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あなたにとってライジングとは

長文注意です。分ける気はなかったです。
中学3年生でライジング初参加、高校→大学→社会人を経て結婚しても欠かさず参加。今年はついに子どもも一緒に。
そんなエゾロッカーの3年ぶりのライジング参加記。
3年ぶりに見た朝日に、エゾロッカーは何を思ったか。(大したことは書いていない)

やっと開催されて、終わりました

2022年8月12日、13日(+明けて14日)に、3年ぶりに開催されたRising Sun Rock Festival in EZO(以下、ライジング)
僕らエゾロッカー(ライジングに毎年行くファンのこと)にとって、お盆に石狩に行き、ロックと朝日を浴びるのは必ずやらなければならないことである。というより脳がそうすることを欲しており、体が勝手にうずくのです。
2019年は台風の影響で1日目が中止になった。2日目は快晴で開催されたものの、1日目のお目当てアーティストが見れなかった喪失感(特に再結成を発表したNUMBER GIRL)と、物足りなさがなんとなく残った。
多くのベテランエゾロッカーは「来年こそは2日間疲れ果てるぞ!」というちょっと意味の分からない目標を掲げるものの、ご存じの通りCOVID-19の感染拡大により2020年、2021年は開催中止となってしまった。
そんなライジングが2022年、満を持して3年ぶりに開催されて、2日間の日程を無事終え、多くの人に感動と希望と安堵感を与えた、、、と思う。

開催までのいろいろ

開催発表から6月くらいまで

正直個人的には育児に仕事と、あまり余裕のない生活だったので、そこまでライジングに前向きになれなかった。
1月1日に開催発表を受けてもやはり直近2年の中止を考えると、今年もどうなるかわからない状態だったというのもある。
チケットは無事取れすぎたくらい取れたけど、待ち遠しさより開催されるのを祈っていた。2020年に取れたチケットは中止に伴って2021年に振り替えることができたけど、結局2021年の中止決定後払い戻しになった。ぶっちゃけ各種申請はめんどいし、振替に至っては申請後のメールも来ないシステムでできてるか不安だったからもうやりたくなかった。

毎回恒例のアーティスト発表も、「開催になったら見れるのかぁ」くらいの一歩後ろから目線で、どちらかというと行方を見守っていた。それでもスカパラとナンバガの発表はうれしかった。

子どもの夜泣きも1月から2月ころをピークに少しずつ減って、仕事は5月にデカめの節目を終えて、心と体力に余裕が出たのは6月を過ぎてからだったかな。
今年はいつも行くメンバーとは違い、みんな子どもを連れては初めてのRSR参加の3家族で協力する形になった。
テントサイトで近くなることを祈りつつ抽選申し込んだり、準備のちょっとしたワイワイ感が良かった。

開催直前

チケットの余りをどうするか悩んでいて、10年ほど参加していなかった両親に「いかない?」と誘ったところ快諾だった。おそらく孫パワーもあったと思う。(結果的に会場内ではあまり合わせられなかったのが本当に申し訳ない…)

本当の直前3日間くらいは、道内外のエゾロッカーと会ったりして、「あぁ、ライジング前に会うこの感じなぁ」とほかの言葉では表せられない郷愁感に近い何かを懐かしんだりした。
前日はひょんなことから、そんな仲間のエゾロッカーのリストバンド交換(+譲る用の自分の駐車券の引き換え)をするため会場まで車を出すことになって、道中King GnuとVaundyのキャンセルの代打として、レキシと藤井風が発表され、馬鹿みたいに騒いだ。アーティストの発表で一喜一憂するこの感じも、それまで十分に味わえなかったのもあり本当に楽しかった。

教訓:稲穂(レキシのグッズのやつ)は、レキシが来ようが来まいが荷物に入れるんだぞ!!

なかなかの雨で会場の足元が不安になりつつも、みんなを送り届け、駐車券の引き換え証も無事友人に渡せて、楽しい前日は終わった。

ただいま!

1日目開場到着

来る8月12日。思えば開催日当日に会場入りするのは、何年ぶりだろう。行き始めて3年目(2005年)には前日に並んでた気がするから、〇〇ぶりですか。もう数えたくないですね。
前日の雨は過ぎ去って、天候は文句なし!

