1. 女性の幸せを招く手相入門 [基礎編・総論]

1-1 手相は科学である

人間の心理的、生理的な変化はすべて掌に現れます。例えば、心理的緊張があるとき「手に汗を握る」、風邪をひいたときに「手が熱くなる」などは誰でも経験があることです。針灸医学でも、身体の各部分からその変化が経絡によって掌に集中的に伝えられてくるとされています。これは手相についても言えることです。  また掌は当然に遺伝学的な対象でもありますし、手相については、四千年余りの歴史に基づく統計学的な根拠があるとされています。   手相における掌線は、その人の性格、知能、健康状態はもちろん、運勢や信仰の面でも重要な意味を持ち、またその変化を示します。

1-2 手相は大変役に立ちます

手相の観方を知っていることは、あなたにとっていろいろ役に立つでしょう。自分自身のことを正しく把握して、欠点を直し、長所を伸ばし、健康にも留意できます。また、積極的に運命を開き、苦難を乗り越えて幸せを求めることもできます。  恋愛や結婚などで彼との相性を知ることは大切ですし、職業選択の折りにも何が自分に向いているかの判断の一助となります。職場の人間関係をうまくやるためにも非常に参考になるでしょう。勿論、子供の教育にあたって適切な指導やアドバイスが可能になります。   人とのお付き合いでも話題の種を提供できますし、人の心を洞察できれば円満な交際をすることができ、また仕事も円滑にゆきます。  この意味で手相は単なる占いではなく、幸せな人生を得るための有力な手段なのです。

1-3 手相は心の持ち方で変わります

あなたの今の手相が、将来にわたってあなたの一生を支配するものではありません。大切なことは、手相は良くも悪くも、あなたの心の持ち方次第で変わってゆくことを充分知っておくことです。  もともと手相は変わるものです。感情線や頭脳線、生命線はほぼ生まれながらのままですが、掌に縦に走る運命線、太陽線、水星線の運命三線は時とともに変化しやすいものです。  この運命三線は、初めから明瞭な場合は少なく、小学生低学年頃から明瞭になつてくる人が多いのです。薄かったり、短かったり、時にはいずれかの線が無かったりするのが普通です。しかし、年齢とともに、また本人の心の持ち方によって、線が明瞭になったり、長く伸びたり、新たに現れたりします。  たとえあなたのその時の手相が凶相であっても、生まれつきの素質を磨き、日常的な努力に加えて、あなたが自分の希望や理想の実現を絶えず一生懸命念じ続ければ、手相も吉相に変わり、運勢が開けてくるのです。  運命線や太陽線が欠けているような極端な場合ですら、ある種の信念、信仰を持つことによって幸せを招き寄せることができます。 つまりあなたの運勢、あなたの手相はあなた自身がつくるものなのです。あなたの心掛けこそが開運の鍵なのです。

1-4 起源は四千年前

手相鑑定は、東洋では中国、西洋ではギリシャあたりに起源したと言われます。約四千年前です。  旧約聖書にも「神は人の手に符合もしくは印しを置き給いました。それはこれによってすべての人にその職分を知らしめようとしたのです」(ヨブ記三七章七節)とあります。  もちろん、東洋の手相の観方と西洋の手相の観方とはいろいろ異なる点がありました。例えば掌丘の呼び方も両者は次の図のように違っていました。近代になって比較、研究されて逐次統合されてきたのです。 そして現代のわが国では、西洋での、七つの天体にちなんだ呼称が一般的になってきており、このnoteでもこれに従っています。

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1-5 四つの掌丘の持っ意味

掌丘にはそれぞれ重要な意味があり、手相を学ぶ上でこれらを充分理解しておく必要があります。特に木星丘、土星丘、太陽丘、水星丘の四つが持つ意味を下記にまとめてありますので、是非覚えてください。  掌丘の発達度や掌丘上の線は、それぞれの掌丘の持っ意味を一層強めるものです。

〇木星丘  独立心、地位、権力、野心、自信、自由業(弁護士、税理士、政治家、官僚、ジャーナリスト)

〇土星丘  教育、研究、学問、孤独、誠実、信仰、農林水産業(会社員、OL,、学者、技術者、教師、社会事業家、宗教人)  

〇太陽丘  成功、名声、芸術、情熱、社交性、サービス業(タレント、歌手、俳優、女優、芸術家、デザイナー、水商売)

〇水星丘  商才、物欲、金運、財運、創造力、製造業、販売業(商人、セールス、自営業、経営者、事業家)

なお、親指の下の金星丘は愛情、健康、身内、肉親などの意味を持ち、小指の下の月丘は理性、意欲、世間、他人などを意味します。

1-6 六つの主な掌線

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掌には様々な線がありますが、このうち重要なものは、上の図に示した六つの線です。感情線、頭脳線、生命線は三大掌線と呼ばれ、それぞれ性格、知能、健康状態を示します。生まれつきの素質を判断する基本となるもので、一生を通じて大きく変化することはありません。  これに対し運命線、太陽線、水星線の縦に走る三つの線は運命三線と呼ばれ、運勢の判断にあたって重要なものです。運命三線は年齢とともにかなり変化していきます。太陽線は第ニ運命線、水星線は第三運命線とも呼ばれます。  手相に関心を持つ人の多くは、結婚をはじめ、仕事運、子供運、金運など、もっぱら運勢の消長について人生の指針を求めることが多いので、このnoteでは特にこの運命三線と結婚線(異性線とも呼ばれます)の観方に重点を置きました。

