塾生と乗組員の皆さんへ――懺悔と感謝

ほぼ日の塾1期生の、はんなっぷるです。
勢いでつくったnoteを、記事を1本書いて
更新せずにおりましたが、きっかけを頂いたので
やっと2本目を書こうと思います。

「ほぼ日の塾とわたし」。
もう、応募してから3年経つんですね…

「ほぼ日の塾」に参加したとき、
わたしは大学3年生でした。
応募したのは、ただ単に
「ほぼ日の、誰も不幸にしない、読んだ後に
 どこか満たされたような気持ちになる記事は
 どうやったら書けるんだろうか」
と思ったからです。
そうしたら、乗組員のどなたかの目に留めて
いただき、1期生になることができました。

今も交流させていただいている塾生の皆さんの
前ではなかなか言えなかったことですが、
もうこの際だから、正直に言ってしまいます。

わたしは、ほぼ日の塾で学んだ具体的な
事柄を、ほとんど覚えていません。

塾生の方と集まると、「塾で糸井さんがこんなことを
言っていた」という話も出てきたりしますが、
実は殆ど「そうだっけ」と思いながら聞いています。
本当にごめんなさい。

当時は、食らいついていくのに必死だったのです。
皆さんの質問すること、乗組員さんの答えること、
ひとつひとつをインプットするので精一杯でした。
その時書いたメモを見返すと、講義形式の時間の
メモは熱心にとってあるのですが、質問中心の
時間のことは、ほとんど残っていません。
質問と答えのやりとりを聞いて理解するのに
いっぱいいっぱいで、書く余裕がなかったことが
よくわかります。

だから、ほぼ日の塾で得た「知識」が
なにか実生活で役に立っているということは
あんまりありません。
大学時代こそ、思い出すこともありましたが、
今となっては金融機関で働いていることも
あって、「株式会社ほぼ日」がやっている
ビジネスとはある意味真逆のところで生きています。

だけど、
「ほぼ日の塾で得られる知識」以上に
得られたものがわたしにはあります。
それは「乗組員と塾生の皆さんとの出会い」です。

そう言葉にするとなんだか安っぽいので
あんまり普段は言わないのですが、
本当にそうなのです。

ほぼ日の塾の80人クラスが開催されたのは
2016年の1月。
わたしにとって、あと2ヶ月で
就活が始まろうとしている時。
「社会人と会う時にこうすると失礼だ」
「社会は厳しいんだ」
「内定を取るにはこうしなければ」
そういった情報にがんじがらめになり、
社会に出るのが怖いと思っている時期でした。

しかし、ほぼ日の塾でわたしが見たものは、
自分の仕事のことについて活き活きと話す人。
真剣に自分のつくるものに向き合う人。
仕事が辛いけど楽しいというオーラが出てる人。
「ああ、社会って、仕事って
楽しいところでもあるんだ、楽しんでいいんだ」
というのが、その時のわたしには、
目から鱗だったのです。
そんな人たちの会話のキャッチボールを丸一日
浴びたことが、どんなに素敵な経験だったか。

先ほども言った通り、わたしは今ほぼ日の塾で
得た「知識」を活かして仕事をしている
わけではありません。
そして、「ほぼ日の塾」は1期生の時以上に
ほぼ日さんにとっての出会いの場になっていて、
「知りたいと思う人に教える」というスタンスは
一貫してあり続けながらも、以前よりも
よりクリエイティブな人を求める場になっている
ように思います。

だから、わたしがほぼ日さんと同じ界隈で
ほぼ日の塾に恩返しをするようなことはできないし、
これからの塾生にも、わたしと同じような方が
選ばれるかどうかわかりません。
正直なところ、1期生だったからこそ
選んで頂けたんだろうなと、
その後のほぼ日の塾の募集がある度思います。

だけど、

「就活は、楽しい。」を読んでくださった方々から
たくさん感想を頂けたこと。
そのおかげで、ほぼ日でもう一度連載として
「就活は、楽しい。」を掲載して頂けたこと。
ほぼ日手帳の日々の言葉に載せて頂けたこと。

そして、ほぼ日の塾じゃなければ
絶対に出会えないような方々、
乗組員の皆さんに出会えたこと。

これらのことは、自分の人生で本当に大切な
糧になっていて、これらの素敵な出会いや思い出に
恥じない人生を送らなければ、と思っています。

それが、「ほぼ日の塾とわたし」の今の関係です。

最後に個人的なことですが、
毎年4月、弊社の社内報に新入社員の
プロフィールが掲載されるんですが
そこに「尊敬する人」という項目があって、
わたし、恐れ多くも「永田泰大さん」と
書かせて頂きました。
本当は、塾長と「ほぼ日の塾で出会ったすべての人」
と書きたかったのですが、ちょっと欄が
足りなかったもので…
その出会いの場をつくってくださった塾長のお名前を。

尊敬する塾長や皆さまがつくりあげられる
「ほぼ日の塾」が続いていっていること、そして
そんな素敵な場の1期生としていられたことを
誇りに思っています。
5期も皆さまにとって素敵な場になることを
心より願っております。

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