親の車にまったり揺られ開場1時間前に会場入り。多少の水たまりとぬかるみがあったけど、田んぼフェス(※)を経験したエゾロッカーには屁みたいなもん。30分前には入場列に並んだ。
※2017、2018年に大雨で会場が田んぼみたいになった時のこと

開場前のソワソワ、ワクワクの集合体に囲まれて自分もその一部となる感じ!ただいま!
入場してからは3時間くらい怒涛の建設ラッシュだった。自分たちのテントを立て、親のテントを立て、友人のテントを立て、タープを立て。仕事より率先して働いた。ライジング仲間に挨拶したり、ネットでは良く遊んでいた人にも初めて対面で会えたりして、椅子に座って落ち着いたら、アーティストも見てないのに満足度50%くらい行ってた。

ほんとエゾロッカーじゃない人には一生理解されないと思うんだけど、エゾロッカーまじでこれで満足できるんです。「じゃあキャンプでいいじゃん」じゃないのよ。そこには本物のアーティストと大音量の音楽がないの。
アーティストが発表される前からチケットを取る人達の生態なのよ。
僕も例に漏れずそういう生態をもつ人なので、ずっと真夜中でいいのに。まで1ステージもみなかった。

缶バッジガチャ

ずとまよまでは、ほぼテント。でも僕にはちょっとやることがあって。
ライジング名物「缶バッジガチャ」
ライジングは毎年出演アーティストのロゴとかが入ったガチャがあって、僕は病的なレベルのコレクターなので、やらないといけないんだ。
今年は感染対策で開場から13時まではアプリで10分単位の整理券を取った人が該当時間だけガチャできるシステム。13時以降なら自由。
ガチャエリアに行って、毎年恒例2諭吉を100円玉に替えてもらう儀式をしてからいざ!、、、が10分ではやっぱり足りなくて、コンプリートはお預け。

ずっと真夜中でいいのに。

そしてやっとライブ。子どもを光る装飾品でキラキラさせて向かったずとまよ。家族3人で初のライブ。
めちゃくちゃ良かった。あまりにも良すぎて後日ライブ円盤を買うくらい良かった。

終わった後は、テントからノーリライトなアジカンを聴いたり、CreepyNutsのステージから大歓声が上がった(YOASOBIがゲストで出たところだと思う)のを聴いたりして、ライジングならではの贅沢を味わった。
そして余っていた最後の入場券が、藤井風ファンの方(急遽大阪から!)に譲ることになり、無事完売。藤井風すごすぎる
そんなこんなで1日目が終わった。

2日目開始

蒸し蒸しのテントで汗だくになって起きる、ライジングです。
しかも朝飯にナンが食える、それもライジングです。

午前中はガチャしに行って、ちょっと回してエゾロッカー各位に挨拶して、事前に連絡していた缶バッジの交換をちゃちゃっと済ませて無事コンプ!

東京スカパラダイスオーケストラ

そして2日目のトップバッター「東京スカパラダイスオーケストラ」
僕が最も敬愛するバンド。スカパラがいたからエゾロッカーになった。ガチで過言でなく。それくらい好き。
スカパラといえば誰がコラボ相手としてゲスト出演するか話題になる。どのフェスに出ても必ずコラボしたことのあるアーティストが最低でも1組は同日に出ているくらいコラボしてる。
最近はゲストを事前に発表することが多いけどライジングは発表していなかったから噂と憶測が飛び交った(主に僕の脳内で)

そして出てきたのはYOYOKA。石狩出身の12歳の少女。全国的な知名度はあまりないと思うけど、ライジングには過去にも出演してなんと当時8歳にしてCharや奥田民生、KenKenと共演してるくらい、実力は12歳のそれではない怪物ドラマー。渡米することが決まっており、ライジングにしばらく出演できないだろうというのも考えれば実力、出身、タイミングともにスカパラとのコラボも納得の人物。

欣ちゃんとのドラムバトルから始まって結果4曲で共演。すごかった。
スカパラも何百回と聴き、何十回とみてきたけど今回も最高だった。
またYOYOKAちゃん、ライジングに出演してほしいな。次のときは少女じゃなくて女性だろうな。よりパワフルになった演奏を期待したい。

まったりタイム

終わってテントで昼寝してたら、数年前までゲーセンでわちゃわちゃしてたメンズからピオーネをもらったり。(めちゃくちゃ美味しかったです。ありがとう!)

