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湊あくあ ワンマンライブ2022「あくあ色 in わんだ~☆らんど♪」感想

昨晩行われた湊あくあワンマンライブ2022「あくあ色 in わんだ~☆らんど♪」、配信を見たので早速感想を書いていきましょう。

ホロライブ全体の1st Live「ノンストップ・ストーリー」に出演して以来、2年ぶりの豊洲PIT。今回は彼女自身がメインの公演であり、会場の期待を一身に浴びながらも、自らのパフォーマンスやゲストとの共演によって、熱気溢れる空間を作り上げていました。

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映像は、普段も3Dライブを行っているお城からスタート。用意した靴をNEKOに取られてしまい、追いかけているうちに不思議な空間に迷い出る、というストーリーになっています。途中で言及があったように、モチーフは「不思議の国のアリス」ですね。

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出た先はファンの待つ庭園で、衣装もキービジュアルのものになり、なんやかんやあった後にライブパートへ。丁寧に作りこまれたセットと明るい日差しに囲まれて、不思議な一日が幕を開けます。

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一曲目の『あくたんのこと好きすぎ☆ソング』は、コール&レスポンスを多く含んだ、ファンと共に作り上げる楽曲。NEKOと踊るかわいいダンスや、個性の詰まった歌詞も明るいステージと合っていて、クオリティの高い映像になっていました。

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その勢いで、常に代表曲として披露してきた『ダダダダ天使』へ。3曲目の『ディスコミュ星人』と共にテンションの高い曲を可愛く表現し、自身の持つ魅力を存分に見せるパフォーマンスでした。

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MCを挟んだ後の4曲目は『秘密の扉から会いに来て』。激しく踊る曲ながら、原曲をリスペクトしたダンスと、全身を使った振り付けで女の子らしさを全面に出し、かわいらしい一曲になっていました。

(Animelo Summer Live 2014 -ONENESS-で田村ゆかりさんのパフォーマンスを確認したところ、扉を打つ仕草やサビで手を回す振り付けは原曲のままで、扉を作る/開ける振り付けなどはオリジナルでした)

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5曲目は宝鐘マリン/一伊那尓栖 (にのまえ いなにす)/がうる・ぐらの4人をゲストに迎えて歌う『浸食!!地球全域全おーしゃん』。ホロライブの楽曲はあまり追えていないので、実のところ今回初めて聴く曲でした。

”海”を共通点に持ちながら、全く違う特徴を持つ4人が集まるこの曲は、不揃いのちぐはぐさと、水の持つ爽やかなイメージが同居するパフォーマンスになっていました。2D出演の二人も自由に動き回っていて、可愛かったですね。

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3人が去った後、NEKOが時計を動かしたことによって夕日に包まれた庭園で、猫又おかゆと歌う6曲目は『嗚呼、素晴らしきニャン生』

散々夫婦戦争(?)を繰り広げてきたおかゆんと歌うデュエットソングは、積み重ねられた二人の関係性にも、夕日に沈みかけたステージにもマッチした曲で、昼までとは違う、あくあちゃんの艶やかな一面を見せていました。

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ゲストとの共演を終え、7曲目は新曲となる「あいわな」。暗い歌詞や現実に迫る視点を含み、Vtuberの難しい立場に揺れながらも、ファンと共に過ごす日々を歌う、想いの詰まった一曲でした。

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所々に重い言葉を使いつつ、「I wanna~」の形で”未来”へ転換する力強いメッセージを、かわいらしく歌い上げる姿もさすがで。聞き終わった後に「賛成!」と言いたくなるような、そんな楽曲になっていたと思います。

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続けて歌う8曲目は自身の5th single『uni-birth』。切ない恋歌ながら、TOKOTOKO(西沢さんP)の包み込むような世界観を柔らかく歌い上げ、辛い後悔から、前向きな航海へと繋がる道をしっかりと表現していました。

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『uni-birth』の2番で降りてきたブランコ(気球船)に乗って、客席をぐるっと周る9曲目が『海想列車』。これは自身の考察ですが、気球船はuni-birth(=生まれてきた一つの命)が乗る「座席」と、その存在が航海を始める「列車」の意味が重なっていて、その周りを花びらが舞うイメージで作られたのではないかな、と思います。

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『海想列車』は自分を支えてくれた人たちへの感謝、そして前へ進んでいく意思を歌った曲なので、気球船が動いていく(=ファンへ近づいていく)ところまで含めて、曲にマッチした演出だったように感じます。ステージと客席を使った立体的な動きも相まって、とても印象に残る一曲でした。

