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マラッカの哀しみ(マレーシアの旅)
マレーシアの南部にマラッカという州がある。
この国は16世紀にポルトガルに占領され、後にイギリスの植民地となり、第2次世界大戦では日本軍に占領され、戦後再び英保護領となり、1957年英連邦に属する独立国になった。いくつかの小さな王国がそれぞれ州になっているが、マラッカは王様のいない州である。漢字で馬六甲と書く。ここはマラッカ海峡の交通の要衝で、貿易港として栄えていた。現在もこの海峡を世界中の石油タ
イタリアの旅から(1)
「旅行いうたら、ガイドブックの追認をしに行くみたいなもんやろう。どこそこは絶対見逃したらあかんとか、やっぱり書いてある通りやとか、テレビで見たとおりやとか、あほらして聞いてられへん。」というのは旅行嫌いの夫の弁である。
「旅行者は歴史や風景の中に浸る楽しみを求めるのだ。」
と抗弁すると、それでは何故、バスの中で皆寝てるのだと言う。
トスカーナ地方の美しい風景の中で、そんな夫の言葉を思い出した。
モンゴルとバイカル湖
#行った国行ってみたい国
25年前、夫とのただ一回の海外旅行に選んだ旅行社に久しぶりにアクセスしてみて素敵なツアーを見つけ、矢も楯もたまらずすぐに申し込んだ。25年前60歳だった私。今年は〇歳、
無事に旅することができますようにとお守りのつもりで、旅行保険にも入って、いざ出発。
2018年7月5日
航空機は窓際の座席だったので、様々に思いを巡らせながら時を過ごしす。
最も大きな感想は「モンゴルに
ニュージーランド・初めての海外旅行
1994/3/23~4/5
3月24日 不意に明かりがつけられてスチュァデスが忙しく働き出した。
まだ日本時間で午前4時だ。フィジーのナンディー到着前に、現地時間7時ごろ朝の機内食が出た。甘いパン2個、オレンジジュース、マーマレード、バター(病院みたい)。8時10分に降り立ったナンディーは、真っ青な海と空、何もない草原の広がる空港である。ここで椰子の木陰でのんびり滞在するのもいいだろうなと思う。
インディアンパシフィック忘れえぬ人
平成6年の秋インディアンパシフィック(オーストラリア大陸横断鉄道)に乗った。
パースからシドニーまで、赤土と石ばかりの広大な砂漠を走るから何となく人恋しくなるときがある。 一人旅の私はそんな時、ロビーカーに居て通って行く大柄なオージー達をぼんやり眺めたり片言の会話を楽しんだりしていた。皆一様に陽気で楽しい人々ばかりだったが、ある昼下がり、たぶん皆お昼寝中だったのだろう。ロビーカーにいたのは日本人三