友人一家に混じって、レキシのために稲穂っぽいものを探す選手権やったりしてました。

生ハム原木から生ハム切らせてもらう貴重な体験もした。娘の散歩で急な訪問しても、みんな優しくしてもらって助かりました。

何気なく書いているけど、マジで全部ライジングじゃないと起こらないできごとなのよ。一緒の空間にいるからこそできることです。

取材と後悔

そして、たぶんこのタイミングだったと思うけど、急に知人エゾロッカーM氏が「家族全員おる?今から取材受けへん?」ってぞろぞろと人を携えてやってきた。ライジング公式のYoutubeの取材だった。M氏はその他の知人の変人エゾロッカーを取材班に紹介しているようだった。ブローカーですか。
娘が顔によだれを広げる悪い癖をここで発揮してしまい、何聞かれたかもうあんまり覚えてないんだけど、1個だけ答えられなくて後悔の念に未だに苛まれている質問が最後に来た。

「あなたにとってライジングとは」

聞かれたときに、頭が真っ白になったというか、逆にこれまでのライジングの記憶がフラッシュバックして、何も答えられなかった。
「1年に一度みんなに会える場所です」とか「お盆に帰ってくる第二の故郷です」とか答えてもよかったのだけど、個人的には全部間違いじゃないけど、正解じゃない。クイズを嗜んでいた端くれ、正解じゃないものを答える勇気はなかった。
そしてその質問に答えられないまま取材は終了。1カ月が経ってもいまだに正解は出ないから、「逆に言えば一言では表せられないんだよ!」ということで精神安定を保っている。あんなんでうち使われるかな。

NUMBER GIRL

そんな取材も終わり、ずっとずっとずっとずっとずっと待ちに待ったナンバガ。2019年にライジングを皮切りに活動再開することになったNUMBER GIRLは、2019年は出演予定の初日が台風で中止、以降開催中止が続いたためライジング出演できていなかった。

やっと見れる。石狩でNUMBER GIRLを。
ツアーのZepp Sapporoは行ったけど、ここで見たかった。

2019年からNUMBER GIRLを見ると決めて、一緒にZeppも見に行った友人H氏と二人でサンステージへ向かった。
夕暮れ時、真っ黒い姿で4人が出てきた(サウンドチェック見てたし、なんなら向井はサウンドチェック後そのままステージに残っていた)
1曲目のタッチから小雨が少し降っていて、「ああ、石狩が復活を泣いて喜んでいる」なんてクソダッサイことを考えてしまったけど、後ろで輝いていた夕陽と夕陽に照らされていた雲は、それはそれは綺麗で「こんな景色を見ながら演奏しているのか!贅沢だな!」と本人たちの演奏を目の前に贅沢にもどうでもいいことに脳のリソースを使ってしまった。
演奏は文句のつけようのない、聴きたかった最高のジャキジャキ感で、求めていた姿があった。

透明少女の謎の入りもありつつ、その後のMCで出た話題は解散発表だった。
でも正直あまり驚かなかった。稼ぐことを目的として再結成したバンドが長く続けるはずもなく、個人的には1年くらいで再解散するものだと思っていたから。結果としてコロナ禍になったことで再結成期間は長くなったんだろうなと思っていた。
そして向井秀徳らしくないほどに感謝を述べていたのが印象的だった。それほどまでにライジングを好きでいてくれたのが、ファン兼エゾロッカーとして本当に嬉しい。

諸行は無常である。
よく聞け。諸行は無常である。

福岡市博多区からやってまいりましたナンバーです。
ドラム、アヒト・イナザワ!

