4. 女性の幸せを招く手相入門 [基礎編・その他の掌線]

4-1 健康線(または不健康線)

小指の下の膨らみである月丘上を、下向きのカーブが斜めに上昇する線を健康線と言います。しかしこの線はむしろ不健康と呼ぶべきであり、この線がないほうが健康体であるとされます。 掌は身体の内臓と密接な関係があって、内臓の状態が掌線の様子や掌の色つやなどを微妙に左右します。また東洋医学の経穴(けいけつ、ツボ)、経絡(けいらく、スジ)と主要な掌線とはかなり重なり合つていますので、これらの掌線が内臓器官の機能障害や疾患を示す場合が少なくありません。従って、こうした場合には日常的な健康管理が非常に大切です。 (不)健康線が持つ基本的な意味は持病や慢性疾患、子供のときに風邪を引きやすかったり病気がちだったりする、いわゆる蒲柳の質などです。 一病息災とも言います。(不)健康のある人は日頃から健康管理のほか、食事や運動などにも留意していれば、この線は次第に薄くなり消えていきます。  なお、上図のように(不)健康線が頭脳線を横断するのは、脳または脳神経系が弱い体質の相です。

(不)健康線が感情線を横断するのは、血行障害、高血圧を含み、心臓系が弱い体質の相です。

(不)健康線が生命線を横断するのは、消化器系や呼吸器系が弱い体質の相です。

4-2 結婚線(異性線・恋愛線)

小指の付け根にある水星丘に横に現れる線を結婚線と言います。結婚線は掌の側面からが観やすくなります。 この線は異性に対する愛情関係を示すもので、相性判断の手がかりにもなります。 この線が小指の付け根と感情線の中央にあれば、女性の場合は25歳、男性の場合は30歳で結婚するとされ、感情線に近いほど早婚、小指に近いほど晩婚です。 線が薄かったり、不明瞭な場合はまだ結婚の時期ではありません。(ただし、結婚の時期については、運命線に月丘から合流する支線の合流点の位置から読み取るのがより正確とされています。後述の応用編をご参照下さい。)

小指の幅の中ほどまでの長さの明瞭な結婚線は良縁に恵まれ幸せな結婚の相です。 そしてー本だけの結婚線は、概して、異性に対して淡泊ですが、結婚生活では良い夫であり、良い妻で、幸せな結婚生活を送ります。

複数の結婚線がある場合、一番明瞭なのが本来の結婚線です。これより下の従たる線は結婚前の恋愛関係を、これより上の従たる線は結婚後の浮気や愛人関係を示します。 明瞭な線が二本ある場合は再婚の相です。

多数の結婚線は、気が多く、男性ならプレイボーイタイプ、女性なら浮気っぽいタイプの愛情遍歴の相です。 人並み以上にセックスに感心を持ち、女性の場合、望まざる妊娠などのトラブルを起こしやすい。

太くて長い結婚線は、性欲が強く、異性に対して性的な魅力を持つ相です。もてるタイプでもあります。

上向きの結婚線はいろんな意味で自分より上位の異性との結婚を指向するタイプの相です。しかし高望みの結果、婚期を逸しやすく、結婚生活・家庭生活も必ずしも円満にゆくとは限りません。

