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2023.3.31 published;Surgical Outcomes and Complications of Laparoscopic Hysterectomy for Endometriosis: a multicentric cohort study

DOI:https://doi.org/10.1016/j.jmig.2023.03.018

研究目的

:子宮内膜症/子宮腺筋症に対する腹腔鏡下子宮全摘術(LH)の術後morbidityを、手術成績と合併症の観点から検討

デザイン

: Retrospective multicentric cohort study.

Setting

: ヨーロッパの低侵襲性紹介センター8施設

患者

: 2010年1月から2020年12月
病理学的に確認された子宮内膜症および/または子宮腺筋症
泌尿器科および/または消化器科領域の合併手術を併用せず
腹腔鏡下子宮全摘術を受けた患者995人

介入方法

: 腹腔鏡下子宮全摘出術

Measurements and Main Results

: 患者特性、手術成績、術中・術後合併症を評価した。
術後の主要な手術関連合併症は、手術から30日以内に発生したグレード2以上のイベント(Clavien-Dindoスコア)とした。
単変量解析およびロジスティック回帰に適合した多変量モデルを用いて、主要合併症の調整オッズ比(OR)および対応する95%CIを推定した。

手術時の年齢中央値は44歳(28~54歳)
約半数(505人、50.7%)が手術時に治療(EP、P、GnRh)を受けていた。

LHとの関連では、
 後方癒着切除術が387例(38,9%)
 深部結節切除術が302例(30,0%)行われた。

術中合併症は3%に発生し、術後主要合併症は93例(9.3%)に登録された。
多変量解析では、Clavien-Dindo >2の合併症の発生と
  年齢(OR 0.94, 95%CI 0.90-0.99)の間に逆相関があり、
主要イベントの予測因子として
 子宮内膜症に対する手術歴(OR 1.62, 95%CI 1.01-2.60) と
 術中の合併症 (OR 6.49, 95%CI 2.65-16.87) が見出されている。

手術時の治療は保護因子として浮上した(OR 0.50, 95%CI 0.31-0.81).

結論

: 子宮内膜症/子宮腺筋症に対する LH は、無視できないmorbidityと関連

合併症のリスクが高くなる要因を知ることは、リスク層別化に利用でき、術前カウンセリングの際に臨床医を助けることができるかも

術前にEPまたはPを投与することで、術後の合併症のリスクを減らすことができるかもしれない。


感想

合併症率3%
EP,Pを投与することで合併症が減るかもしれないのは納得
GnRHとは関連なし??

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