八神純子 with 後藤次利 The Night Flight 10 〜Last Flight〜@ビルボードライブ大阪
"Last Flight"となることがアナウンスされた、後藤次利さんプロデュース、全曲アレンジによるクラブツアー「八神純子 with 後藤次利 "The Night Flight 10"〜Last Flight〜」のフィナーレ 大阪公演(3days 6公演)に搭乗してきました。
ここでは、ライブの流れに沿って、印象に残ったシーン、トピックス、セットリストを記載しています。
■ 日程
日時:2022/10/20(木) 18時/21時開演
日時:2022/10/21(金) 18時/21時開演
日時:2022/10/22(土) 16時/19時開演
会場:ビルボードライブ大阪
■ 印象に残ったシーン
■ オープニング
バンドメンバーが登場。
後藤次利さんが弦にシューっとスプレーを吹きかけてスタンバイが完了すると、国場幸孝さんのカウントから普段より5割り増しくらいの大迫力の演奏が始まり、八神純子さんが颯爽と登場。
オープニング曲は「I'm A Woman」
ロックな八神純子さん好きの自分にとって、のっけから堪らない選曲。終盤の「I'm A Woman...」の連続シャウトから演奏をブレイクしての「I'm A Woman」のロングトーンは鳥肌ものでした。
「Eurasian」
北島健二さんのアコースティックギターのソロが印象的。旅と音楽をテーマとする"The Night Flight"にピッタリの選曲です。
■ かなり暴れる?!
ここからは「かなり暴れる」「メンバーのプレイにも注目」との前振りの後
「黄昏のBay City」
この曲。毎ステージ楽しかったのですが、特に印象的だったのは、ピアノの佐藤準さんが右足を振り上げてグランドピアノを足で演奏されるシーン!!(笑)
近年のシティポップブームの中で欧米でこの曲が流行っていることに触れ、今のテイクを見せたいと。また、最近、トルコの若者からファンレターが届いたとも。
「Mr.ブルー」
♬故郷(ふるさと)を聞かれたなら
迷わず地球と答えるの
"争い"という文字が
辞書から消え去るその日まで...♬
という歌詞が心に沁みます。
そして大サビのロングトーン。今回も圧巻。
■ 映像演出
ここでショートブレイク。
後方のスクリーンに、都内のレコーディングスタジオにおけるリハーサル風景
・レコーディングブースで歌う八神さん
・バンドメンバーの練習シーン
・もぐもぐタイムでの団欒シーン
などがスライドショーで表示され、八神さんより生解説がありました。
The Night Flight のリハーサルは、高額なので普段リハーサルには使わないレコーディングスタジオで行うこと、毎回レコーディングしたものをメンバーでチェックし反省して、いいものにしていくこと、修行の場だったなど。以前にも口頭では伺っておりましたが、実際の写真付きで紹介され、雰囲気を含め知ることができました。
また、Last Flightということで、いつも以上に八神さんからメンバーにマイクを向けるシーンも。
特に印象に残っているのは、初日に、Last Flightの意気込みを聞かれ、後藤次利さんは、「三日間燃え尽きます」と。さらに、ビルボードライブ大阪のことを「ホーム」と語り、The Night Flight2以降、ツアーの最終地はビルボードライブ大阪で、とお願いされていたと。
■ 後半
「Mellow Cafe」
激しい曲の後はしっとりした曲をと佐藤準さんのピアノに寄り添うように。この曲の続編を創る構想があるとか。期待。
■ The Night Flightの醍醐味
The Night Flightの醍醐味のひとつは、往年のヒット曲が、全く異なるアレンジでお披露目されることですが、ここで、過去のThe Night Flightにおいて、何通りにも編曲された、あるヒット曲について、3パターンの音源が順に流されました。
そのヒット曲とは「みずいろの雨」。
1つ目は「あーみずいろの雨」から始まらないバージョン(イントロのところが流れたのですがどの曲か全く分からない...)
2つ目は雨音だけの中(無伴奏) 「あーみずいろの雨」と歌い上げて始まるバージョン
そして3つ目は「土砂降りのような」(八神さん)激しいアレンジのバージョン。
そして、新たにお色直しをされた「みずいろの雨」を。
■ アレンジや演奏について
後藤次利さんは、八神さんに怒られない範囲で(オリジナルを)ぶち壊すつもりでアレンジされていたこと、撮影と同じで八神さんのいい顔が見られるようにアレンジされていたこと。また、各メンバーがかなり自由に演奏しても、平然と歌うところを絶賛されてました。
他方、八神純子さんは、アレンジによって異なる自分を演じられることは楽しい。そしてThe Night Flightツアーでは、ツアー毎にアレンジが違う上に、同じツアーでもステージ毎にフレーズが異なり、そうきたか、ならこう歌う、ということがあるので、同じツアーのステージを何度見ても楽しいですよと。
The Night Flightツアーは、毎回、リピートしてその変化、進化を見届けることも、とても楽しかったです。
■ 初期の名盤より
「Deja Vu」
「ワンダフルシティ」
初期の名盤アルバム「Mr.メトロポリス」(1980年リリース)から懐かしいこの2曲を。
このアルバムは、初めて自分のお小遣いで発売日に買ったアルバムでして、ヒット曲以外にも名曲揃いで、八神純子さんにどっぷりハマるきっかけとなったアルバム。
そんなアルバムの曲をThe Night Flightのメンバーの演奏で聴けて感無量でした。
千秋楽の「ワンダフルシティ」では、
♬愛する音楽も本当の優しさも
ここにはあるのさ♬
の"ここ"を"ビルボード"に代えて。
■ 本編ラスト
「夜間飛行」
イントロ部分。いつもは佐藤準さんのお馴染みのフレーズから八神さんと後藤さんのユニゾンへという流れだったと思いますが、今回、後藤さんのベースのフレーズから!!
