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「内なる自分を旅しよう13」 #64

前回のあらすじ 「内なる自分を旅しよう12

○5年間の社長業を振り返る旅

社長には創業者社長と引き継いでの社長という2種類の社長がいる。
前者はゼロからイチを作るが、後者は今まで築いてきた文化が根っこにはある。共通点があるとするなれば、社長の仕事に対する姿勢、会社に対する姿勢がそのままその会社の風土となるということ。

私の場合は後者であり、ただ築き上げてきたものとしての風土ではない状態で作り上げるという意味においては、前者でもあった。


学び、実践なき経営はただのおままごと

まず経営とは何かと問われたときに、それは社会に貢献すべく会社を維持し発展させることだと思っている。

社会に貢献というと、少しばかり話が大きくなってしまうが、サービスを提供することは勿論のこと、社員を雇うこともその一つだ。

世の中には知らないところで本当に無数の会社が存在する。

そしてそれぞれに社長が存在している。

しかし、その内の9割以上は10年後にはなくなっているが、それと同じ数の新しい会社が生まれてくる。

こうやって淘汰されつつ、価値ある会社のみが存続できていくわけだが、一生安泰ということは常にない。

少しの時代の変化で、会社の経営というのは大きく傾くし、それこそその会社の社長の裁量で会社の様など大きく変わってしまう。

2代目、3代目が会社を潰すとはよく聞く話で、それこそ初代が築き上げた富や栄誉にあぐらをかいているような輩はすぐに淘汰されてしまう。

だからこそ、会社のトップに立つものは常に学びそれを実践し続けなければならない。

私自身多くの社長を目にしてきた中で、やはり苦楽を存分に経験されている方というのは卓越されていた。

どんなに大きい会社でも小さい会社でも、その規模に関係なく、結局のところは”人”であるなと感じる。

良き時に高ぶらず、悪き時に謙虚に在る。

常にリスクとの隣り合わせの中で、会社を存続させ成長させるために野望を抱き続けるものこそが、社長としての任に適したものであるといえる。

私自身は、この任に適していないと感じたからこそ、5年弱に渡って行った経営を譲渡という形でその責任から降りたわけだが、潰した訳ではないということだけが、ただ唯一の誇りである。

そして、この5年間を通して学んだことは、単純に雇われ社員として働いているだけでは学び得なかった多くのことを学ばさせて頂いた。

その学びを次回から旅していきたい。


つづく

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