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私の物語に祝福を~虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会2期6話感想~

せつ菜ファン待望の6話、その感想を書いていきます。

今回のエピソードは情報量が多く、見る人によって重視する視点が違ったのではないかなと思います。

自分は「中川菜々」の物語に注目してみました。

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「優木せつ菜」は輝きを放っていて、いつも真っすぐなヒーロー的存在。

それに対し、「中川菜々」は暗いシーンが多く、せつ菜にない部分を強調されているように感じていました。

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そんな菜々ですが、今回は同好会のメンバーに引き上げられたうえで、多くのヒントから最適な解を見つけ出します。

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これまで短所として描かれることが多かった、菜々の賢さ。周囲の期待に気づき、自分の背負うべき役割を全うし、身を引いてしまう成熟性。

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『一つくらい、自分の大好きなこともやってみたかった』

その部分に光が当てられ、もう一人の自分である「優木せつ菜」に希望を託せたこと。

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菜々の活躍によって、せつ菜はステージに立つことが出来た。

それが菜々の成長譚として、最も重要な部分だったと思います。

そしてもう一つ。

幾度となく強調されてきた、「優木せつ菜」としての”大好き”。

せつ菜3話

その輝きと同じくらい、「中川菜々」の”大好き”が強く光を放っていたこと。そこにエピソードの魅力が詰まっていると感じました。

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生徒会長として虹ヶ咲学園の運営を支え、周囲の期待に応えてきた中川菜々。

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その姿はどこか受け身であり、主体的な選択とは正反対の印象を持っていました。

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しかし、6話終盤での発言によって、生徒会長の仕事も彼女の中にある大切な…”大好き”なものだと明示されます。

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「優木せつ菜」のような英雄像とは違う、普通なら胸の内にだけあって、誰かに申告することがないような”大好き”。

それは、菜々が周囲の期待に応えるだけの存在ではなく、せつ菜の負の面を背負う影武者というわけでもなく、たった一人、世界に生きる個人として存在していることの証明だと感じます。

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8話に登場した「仮面」のような、道具性を帯びた人格。特定の役割をこなすために存在している、「モノ」としての人間性。

1期8話では、物質としての人格(=コミュニケーションツールとしての私)が表現された。

そういう部分が菜々からすっかりと消えて、優木せつ菜と並び立つ「人」の面が強調されたことは、とても嬉しいことでした。

自分/他人のために行動する、人間的な描き方をされることが多かった中川菜々。

厳しい親なのかと思われた母も、菜々のことをしっかりと見てくれていた。生徒会の役員である副会長や会計/書記の二人、そしてせつ菜の正体を知った栞子も、今までと変わらず彼女をサポートしてくれた。

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そうやって、「中川菜々」の人格が周囲に認められているということを、6話では丁寧に描いていました。

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”大好き”を表現し、アピールし続ける「優木せつ菜」のような、明るい人格だけが認められるというわけではないこと。

責任感があり、愚直で、けれど優しい菜々の人物像にも、寄り添ってくれる人がいること。

それが、せつ菜の正体を明かす理由になったのではないかなと思います。

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手渡すだけでなく、手渡されることもある二人の関係。

相互に助け合い、複雑に絡み合う関係性としての私。

それが「優木せつ菜」と「中川菜々」の中にもあるということを示し、ライブによって共存を祝福したのが、6話の物語なのかなと思いました。

本文終了。
おまけ

6話ですが、主個人の感想としても、凄く良かったです。自分は『MELODY』を聞いて1stライブに行き、それからずっと虹ヶ咲を応援し続けてきたので、内容から歌詞を感じて非常にエモくなりました。

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実を言うと、『MELODY』は大好き、『虹ヶ咲』のことも大好き、けれど『優木せつ菜』は大好きといい切れない部分があるのです。虹ヶ咲はどのキャラも魅力的で、りなりーだったりかすみんだったりに目がいっている時期も多くありました。(せつかすが好きなので、関係性が一番なのかも)

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でも、今年中、特に虹ヶ咲2期が始まってからは、起点であるせつ菜を「好きでいたい」という気持ちが高まってきていて。以前より積極的に「好きでいよう」としているところがあります。

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ライブでのせつ菜は、圧倒的に「かっこいい」

最近はこういう変化、感情の行き違いこそが、関係性の源泉なのかなと感じています。『MELODY』より強い曲がないという理由で1st以降のライブに参加していないかなりの強火オタクなのですが、そろそろ進化した姿を見たいところ。当然、次の機会にも、楠木ともりさんが「せつ菜」を背負う存在であってほしいですね。

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おまけのおまけ

『せつ菜スカーレットストーム↑』で世界を救うしずく。率直で遠慮のない表現がしずくの「人らしさ」であり、8話を超えて人に見せられるようになった部分かもしれない。

画像引用元:©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

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