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はじめまして。マネージャー。 番外編 〜新たな刺客達〜
○:はぁ仕事行きたくない…
橋:まぁ今回に関しては○○の気持ち察するよ笑
朝の段階から既に仕事に行きたくない
今日は坂道テレビの収録
様々なコーナーを撮影するのでもちろん全員集合だ
○:だってあの暴れん坊たち全員集まるんだよ?
橋:あ〜、あと○○は初めましてのメンバーいるかもね
○:ん?初めましてのメンバー?
橋:まぁ行けばわかるよ
どれだけ行きたくなくても時間はすぐにやってくる
車を出して2人で撮影スタジオに向かう
○:…
橋:(めっちゃ嫌な顔してる笑)
○:…
橋:今日は○○の好きなカレー作ってあげるから頑張ろ?
○:うん…
橋:ふふっ、我儘○○くんも可愛いかも ナデナデ
○:…///
助手席から頭を撫でられて顔も真っ赤
少しだけ頑張ろうと思った○○だった
”おはようございます!今野さん!橋本さん!”
○:おはようございます!
橋:おはよう、メンバー集まり始めたら教えて
”はい!よろしくお願いします!”
現場スタッフと挨拶を交わしてスタジオ入りをする
集合時間1時間前なのにも関わらずチラホラとメンバーが見える
○:早っ!
橋:気合入ってるね笑
奈々未は打ち合わせのため会議室に向かう
○○は大道具などを運ぶ手伝いをする
”○○さん!これそっちお願い!”
○:はい!
”○○くん手空いたらこっち手伝って欲しいかも!”
○:すぐ行きます!
テキパキ働く○○
すっかり体も元気だった
ドンッ
「きゃっ…!」
○:あ!ごめんなさい!
荷物で前が見えなかった○○
小柄な女性とぶつかってしまう
○:お怪我はないですか!?
「すいません!私もちゃんと前を見ていなくて…」
女性の近くには見ていたと思われる台本
ぶつかったのはまさかの演者だ
○:すいません…本当にごめんなさい…!
「いえいえ!私も悪いんです!スタッフさんの邪魔しちゃってごめんなさい!」
台本を持って逃げるように去っていく
申し訳なさもありながら仕事に戻ることに
○:にしても可愛かったな…
○:もしかして奈々未の言ってた初めましてのメンバー?
○:…まさかね!
「…」
○:…
ゴリゴリにメンバーだった
道具も運び終わったので楽屋に挨拶に向かった○○
そこに彼女はいたのだ
天:○○おはよ〜!
保:ん?なんか浮かない顔してんで?
森:あ、もしかして緊張してる?笑
松:○○も可愛いとこあるじゃ〜ん!
グイグイと肘で押してくる里奈
ひかるもバカにしたように笑っている
○:いやその…
夏:もしかして3期ちゃん達初めましてな感じ?
その通り
まずそこなのだ
何かと予定が合わず、今の今まで会うことがなかったのだ
○:うん、めっちゃ初めまして
グイッ
玲:ねぇ
死角から引っ張られて、気づけば目の前には玲の顔
いつもの優しい顔ではなく嫉妬したような顔
○:な、なに…
玲:3期ちゃん達可愛いからって目移りしちゃダメだよ…?
パンパンに頬を膨らませてこちらを覗く
思わず○○も頬が緩む
森:おぅい!玲ちゃん離れて!
天:本気で落としにいってるじゃん!
保:待ってや!今日のハグは保乃からって決めてたやん!
夏:待って、今日私からだからね?
○:ちょっ…くっつくな!
他のメンバーも全力で止めに入る
それ程までに玲が可愛かったのだ
松:ちょっと3期生困ってるから笑
完全流れは2期生
どうしたらいいのか分からず、キョロキョロしている3期生
松:じゃあ簡単に自己紹介とかしていこっか
メンバー11人全ての挨拶を聞いた
しかし○○はそれどころじゃない
「よろしくお願いします!」
○:こちらこそよろしくお願いします!
松:○○は乃木坂さんのマネージャーだけどたまに櫻にも来てくれるから仲良くしてあげてね!
「○○さん彼女とかいるんですか!」
○:中嶋さんいきなりぶっ込むね…笑
優月が1番先に声を上げた
中:気になります!いますか!
○:いますよ笑
その瞬間落胆の声が漏れる
1期、2期は既に知っているので反応を見て笑ってしまう
○:いやあなた達アイドルよ?笑
谷:そうじゃないんです!
優:○○さんに癒してもらおうと思ってたのに…
凪:彼女さんいたら出来ないじゃないですか!
理不尽なブーイング
○○もタジタジだ
天:なんか新鮮だね笑
守:いつも私たちこんな感じで見られてるんだね笑
保:保乃はどんな目で見られても○○さん奪いに行くで?
