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寒すぎて無理

寒い。寒い。寒いのは本当に無理。どれだけ無理かっていうと中学の時かわいいなと思ってた人がトイレに行ったあと手を洗らわずに出ていった時ぐらい無理。どんなに可愛くてもイケメンでも手だけは洗おうね。あと爪を伸ばすのはいいけど汚れを溜めないでね。それだけ守ってくれれば私の世界は平和になるから。頼むやで。

雪国に住んでいる私は毎年死んだツラをしながら「今年は無理…今年こそは冬を越せない…」と呟きながら何とか越してきたんだけど、今年こそは本当に無理だって本能が言っていて、現在11月中旬なのに既に寒さで泣きそうになっている。一大事である。こんなんで生きていけるのだろうか。多分いけないと思う。数日前まで「アタシはあと2世紀ぐらい生きるからなァ〜マジで」と友人に豪語していたのにもう駄目なんじゃないのか。私の人生にはきっともう桜も向日葵も秋桜もないと思うと辛くて涙が溢れてしまう。この先は無いと気温に分からされている。未来が見えない。幸せになれない。そう、寒さは幸せにはなれないのだ。小学生の頃私は週2程度で書道教室に通っていたのだが、その教室が有り得んぐらい設備が整っていなかったので冬場ふでを水道で洗う時は地獄だったし、トイレ(和式)を開けたら水が凍っていた。しかもそれを誰も異常だと思っていない。毎日いる生徒や先生は慣れているせいで何も言わないし春先まで待つかぐらいにしか考えていないので明らか私だけがその場において少数派で異端者で非国民なのであった。たかがトイレの凍結でこんなにも孤立感を覚えるなんて考えもしなかった。やっぱり寒いと人はおかしくなるんだ。

そもそも私は四国出身の母と東北出身の父の元に産まれているわけだが、私の寒さ耐久からみるに、母の血を色濃く受け継いでいるとみた。母も寒さ耐久がない。毎年この季節が来る度に「こんなに寒いなんて聞いてない!結婚詐欺や!!!」と私と抱き合いながら言っているので泣きたい気持ちは私だけではないのだなと安心できる。将来は暖かいところで住みたいな。

でも不思議な事にわたくしはウィンタースポーツがとっても好きなのです。スケートもスキーも習っていたし今年はスノボーに挑戦しようと思っている。向上心があるね。でもそんなことを話すと「寒いの平気なんじゃーん」とか言われるのだけれどそれが本当に何もわかっていないと思う。"ウィンター"スポーツと日常生活を一緒にしないで欲しい。暑い時に拉麺が食べたくなるように寒い時にそのスポーツがしたいのです。でも別に夏場全食事熱々だったら嫌だし暑いし辛いでしょ。そういうことなの。こっちは本気で頑張ってるのに平気なように見ないで欲しい。想像して欲しい。こっちは歩くだけで冷たい風を切る感覚がして泣いて手足が冷たすぎて泣いてどんだけ熱いほうじ茶を飲んだって内側しか温まらなくて泣いて窓も開けてないのに常に9度がキープされてる自室に絶望してるんです。いい加減分かってください。そう思っていても原因は私の代謝の悪さなので誰も悪くはない。いややっぱり悪い。こんな寒いのも異常気象のせいなので私含め人類皆平等に悪いのです。凍えな。ちなみにみんなが凍える頃には私は死んでます。尊い命だったのにね…。その罪を一生背負って生きてください。2世紀ぐらい。

私の代謝の悪さは母譲りの天下一品でサウナに入っても汗をかきません。異常です。そのせいで夏に「貴方の汗腺が欲しい」とはちゃめちゃにキモい告白を友人にする私が生まれてしまうのです。悲しきモンスターだよ。ほんまに。どれもこれも許せなくて涙がでてこんな情緒になるのも全て寒さのせいなんです。よくもこんな文章を書かせたな。寒いという衝動で書いただけなのでオチがまるでないよ。オチの一つも書けない私はこのまま一人で落ちぶれて孤独になってゴミ屋敷で人生に幕を下ろすんだろうな。涙がでてきた。悲しくなってきたのでもう終わりです。さよなら


2023/11/13



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