下向きの結婚線は、いろんな意味で、自分より下位の異性との結婚を指向するタイプの相です。この場合も、結婚生活・家庭生活は必ずしも円満にゆくとは限りません。

先が二つに分かれる結婚線は、相手との相性が悪く、愛情が薄れ、結婚生活の不和を起こしやすい相です。

先が三つに分かれる結婚線は、他の異性に関心や愛情が移る、三角関係、道ならぬ恋の相です。結婚生活は破綻しかねず、別居もありえます。

先が多数に分かれる結婚線は、相手への愛情が醒め、結婚生活は破局を迎え、離婚に至る可能性もありえる相です。

狭い間隔の明瞭な二重の結婚線は、同時に二人の異性を愛する相です。二号、愛人を持ち易いタイプ。

二本が合流した結婚線は、ただ一人の相手に愛情を捧げ尽くす相です。たとえ平凡な見合い結婚の場合でも、歳月を重ねるにつれて相手への愛情を深めていくタイプです。

食い違いのある結婚線は離婚後の復縁の相です。

切れ目のある結婚線は愛情関係の破綻、清算、離別の相です。

網目状の結婚線はすぐには結婚が実現しません。結婚が具体的になるにつれて縦の線は薄れてゆきます。

障害線のある結婚線は、結婚に対する周囲の反対やいろいろな障害があることを示します。

水星線と交差する結婚線は資産家と結婚する相です。

太陽線と交差する結婚線は著名人と結婚する相です。

鎖状の結婚線は性的な欲望が強く、淫乱な相です。逆に、配偶者が病気がちで夫婦生活が名ばかりなことがあります。

結婚線がない手相の場合は、異性に対し殆ど関心を持たず、愛情にも乏しい相です。

4-3 子宝線と子供線

結婚線の上に現れる縦の小さな線を、特に女性の場合、子宝線と呼び、子供の数や性別を示すと言われてきました。線が深く長ければ男の子、浅く短ければ女の子と言われました。 しかしながら、少子・少産の現代においてはこの線はあまり信頼性がなく、人によって良く当たる場合と全く当たらない場合があって、極端に違います。 なお、この線に異常があるときは未熟児、虚弱児、死産などを示すとされていました。

感情線の下にやや短く現れる線を、特に女性の場合、子供線と呼び、子供運を表すという説があります。線が太く明瞭なときは妊娠しており子宝に恵まれ、細く薄いときは流産しやすいとされます。

子供線に障害線が入るときは、望まない妊娠を示します。また、子供が病気や事故に遭いやすいと言われます。

子供線がない場合もありますが、妊娠すると自然に線が現れるとされています。

4-4 金星帯

中指と薬指の下に弧状の線が現れる場合があります。この線を金星帯と言います。この線は鋭敏な感受性を示します。またこれは異性に対する関心、性的欲求を示します。 一本の金星帯は芸術を好む相であり、創造的な面に優れた感覚が発揮されます。異性に対しては細やかな情愛を示します。

切れ目のない一本の金星帯の場合は、病的に鋭敏な感覚を示します。

二本の金星帯は優れた芸術性を示します。異性に対する関心も強く、恋愛に積極的な相です。 しかし、熱しやすく醒めやすい性格で、異性問題でトラブルを起こしがちです。 女性の場合は嫉妬深く、ややヒステリー気味です。

多数の金星帯は天才的な感性の相です。芸術家に多い相です。異性間では異常なエロス感覚を好む気質です。

4-5 野心線と経営線

生命線上から木星丘の上を人差し指に向かって上に伸びる線を野心線と言います。希望線、向上線、努力線とも呼ばれ、強い自負心を示し、常に希望や目標を持ってその達成に努力します。

野心線の先が内側に向いている場合は、周囲の人々に好かれるタイプです。逆にこの線が外側に向いている場合は、特に目上の人や年上の人の引き立てがあります。

木星丘上で野心線に交差する線を経営線と言います。統率線とも言われ、人々に対する支配や統率を示す相です。実業家、政治家、公務員、宗教家、スポーツマンなど、どの分野であっても人々の頭に立つ人物となります。

4-6 求愛線と劣等感線

親指の付け根の金星丘上を縦に走る複数の線を求愛線と言います。常に異性に対して恋愛感情を抱き、トラブルを起こしがちです。求愛線の起点が上方とあるほど早熟です。

同じ金星丘上を横に流れる複数の線を劣等感線と言います。万事に慎重で、コンプレックスを持ちやすく、異性に対しても臆病です。しかし気配りを怠らない長所もあります。

金星丘上ではこの求愛線と劣等感線のいずれが強く表れているかを観ます。両方が網の目のようにバランスがとれていれば、異性に対して優しいタイプです。

4-7 二重線と障害線

三大掌線や運命三線などの主要な掌線に平行して走り二重になった線は、平行している期間について、その線の持つ吉相が一層強くなります。例えば、二重の生命線は無病息災の相です。

主要な掌線を横断する線は障害線と呼ばれ、横断する時期において、種々な障害が生ずることを示します。

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