中盤と終盤のロングトーンが見せ場の一つですが、もう惚れ惚れ。場内からも大きな拍手。
■ アンコール
大阪公演の初日・2日目のアンコールと、千秋楽のアンコールが違ったのですが、ここでは千秋楽のアンコールについてレポートします(詳しくは後述のセットリストを参照)
「思い出は美しすぎて」
「パープルタウン」
「グッバイ美しい日々」(千秋楽のみ)
この「グッバイ美しい日々」のとき、後方のスクリーンに、これまでのThe Night Flightシリーズを振り返るステージ写真がスライドショー表示され、八神さんが時折、後方スクリーンに目を向けて歌われてました。
表示された写真の中には、The Night Flight 1で参加されていたギターの松原正樹さんや、The Night Flight 7まで参加されていた村上ポンタ秀一さんのお姿もあり、「グッバイ美しい日々」の歌と相まって胸がいっぱいになりました(涙) 。
そしてメンバーの皆さんはステージを後にし、八神純子さんがピアノへ。
「There you are 〜キミの街へ」
この曲は、生涯現役で日本中のコンサートホールを巡るコンサートツアーのテーマ曲であること、デトロイトのモータウンレコードに旅をしたとき、夢の中で創った曲と話されたました。
■ 最終公演での出来事
少し時計の針を戻して、千秋楽の最終公演での出来事について。
終盤に、ひとりの酔っ払いが喚き出すというハプニングがありました。これには凍りつきました。
この酔っ払いは、本編が終わりアンコールが始まるまでの間に、スタッフにより強制退場
そして迎えたアンコールも、八神さんの弾き語りが終わり、これにてお開きかなと思いきや...
メンバーが再登場し、後藤さんより、この出来事へのお詫びとして「もう1曲やりましょう」というご提案が!!!
(後藤次利さん)「ポーラースター」と「想い出のスクリーン」を用意しているが、どいらが良い?
(会場)「どっちも!」と両手でピースの返答(笑)
それでなくても時間が押しているのにも関わらず、ビルボードライブ大阪さんの快諾が得られ、
「想い出のスクリーン」
「ポーラースター」
大きな拍手が沸き起こり「もうやる曲ない」ということでしたが、八神さんが、すかさずアカペラ、ノーマイクで
「Smile」
一時は、どうなる事かと思いましたが、メンバーの皆様や、ビルボードライブ大阪さんの計らいにより、良い思い出に上書きされ、記憶に深く残るライブになりました。
■ 終わりに
音楽と旅をテーマとしたThe Night Flightは、毎回楽しくて、真剣勝負で、新たな八神さんの一面がみれる貴重な機会でしたので、それが終わるのはとても寂しいです。
今回の第10弾で一区切りさせたいということは、八神さんも後藤さんも双方とも考えていたそうで、それでLast Flghtとしたと。仲間割れとかでは決してないとのことですので、ファンとしては、また、いつか「再集結」を期待したいところです。
そして、八神純子さんには、これを機に、The Night Flightに代わる、また新たなチャレンジが始まることを期待しています。
そして、別の形でのビルボードライブ公演にも大いに期待しています。
■ セットリスト
■ 本編 ※大阪6公演共通
1. I'm A Woman [シングル 1981]
2. Eurasian [Mellow Cafe 1992]
3. 黄昏のBay City [シングル 1983]
4. Mr.ブルー〜私の地球〜 [シングル 1980]
5. Mellow Cafe [Mellow Cafe 1992]
6. みずいろの雨 [シングル 1978]
7. Deja Vu [Mr.メトロポリス 1980]
8. ワンダフルシティ [Mr.メトロポリス 1980]
9. 夜間飛行 [素顔の私 1979]
■ アンコール ※初日と2日目
10_1st ポーラースター [シングル 1979]
10_2nd 思い出は美しすぎて [シングル 1978]
11. パープルタウン〜You Oughta Know By Now [シングル 1980]
12. There you are(弾き語り) [There you are 2016]
■ アンコール ※千秋楽
10. 思い出は美しすぎて [シングル 1978]
11. パープルタウン〜You Oughta Know By Now [シングル 1980]
12. グッバイ美しい日々 [Mr.メトロポリス 1980]
13. There you are(弾き語り) [There you are 2016]
2ndステージのみ
14. 想い出のスクリーン [シングル 1979]
15. ポーラースター [シングル 1979]
16. Smile (曲:Charles Chaplin/詞:八神純子) (アカペラ)
■ メンバー
八神純子(Vo)
後藤次利(Ba)
佐藤 準(Key,Pf,Backing Vo)
北島健二(Gt)
国場幸孝(Dr)
■The Night Flghtシリーズ
■ 公演数
■ 最終地
■ 全日程
■ 演奏曲
■ メンバー
関連投稿
八神純子さんのオフィシャルFacebookより
国場幸孝さんのInstagramより
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