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あこがれ

このあいだ裸足で海辺を歩いていて、足裏に感じたザラザラする感触に、ふと行ったばかりの「ガウディの建築こんな感じだったよ、壁とか波打ってる感じでつるっとした平らじゃなくて」と同じく裸足で隣りを歩く友達に言ったら、「おー!ガウディこんな感じかー!」と反応が返ってきた。

なんだか私がいいなぁと思うことが凝縮された一コマだったと思う。自分が興味を持って体験したことを人に伝え、共に擬似体験したことで相手が新しい感触を得る。これってなんだかお互いにとって面白い。感覚の循環。

一方で、あらゆる道のプロ、誰しもの中にあるプロの部分の話しを聞くのが大好きで、いつも想像を膨らませて同じような気持ちを味わってワクワクしている私。でもそこには決定的な満ち足りなさがあって。「ザラついた感触」という自分の体験が伴っていないのだ。話しを聞いているだけでは、手で触れられない寂しさみたいな距離がどうしてもある。なんでも自らの五感で感触を知りたい私は、本当は誰のフィルターも通さずに自分の感覚で世界を見たい。

だから私は憧れる。その研ぎ澄まされた感覚と在り方で魅了す人たちに。理想と今の自分との距離にもがきながら、私はこの人生で何を極めていくのだ、どう在りたいのかを問い正す日々。

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