ハイブリッド車事故の考察
高齢者がハイブリッド車を暴走させてしまう事故がたびたび報道されます。
先日、ハイブリッド車(マイルドじゃないガチなやつ)を借りて運転する機会があり、複雑に絡み合う事故原因の一つについて仮説を思いついたので書き記しておきます。
1.MT車歴
私はそこそこオジサンなので若いころからMT車に乗っていました。
途中、2台ほど(当時の)家庭の都合でCVT車に乗っている期間がありましたが、家庭を手放してからはまたMT車に乗っています。
車歴でいうと
MT→CVT→CVT→MT→MT
になります。
トルクコンバーター式多段AT車は、親の車やレンタカーを借りたときぐらいしか乗っていません。
DCT車は未経験です。
私がMTを好んで乗っていたのは
アクセルを踏んでからタイヤに力が伝わるまでのダイレクト感
があるほうが好きだからです。
トルクコンバーター車ではある程度走り出すと直結モードに切り替わるものの、交差点で減速してハンドルを切り、再び加速し始めるときに「自分以外の何かが介入して思い通りにタイヤに動力が伝わっていない」と感じることが多いです。
CVT車の場合もアクセルを踏んだ時に緩やかに低速ギヤに変速していくため、MT車のような一定のギヤ比で動力を伝える感覚が得られませんでした。
「成功しても自分のせい、失敗しても自分のせい」がハッキリしているMT車のほうが自分の性に遭っていると思います。
2.ハイブリッド体験
先日2回ほどハイブリッド車に乗る機会がありました。
1回目はカローラスポーツ、2回目はクラウンでした。
そのどちらも、最初の走り始めは慣れずに戸惑いました。
音も振動もなく車が前に進むからです。
音や振動はエネルギーの損失でありエネルギー効率的には「無い方が良い」のかもしれません。
しかし車の状態を把握するための情報をどこから得るのか。
視覚・加減速G・音・振動、これらのうち音と振動が無くなってしまったら、視覚と加減速Gでのみ車の状態を把握しなければいけません。
また、エンジンが起動した際もエンジンの音に比例してタイヤが回るというよりは、エンジン音の上昇が少ないのに(モーターの力を借りるためなのか)スピードが乗ってくる印象がありました。
加齢とともに視力が弱り、手足の感覚や運動能力が鈍っているのに、情報の少ない車に乗ることが高齢者にとってのリスクになってはいないか?
ハイブリッド車の不思議な乗車感覚を体験して私はそう思いました。
私はこれからもMT車を選び、もしも新車販売が無いのなら今あるMT車を大事に乗っていこうと思います。
運動能力的にMT車の操作ができなくなった時、それが私が車を降りるときだと思います。
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