1-7 右手を観るのか左手を観るのか

東洋手相学の流れでは、男性は左手を、女性は右手を観るものとされ、また西洋手相学では、左手は過去ないし先天的なものを、右手は将来ないし後天的なものを観るとされてきました(いずれの場合も左利きの場合は逆です)。ジプシーは左手がハートに近いからとして伝統的に左手を中心に観ると言われます。しかしながら、これらの説は極めて根拠の乏しいものと言わざるを得ません。   従って最近では左右両手を観て、総合的に判断するという説が多くなっています。なかには掌線がより複雑なほうの掌を観るという説もあります。しかしこれも論理的であるように思われますが、左右の掌線がかなり違っている場合も少なくありませんので、主観的なものになりがちであり、特に初心者には難しいことです。  結論から言いますと、このnoteでは、両掌を組んで合掌した場合に親指が上になったほうの掌を、主として観るという説を採りました。これは、幸せな運勢を招くためには、素質や努力だけではなく、本人の心掛けや念ずる心、祈る心が重要なことに由来するものです。  なお、左右の手相が似ている人は、おおむね平凡な人生を送り、左右が大きく相違する人は、波乱に富んだ人生を送ります。

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 合掌して親指が上になったほうの掌を観る。上図の場合は左掌。

1-8 運勢の変化の時期を測る流年法

手相を観て、あなたの何歳頃に、どんなことが起きるか、どんな事に注意しなければならないかなど、自分の運命を事前に予測することができたら、どれほど役に立つことでしょう。 生命線や運命線を観て、どこを何歳位と観るかを流年法と言います。手相を観るにあたって、この流年法に熟達しておくことが非常に大切です。 流年法にも、昔からいろいろな説があります。それこそ千差万別と言つてもいいでしょう。このnoteでは、私の知識や経験から最も妥当と考えられる方法を採りました。  まず生命線では、その起点を0歳、手首の近くの終点を80歳、その中央点を40歳とし、それらの間を等分して年齢を測ります。  また、運命線では、逆に手首の部分を起点として0歳、中指の付け根の終点を80歳とします。しかしこの場合は、感情線との交点を55歳、頭脳線との交点を40歳、両交点と等間隔で下方にとった点を25歳と観ますので、必ずしも等分して年齢を測るわけではありません。

生命線の流年法

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運命線の流年法

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1-9 手相の観方と順序

手相は、各掌丘の持つ意味を充分理解した上で、六つの基本的な掌線の様々な組み合わせを読解するものと言えます。  勿論、実際には掌線が複雑な場合が多く、手相学も奥の深いものですが、このnoteの内容をすべてご自分のものとされた場合は、かなりの運勢判断が可能となります。

①まず合掌によって、右手を観るか、左手を観るかを決めます。 ②次に、三大掌線の感情線、頭脳線、生命線から運勢的素質(性格、知能、健康状態)を観ます。 ③さらに、運命三線の運命線、太陽線、水星線から運勢の全体像を把握します。 ④特に生命線、運命線については、流年法によって、幸運や障害の時期など運勢の節目とその内容を読みます。  ⑤最後に、何を観るかによって、健康線や結婚線、子宝線、金星帯、野心線、経営線などの副次的な掌線を観て総合的に判断します。つまり病気や怪我などについては健康線を、恋愛や結婚、家庭生活については結婚線、子宝線、金星線を、職業や事業については野心線、経営線などをも併せて観ることが大切です。

勿論、掌線には三大掌線や運命三線のほかにも、様々な副次的な線やその変化があるわけですが、あまり細かい線にとらわれますとかえって全体的なものを見失う恐れがあります。特に運勢を観るにあたっては、運命三運線を重点的に観て、基本的な流れを把握しなければなりません。(一般的に、掌全体に細かい線が多いのは、デリケートで感受性の強いタイプです。またそれだけに気苦労が多く、身体もどちらかと言えば病弱なタイプです)  

1-10 こうすれば一層良く当たる

一口に「占い」と言っても、手相はコインを投げて表が出るか裏が出るかで運を占うのとは全く別のものです。 手相を観るということは、実は自分を観ること、他人を観ることです。通常私達にとって、自分自身を冷静に観察し、把握することはかなり難しいことです。従って、折々に自分の手相を観ることによって、迷いや悩みを乗り越え、人生の岐路にあたって正しい判断をし、幸せへの道を一心に、無駄なく歩むことができればこれ以上のことはありません。また、同じ意味で他人のためにも手相は役立ちます。手相を観るということは、その人間の全人格を観ることであるとも言えます。  手相を観るにあたっては、単に手の掌線のみを観るにとどまることなく、掌の大小、硬軟、色白か色黒か、美しいか無骨か、指の長短、爪の美醜は勿論、その人の人相、風貌、服装、態度、さらには言葉遣いまで観察しなければなりません。つまり人間観察です。  こういったことはなかなか難しいことですが、手相を観るあなたがこれまでどれほど多くの人々との触れ合いがあったか、どれほどの経験や人生の知恵を持てるに至ったかによって、どこまで正確に相手の運勢を判断できるかが左右されるのです。  この意味で、相手の性別は勿論、年齢、職業、既婚未婚の別、出身地、学歴など予備的知識が多ければ多いほど、さらに的確な運勢判断ができることは当然でしょう。   昔から「当たるも八卦、当たらぬも八卦」とか「黙って坐ればピタリと当たる」とか言われますが、手相は四千年の歴史とともにはぐくまれた、もっと科学的なものです。従って、個人的な情報やデータは多いほど正確を期することができます。つまり手相を観てもらう場合に正しい運勢判断をしてもらうには、自分の境遇、迷いや悩みの具体的な内容をすすんで提供し、何を観てもらいたいかを明らかにすることが大切です。



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