森:保乃ちゃん…笑
第三者目線を経験し、少し控えようと思ったLove・○○の会員たちだった
○:…
○○は意を決してあるメンバーの元に向かう
○:あの…
?:は、はい…
○:小田倉さんでしたよね?先程は本当にごめんなさい
向かった先は麗奈の元だった
深々と頭を下げる
遠:え!?麗奈知り合いなの!?
麗:いやあの…!全然大丈夫ですから!
顔を真っ赤にして手をブンブンと振る
○:メンバーだったとは知らずに…
麗:いいんですっ…///
天:え、○○知り合いなの?
○:さっきぶつかっちゃってさ…
理由はなんであれぶつかったのは事実
ちゃんと謝りたかったのだ
的:もしかしてさっき言ってたカッコイイ人って…
瞳:もしや…
麗:…///
速報 ○○争奪戦、激化決定的に
保:ふ〜ん…
夏:私の○○に手を出すなんて…
天:いい度胸してるね?
無言の圧を纏いながら麗奈に詰寄る
肩を組んで輩の絡み方をする
麗:ごめんなさい…その…好きとかって言うのでは…ウルウル
涙目で謝る麗奈
何故だか守りたくなってしまう
○:…ガシッ
夏:いててっ…ちょっと○○離して!
○:後輩虐めないでね?
天:や、やだなぁ〜虐めだなんて…
○:次麗奈に手出したら黙ってないよ?
保:うっ…ごめんて…
麗:…///
○:小田倉さんも虐められたら言ってね?飛んでいくから
3期生を中心に爆湧する楽屋
流石にかっこよかったのか黄色い声援が上がる
麗:麗奈って…///
それよりも名前で呼ばれたことが嬉しいのか○○から目が離せなかった
村:○○さん、私も名前呼びで
純:私も私も!○○さん純葉って呼んでください!
谷:この際なのでみんな名前呼びで!
○:皆さんがいいなら…笑
「やった〜!」
2期生が猛反対する中で3期生は大喜び
その輪には加わらず○○の元にやってきた麗奈
○:あ、ごめんね急に名前呼んじゃって
麗:全然大丈夫です…///
○:照れてるの?笑
俯いて胸に手を当てている
○:?
麗:私…○○さんに一目惚れしちゃいました…///
麗:私の事…好きになってくれませんか…?
こちらを見上げた顔はどこか清々しかった
多分奈々未がいなかったら今の一言で好きになっていた
それ程までに破壊力があったのだ
ここまで内面が清楚系のメンバーは久々だ
○:っ…俺には奈々未がいるからさ、ごめんね?
麗:それでもいいです
麗:○○さんなら喜んで2番目の女になります!
前言撤回
他のメンバーと同じ匂いがしました
○:ダメでしょ笑
麗:もう○○さんしか見えないんです///
笑った時、目が弓なりになるのもまた可愛い
勢いよく抱きついてくる麗奈
今日が初対面とは思えない
天:うわぉ
玲:またライバル増えたね笑
保:もう〜○○人気すぎやって!
森:倍率高すぎだよ…
瞳:あ!○○さんに抱きついとる!
瞳月が抱きついることに気づく
身の危険を感じ逃げようとするが、そんな細い腕のどこにこれほどの力があるのだろうかという程の力で止められる
○:麗奈離してっ!
麗:○○さんを離すなんてできません!
凪:私達も抱きしめてください!
○:抱きしめられてる側ね!?抱きしめてないから!
遠:りーも抱きしめてください!
○:誰か助けてぇ!
橋:…その感じはまた好かれちゃったのかな?笑
楽屋に挨拶に行っただけなのにぐったりして帰ってきた○○
何があったかなんて言わなくてもわかる
○:あの子たちやばい…
年齢も若いからなのか勢いが桁違いだ
特に美青、純葉あたりは体が持たない
橋:まだいるからね?
○:え…もしかしてだけど日向にも…
橋:茉央の親戚いるから仲良くしてね
○:終わった…今日爆睡確定だ…
まだ会ってもいないのに足が重く感じた
というわけでやって来ました楽屋挨拶
既に帰りたいです
○:とりあえず美玖に助けてもらうか…
意を決してドアノブを捻る
ガチャッ
”喰らえ!ひら砲!”
”ボーン!”
○:…
美:やった!命中だ!
平:やりました!
ドアを開けた瞬間見たことないメンバーと美玖がこちらに向かって何かを発射した模様
○:ひ、ひら砲…?
美:そう!ひら砲!
そんな自信満々な顔されてもという感じだが
帆夏以外にも知らないメンバーはいる
宮:初めまして!宮地すみれです!
○:あぁ…どうも…
宮:○○さんのこと…虜にしちゃうぞっ♡
どことなく卒業したあの人と同じ空気を感じる
慣れたものだ
○:えっと…美玖?
