冬の帰り道

温もりだけをただひたすらに繰り返していたい。おなかがいたい。これがうそだったらどんなによかっただろう。雨が降っていないのに傘を持ち帰るのはただただつらい。腹痛に耐えながら電車に乗る。人の優しさに触れた日は自分の薄汚れた中身を直視するのがイヤになる。なんか、さみしくなる。しあわせが死ぬまで生ぬるく続いて、ずっと一緒にいれたらいいのにね。ずっと一緒になんかいたくないけど。とにかくおなかがいたくて結局電車に乗れなかった。あたしはなにをやってるんだろう。最近は大体のことを重荷に感じる。どこかに飛び立つには身軽なほうがいい。行きたいところに行くには、荷物をある程度捨てなければいけないよ。自分にとって必要なものだとしても。

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