MCの最後にはこう言って、すべてを納得させた。アホほど諸行無常と歌詞で歌ってきた人物から「諸行は無常である」と言われたらそうなのである。
そこから大名曲「OMOIDE IN MY HEAD」に入るあたりも、もうなんか変にかっこつけないのがカッコいい。

ほぼベストと言っていい10曲をやって、最後に向井が急にメンバーに話してRAMONSのI WANNA BE YOUR BOYFRIENDをやった。たぶんその場の思いつきでやることにしたんだろう。
最初から最後まで僕の見たかったNUMBER GIRLをやってくれた。3年間の心のもやが晴れた爽快感だった。ありがとうNUMBER GIRL。

ナンバガが終わるころには背中にいた太陽もすっかり落ち、薄暗くなっていた。
ナンバガを見始める前にH氏と、「そういえば会場限定CDあったよね」「そうだった。終わったら買いに行こう」と話をしていて、終わって足早に物販に向かった。
同じような考えの人たちか、解散するから記念に買おうかという人たちかはわからないけど、あっという間に物販は列ができて、並んでいる間に「いや、別にいらないんだけどTシャツ買う?」って言ってるそばからTシャツとCD購入。ま、メンバー着ていたからね。買うよね。もうナンバガのTシャツ買うことないし。

レキシ

テントに戻って休んだらすぐさまレキシ。家族で見れるコンテンツはありがたい。3家族で最初で最後の全員出動。

藤井風もそうだけど、開催前日(出演前々日)にオファーが来て、奇跡的にメンバーが揃えるから出演というね。すべての巡り合わせに感謝。

もう楽しかった。
池ちゃん「King Gnuでーす!」はもう知ってたわってレベルで予想ついたし、白日は歌うし、相変わらずのカバータイムも最高だった。

レキシ終わりは恒例の花火。
花火大会なんてほぼ行かないから、毎年最初で最後の花火。今年も最後の花火でした。

ラストスパート、おやすみから明けましておめでとう

2日目の日が落ちたら、もうフェスはラストスパート。
でも僕はラストスパートかけれるほど体力は残ってなく、SATURDAY MIDNIGHT SESSIONのときに家族で散歩にでかけて、戻ってきたら疲れ果てていた。

子どもを寝かしつけ、無事自分も入眠。
一応藤井風のときようの目覚ましをかけて、ちゃんと目覚ましに反応もできたけど、起きる気力はなかった。
次に起きた時にはBEGINの入場SEが鳴っていて、起き上がりもせずテントの天井とケータイを交互に見ながらBEGINを聴いていた。こういう楽しみ方もライジングです。3年ぶりの新年でした。

BEGIN終わって、テントから出て相変わらず簡単に朝日を見せてくれない石狩の雲に呆れつつも、2日間好天だったから許す!

もうあとは片付けて帰るだけ。帰るまでがライジングです。
へっとへとだけど、来年も来るんです。エゾロッカーなんで。


総括

本当に感謝

まずは、開催してくれたWESS関係者各位に感謝します。このライジングという場所がまずは必要でした。チケット代が目に見えて、高くなったけどあらゆるところにコストがかかっていることはわかるし、会場を狭めて、テントサイトの間が空いて、テントサイト数が減ったのもわかります。コスト増+チケット数減はチケット代を増やすしかないですからね。
それでも開催にこぎつけてくれて、改善点はあるにせよ便利なアプリを開発してくれて、突然の出演キャンセルに対しても信頼と運で代打出演者を呼んでくれて、コロナ禍では初開催にも関わらず素晴らしい運営をしてくれたと思います。
(でもなんとかしてスマホのキャリア回線だけはつながるようにしてほしい)

そして個人的に関わってくれた友人各位にも感謝。本当にありがとうございました。今年はあまり自由に動けるタイミングがなくて残念ながら会えなかった人もいるから、来年絶対会いましょう。


もう少し思い出に浸りましょう

帰るまでがライジングと書きましたが、スペシャ特番を見るまでがライジングとも古代から言い伝えられています。例年100組近い中から4時間とかなので、今年の4時間は中々濃い内容かと思います。


ここを読んでいるあなたは、こんな駄文を最後まで読んだんですか?
頭おかs読みづらかったでしょう。本当にありがとうございます。

最後に一つ質問です。

あなたにとってライジングとは

心に思い浮かんだ楽しい光景がきっと答えです。

記:ジャイロ https://twitter.com/gyro_rsr


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