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10曲目はNEGI☆Uの『つまりはいつもくじけない!』。元気っ子二人との明るい掛け合わせがよく、パフォーマンスも可愛らしいものになっていました。この曲がEDになったジャヒー様もどこかで見たいですね。(何故本放送の時に見ていないのかはさておき…)

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NEKOが再び時計を動かし、夜になった世界で歌われる11曲目は『For The Win(2022ver.)』。彼女の活躍を映し出してきた、大小の液晶画面が結集する演出も圧巻ながら、勝利への執念で世界を照らし出す、サビの光にもまた力強さを感じました。

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歌詞からは「必ず夢を叶えられる」というメッセージが伝わってきて、多くの応援を受けてきたあくあちゃんが、今度は鏡となって周囲を応援し返す、熱意に溢れた一曲でした。もしライブ全体で1番を選ぶなら、自分はこの曲を選びたいなぁと思いますね。

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世界を彩った鏡たちが引いていき、始まる12曲目は『初恋サイダー』。この曲、オリジナルを知らなかったんですが、ももちや鈴木愛理さんの在籍していた「Buono!」の曲だそうです。爽やかなイメージの恋歌ですね。

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パフォーマンスでは、昼の世界で見せた可愛らしさは勿論、リング状の光が周囲に広がり、妖精のような雰囲気を出していたのがいいな、と思いました。暗い夜の世界でしか出来ないような、明滅を活かした演出が良かったですね。

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13曲目、『誇り高きアイドル』。静かな夜に叩きつけるような本音で挑む、力強い覚悟を歌った一曲。弱気になりやすく、空虚な感覚に包まれてしまう夜の時間帯に、寧ろ情熱的な歌が溢れ出してくるところに”あくあ色”の世界が表現されていたし、『For The Win』から続く彼女の闘争心も上手く掬い取れていたように思います。

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サビで現れる光が上へ上へと向かっていき、合わせて力強さを増していく歌声も合わさって、曲の内容をより際立たせていたのもよかったですね。

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14曲目、4th singleである『きらきら』。あくあちゃんのトレードマークである⚓の絵文字を筆頭に、色とりどりの光がステージ全体を照らし、前進し始めた世界を表現していました。

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「きらきらしたい」という衝動を否定せず、やりたいことにまっすぐ突き進む意思を歌う『きらきら』。生まれ持った弱さは消せないけれど、輝きを放つような強さは重ねていける。いい曲ですよね。

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MCを挟んで15曲目、最後を飾るのは『#あくあ色ぱれっと』。青と紫の二色が入り混じり、ステージ全体を”あくあ色”が包み込むこの曲は、まさにライブの集大成として相応しい完成度を誇っていました。

彼女のキャラクター性が詰め込まれた1st singleであり、tik tokへの進出など、活動面でもあくあちゃんを支えてきた『#あくあ色ぱれっと』。最後の「約束」でファンとの”これまで”と”これから”を結ぶこの曲は、更に進化していく”あくあ色”の世界を、はっきりと映し出していたように思います。

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EDはNEKOたちが帽子をかぶったり、何やら準備をしていたり。セットの準備(片付け?)をしたのはこの子たちみたいですね。3Dでもかわいくデザインされていました。

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最後に全体の感想…

これまで一曲一曲の内容を振り返ってきましたが、全体を見ると、あくあちゃんの伝えたいこと、表現したいものを、余すことなくステージに取り入れているという印象の強いライブでした。

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演出力が極めて高く、何気なく見過ごしてしまうような部分にも意味が込められていて、文章を書きながら「こんなところまで作りこんでいるのか」と驚くことが多かったです。細部まで工夫を凝らした、制作スタッフの方々の職人芸にも拍手を送りたいですね。

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また、今回のライブは朝・昼・夜の3部構成になっていましたが、それぞれ別の魅力を表現していながら、一つの”あくあ色”でもあるという、纏まった内容になっていたと思います。可愛く歌うのも、激しく感情を出すのも、多分どちらも本物で、どちらか一つだけでは完成しない。そういう点をしっかりと強調していたように思いますね。

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ここまでライブの演出面、構成面について語ってきましたが、周りが想いを汲み取ることが出来たとしても、必ずステージに立って演じる存在が必要で。その点で、あくあちゃん自身が表現するダンスや歌は、高い演出力に負けないほど進化していたし、共演したゲストたちも同じように良いパフォーマンスを披露していたと思います。

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関わる人たち全員が努力し、作り上げた”あくあ色”の世界は、間違いなく多くの人に伝わるものになっていました。とてもいいライブでした。

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これからも”あくあ色”の世界が進化していけるように、自分も応援していこうと思います。改めてあくあちゃん、ゲストの6人、関係者の方々、ライブ開催お疲れ様でした。そして、ありがとうございました!



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