さようなら

今日は元恋人との生活に終わりを告げる日だった。別れているのに、お互いに新しい住まいがすぐに見つかるわけでもなく、1ヶ月近く一緒に生活していた。思えば、別れてからの方がしがらみが解けていたのかもしれない。最後の日、相手が仕事に行く際に、手紙を渡した。相手に感謝を伝えるためというよりは、自分が許されたいが為の免罪符でもあり、自分の気持ちを書き殴って整理したかったもので、A4のコピー用紙2枚にジェットストリームでさらさらと書き殴ったそれはひどいものだった。彼が出かけて20分ほどして、「忘れ物をした、もう仕事に間に合わない。」と戻ってきた。それが嘘だとすぐにわかった。それほどの時間を一緒に過ごしたのだから当然の事で。付き合う前のことを含めたら空白期間もあるけどもう5年近く経つ。いつの間にか男女から家族になっていた。大切な存在であったはずなのに、最後まで大切に出来ませんでした。私がクタクタになるまで働いて帰ってきても、あなたはパチンコ屋に行ってお金を溶かしていた。けれど、鬱病で起き上がれなくてお風呂にも入れずただ泣き続けるだけの私を受け入れてくれたね。こんなダメな私のことを否定したことは無かったね。私は心地よい居場所を残しつつ、他所でも楽しみたかった。でも別れを告げたことが、あなたに対する唯一のけじめであり償いです。この日々がずっと続いていたのだとしたら、当たり前の日常すぎて、ありがたみに気づけていなかったのだと思うので、全ての選択を正当化していこうと思う。どこかで元気で生きていてね。さようなら。


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