美:○兄まだいるからね!
入ってそうそう四期生達に詰められる
櫻坂同様に自己紹介から始まった
○○も一人一人丁寧に挨拶していく
○:渡辺さん15歳なの!?
渡:はいっ!
○:若すぎ…え、中学生じゃん…笑
渡:むぅ…もう高校生ですから!
○:彩の年下とは…笑
久:○○もまだ若いでしょうが笑
灰:ほんとだよね笑
久美や愛華からしてみれば○○も子供だ
嫌でも年齢を気にしてしまう
葉:○○さん!山口好きですか!
○:急だね笑 好きだよ
葉:やっぱりですか!山口オーラすごい出てますもん!
○:山口オーラ…?笑
独特のワードセンス
葉:あ!それは置いておいて家に抱けない抱き枕あるのであげます!
○:遠慮しとくよ笑
なぞなぞみたいな枕を持っていることは分かった
○○が気になったのは…
○:小西さん…だよね?
小:初めまして小西です
○○が声をかけたのは夏菜実だった
○:なんか小西さん初めましての気がしないんだけど…あったことない?
小:ん〜…○○さんは初めましてやと思いますけど…
夏菜実はピンと来ていない様子
○○にとって夏菜実の顔はどこかで見たことがあった
小:でも言われてみたら会ったことある気がしてきました
○:だよね…どこだったかな…
あの日、現在地を教えたのが夏菜実だったことを知るのはまだ先の話だった
あともう一人、探している人がいた
○:茉央のいとこいるって聞いたんだけど…
菜:陽子ちゃんちゃうかな
○:陽子…正源司さん?
すごい名前がいるな〜と思っていただけにまさか五百城と正源司がいとこだなんて思いもしなかった
○:正源司さん、初めまして○○って言います
正:あわわ…!初めまして!茉央ちゃんからすっごいイケメンのマネージャーさんいるって聞いてましたよ!
幼さを残しながらも大人びた雰囲気をどこか感じる
もし物語があるのなら絶対に主人公タイプだろう
○:茉央変な事言うなよ…笑
正:噂通りですね笑
○:噂?
正:先輩方からも少しお話聞いたんです
正:自己犠牲の塊で救いようがないくらいに突っ込んじゃうおバカさんって
○:言い過ぎだろ…笑
強く言えないのは少し自覚があるから
それにしても言い過ぎではないか?
正:でも…最後には絶対みんなを笑顔にしてくれてグループに欠かせない、大事な仲間なんだって言ってました!
○:そっか…
後ろを振り向くといつも絡んでくるメンバーが分かりやすくそっぽを向いている
結局みんな○○が大好きなのだ
正:あ、でも
○:ん?
このまま終わればハッピーだがまだ終わりじゃなかった
それは禁忌、菜緒や美玖の前で絶対にしてはいけないことだった
ギュッ
○:へ…?///
正:○○さんは私の生涯のパートナーにするって決めたので仲間であり旦那さんですね!
背筋が一気に伸びる
それと同時に溢れ出す冷や汗
○:正源司さん、離れよっか
正:しょげって呼んでください!
○:しょげさん、離れよっか
正:あ、やっぱり陽子にし…
○:陽子離れよっか!
時すでに遅し
既に背後には目を光らせた2匹の狼がいた
菜:これは…
美:浮気ってことだよね?
○:違います…断じて違います…
菜:○○に発言権ないで?
○:助けてぇ!
陽子から引き剥がされて楽屋の隅の方に連れていかれる
陽子はいたずらっ子のように笑うだけだった
○:はぁ…はぁ…
橋:あの…まだ収録始まってないけど?笑
まだ一日は始まったばかり
なのに待ち構えていた地獄は計り知れないほどキツかった
○:もう俺帰る…
橋:ダーメ
荷物を持って帰ろうとするも奈々未に腕を握られる
橋:私と一緒の現場なんてそうそうないんだから今日はずっと隣にいてね?
○:それなら最初から隣にいさせてよ…
橋:会議は仕方ないでしょ笑
”乃木坂さん入ります!”
そんなこんなで収録が始まる
最初に入ってきたのは乃木坂
しかし、どこか様子がおかしい
○:なんか…睨まれてる?
さくらや遥香、美月に史緒里、どのメンバーも○○を睨みつけている
美波に関しては覇王色の覇気なのではないかと思うほどだ
橋:あんた乃木坂の楽屋行った?
○:行ってる時間なかったよ
橋:あ〜あ、そりゃ怒るわ笑
○:え、待て待てこれ終わったら…
乗り越えたと思っていた山
山を下った先にはもうひとつ、比べ物にならないほど大きく巨大な山が待ち構えていた
橋:round2開始だね笑
○:終わった…
スタッフさんの声がカウントダウン
今すぐにでも帰りたい収録が始まった
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