きまぐれ日記『逆転裁判と僕(20/10/05)』
先日、PS4で『逆転裁判123 成歩堂セレクション』をクリアした。
もともとはGBAで発売された作品だけど、トリロジー化されるにあたり、ドット絵からイラストへとリファインされている。最初は「原画をそのまま使っているのかな?」と思っていたけど、どうやら原画をベースにしつつ、ドット絵と照らしあわせてアニメーションパターンなどを新規に描き起こしているらしい。すごい作業だ。
証拠品のイラストなど、原画が不明なものは「おそらくこうだろう」と推測されたうえで新たにデザインされている。
僕は逆転裁判のドット絵が大好きだったから、HD化した作品を受け入れられるのだろうか……と思ってしばらく敬遠していたのだけど、これは買って大正解でした。
このあたりの話は、僕が本作を購入するきっかけになった開発コラムにも詳しく書かれているので、よかったら読んでみてください。
しかし、逆転裁判1〜3を通してプレイするのは、ゆうに15年ぶりくらいになるかもしれない。しかも、僕は小学生の頃(なぜか)3→1→2という順番でプレイしたので、三部作を正しくプレイするのはもしかしたら初めてかも。
ファンの間でも「逆転裁判1〜3は神」という評価は揺るぎないものだけど、これは僕も本当にそう思う。タクシューさん(同作のディレクター)のコラムによると毎回つづきを考えずに制作されていたようなのに、シナリオの繋がり方が本当に素晴らしい。正しい順番で遊んで改めて実感した。
色んなところで言っているんだけど、僕が文章に興味を持ち始めたキッカケが逆転裁判なんですよね。タクシューさんの軽快な言葉選びは本当に面白くて、小学生の頃もケラケラ笑っていたし、大人になった今でも声を出して笑ってしまった。
シリアスな展開の中で、なるほどくん(主人公)が「(アンタが言うなよ!)」って心の中でツッコんだりとか。緩急の付け方が上手いし、そこに挟まれるユーモアも上質なんです。あと、天丼の差し込み方が素晴らしい。「(中年のボヤキじゃない!)」とかね。
僕が文章を書く上で、一番影響を受けているといっても過言ではありません。レビュー記事とかが多いので、露骨に文面に出ることは少ないだろうけど……。
その中でも僕が気に入っているのが(ちょっとネタバレになってしまうんですが)『1』の2話のくだり。
小中っていうルー大柴みたいな英語交じりで喋る悪役がいて、そいつに対して真宵ちゃんという女の子が「キャンと言わせてやるんだから!」と意気込み、なるほどくんが「(キャンと、ねえ……)」みたいに心の中でツッコむ。そこはギャフンだろ、的な感じで。これだけでもちょっと面白い。
そして最後、裁判で追い詰められた小中は「まだ言い逃れできますか?」みたいなことを裁判長に聞かれ、「ノー・アイ・キャント……」と答える。
これもう、芸術的じゃないですか。こういう言葉遊びをさせたら、タクシューさんは日本でもトップクラスにセンスのある人だと思います。本当に尊敬しています。
あと『レイトン教授VS逆転裁判』の序盤で事故に遭うキャラがいるんですが、このキャラの名前が『ジョバンニ・ジコール』なのも素晴らしい。
基本的に逆転裁判は命名のセンスが最高なので、これからプレイされる方はぜひ、そのへんも注目してみてください。
クリア記念にカレーとコーヒーをいただきました。
春美ちゃんとかもいたし、葉桜院のカレーは甘めだっただろうな……というわけで甘口を。
そしてゴドーブレンドのマグカップ。たしか2004年発売なので、16年くらい使ってることになりますね。やべ〜。
(胃の中へ)華麗に引導を叩きつけました。大変美味しかったです。
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