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モイーズの幻影を見たバルセロナ戦。スールシャールの手腕にも限界が…

欧州CLベスト8 マンチェスターU×バルセロナの第1戦が日本時間4/11午前4時より行われた。結果は0-1でアウェーのバルセロナがOGによる1点を守って勝利。マンUはシュート本数が相手を上回りながらも枠内は0本。決定機を活かせないまま試合が終わってしまった。

今日の試合を見ると、13-14シーズンに成績不振で途中解任されたモイーズの幻影がある部分に見えたのです。

バルセロナ対策で敷いた守備と狙い

スールシャール監督は3-5-2の形で今日の試合をスタート。バルセロナがボールを持つと前線からプレスをかけてハメにいくような事をせず、ある程度パスコースを限定させながら後ろの方で5-3のブロックを形成していきます。自陣に押し込まれると、そのブロックを中央に絞ってスペースを埋めるような形をとり、攻撃を封じようとしました。(下図参照)

しかし前半11分に失点してしまい、前から行かざるを得なくなります。その場合、相手DFがボールビルドアップを開始しようとする所に、前線の2トップからプレスをかけていき、後ろからも押し上げてコンパクトな守備を敷いていきます。(下図参照)裏を取られてピンチも招きますが、なるべく中盤で刈り取ってショートカウンターをするのか前半に見えたチームとしての狙いでした。

ここまで見るとモイーズの幻影は見えません。では何処に見えたのか。それは無得点に終わった攻撃でした。

単調すぎた攻撃、救いのフレッジ

上記の通り、マンUの攻撃はショートカウンターが基本となりました。1つはラッシュフォードやルカクのスピードを活かして、スペースにパスを送りゴールへ一直線。スピード対決に持ち込もうとしますがピケなどに冷静に対処されます。

そしてもう1つはサイドからのクロス。WBのヤングやダロット、駆け上がってきた左CBのショーにボールが展開されます。その時、選手に対してのフォローはなく中央に選手が密集し始めます。サイドでボールを持った選手は1対1で仕掛けるか、仕掛ける前にクロスを上げるという選択肢しか無く、クロスを上げても相手DFに弾かれてしまうのがテンプレに。モイーズ時代の1試合のクロス数が多すぎたのを思い出しますね笑。(この試合は全部で18本上げて成功は1本でした)

枠内シュートが0本に終わったのも、この単調すぎる攻撃を強く印象づけますね。

そんな中、アンカーで起用されたフレッジ選手はいいプレーを見せました。横パスが多くサイドからのクロスしかなかったチームでしたが、彼はボール奪取した後に縦にボールをつけることで中央に攻撃の厚みを持たせました。そこから何度か決定機を迎えてましたね。前半は守備に追われてましたが、後半は攻撃に絡めるようになり、チームに1つ選択肢をプラスさせました。

スールシャールの手腕も限界か?

スールシャール監督の今日の采配は、守備の面においては対策を講じて1失点に抑えることが出来ましたが、攻撃面においては工夫をする事が出来ず単調に終わり、選手任せにも見えました。

交代の采配においても、怪我明けで本調子ではないラッシュフォードを最後の方まで残し、相手に脅威を与えていたルカクを後半の早い時間に交代させたり、リンガードをダロットと変えて投入した後4-4-2へと変更したものの、試合のバランスを取ったにすぎず点を取るような意思は見られないなど疑問に残るような采配でした。

週末のリーグ戦を挟んで来週には2nd Legがあります。そこまでにどのような修正を図ってくるかは気になるところです。

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