを前進させる力」「積極性」「クライアントのビジネスの理解」「課題とソリューションのマッチング」があげられます。特にハイパフォーマーが重視していることは、「オンラインでのプレゼン力」です。

オンラインセールスは一部の企業では既に取り組んでいましたが、昨年初めて利用した企業も少なくないはずです。しかし、それを組織として育成している企業は多くありません。実際に新しい営業担当の育成には、平均10週間が必要だと言われています。しかし、26%は十分なトレーニングを受けていないと回答しています。ここに収益率の高い企業と低い企業の差が生まれるのです。

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引用:Linkedin「Critical Sales Concepts and Skills to Succeed in 2021」

<2. 新たなテクノロジーの採用>
昨年、初めてリモートセールスに取り組んだ企業も多いと思いますが、これは一過性ではなく定着すると考えられます。Hubspot Researchの調査では今年、企業の57%はセールスモデルをハイブリッド、11%はリモートメインに移行すると回答しています。

また、昨年は一時的にコスト削減した企業も多かったですが、78%の企業は新規・既存のテクノロジー投資を継続または増加すると回答しています。

その一つが動画です。テキストから動画への移行はマーケティングのトレンドでしたが、今年はセールスでも活用されると予想されます。実際にMediaValetでは、販売プロセスに動画を導入することで、リードタイムが半分に短縮しました。動画を活用する利点としては下記があげられます。

・「動画」を含む件名は、開封率が8倍となります
・トラッキングによって、視聴したコンテンツとスキップした部分からインサイトが得られます
・それらをパーソナライズすることで、より迅速に転換率が向上します

もう一つはチャットです。在宅勤務を継続している企業も多い中で、デジタルの体験を改善することは必須です。実際に79%の企業は売上や収益にプラスの効果があると回答しています。ただ、B2Bの場合は、76%の顧客は直接または電話を希望しています。一方で同じ商品・サービスを購入する場合は15%に減少します。さらに4%は常にデジタルでのコミュニケーションを希望しています。つまり目的に応じて、ハイタッチとテックタッチのバランスを取ることが大事です。

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引用:finances Online「The New B2B Buyer Experience」

<3. ソーシャルセリングの勃興>
米国では必要不可欠となっているソーシャルセリングが、日本でも広がる可能性があります。最近のClubhouseの人気からも、音声メディアの波も見えてきました。

実際、Realy Simple Systemsの調査によると、グローバルでは営業職の43%がリードを調査する方法としてLinkedinを利用しています。最も使用率が高い手法はメールですが、次いで紹介、ネットワーキングという順序になっています。

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引用:Realy Simple Systems「In-depth Guide on the Sales Process for 2020」

デジタル化が進むことで、B2BもB2Cのように口コミが重要となります。実際に70%の企業は、紹介は他のリードと比べて、最も転換率が早いと回答しています。ただ日本ではLinkedinの利用率が高くないため、決まったプラットフォームが存在しません。

しかし、一部の企業はFacebookのグループでコミュニティを作るなど、取り組みを始めています。そういった意味では成功事例をつくれば、大きなアドバンテージとなるとも言えます。また、現状の日本では営業よりは採用の方が効果的かもしれません。


-よりスピードが重視される

ウィズコロナと言われ1年が経過しましたが、この期間で勝ち組と負け組の差は大きく開いたと感じます。突如襲ってきた逆風ですが、それを追い風に変えることが出来るのか、CROの腕の見せ所であるとも言えます。

一方でデジタル化が遅れていた業界でも対応せざるを得ず、新しいプロダクトも数多く生まれてきました。そんな中でCROにまず求められることは、営業のDXです。企業によっては、組織変革が必要となるかもしれません。しかし、新たなベースが出来れば、後はまたアクセルを踏むだけです。

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その一貫として、CROHackを運営するリブ・コンサルティングでは、スタートアップの営業支援に特化した新会社「株式会社プルーセル」を設立しました。

社会的インパクトを与える会社への成長を、より早く、より確実に実現するため、営業専門部隊の組織化によって、企業のグロースを支援してまいります。

CROHackでは、よりグロースの現場に役立つ情報提供をしてまいります。また、私自身も事業責任者としての学びを発信していきますので、困難な時代をともに切り開いていきましょう。

■プロフィール
友野 弘輝 株式会社プルーセル 事業責任者
大学卒業後、専門商社にて新規開拓営業に従事。リブ・コンサルティングに参画後は、大手企業の新規事業開発、スタートアップのグロースを支援。直近では、グロース支援パートナー選定支援サービス「SalesConnect」を立ち上げ。2021年から営業支援に特化した子会社の事業責任者に着任。


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