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初インプレ2・褒める回

私はこのバイクの不満点を受け入れながら、修理に新車並みの価格がかかるような事態でもなければ乗り続けたいと思いました。
私の人生で初のSSだったことや、タイヤを新品にしたこと、納車時に前後サスペンションを最弱にしてもらったことなど、これまでのバイクと単純な比較はできませんのでそのあたりはご了承ください。
今から上げる長所がF3特有のものではなくてSSの特徴・最弱サスの特徴・ブリジストンS22の特徴であるかもしれないからです。


1.もっとも気持ち良いバイク


この記事の写真は若いころから走っている峠道の道の駅の画像です。
今までにこの道を走って、もっとも速く走れたバイクはCB400SSでした。
直線ではおいていかれますが、連続カーブやヘアピンになると重いバイクが減速~リーンにかけて苦労しているところを軽さに任せて外側から抜いていけるズルい性能があったからです(さすがにミドルSSやリッターSS相手には無理でしたがストリートファイターやネイキッドにはできることがあった)。
F3で速さに関して誰かと比べたわけではないですが、気持ちよさに関しては今まで乗ったバイクのなかで最高です。
カーブの手前で「速度を落としすぎたかな?」と思うぐらい減速して出口が見えたらガバっとスロットルを開けるとスキー・スノボでエッジを効かせてグイグイ曲がって行った時のような快感があります。
先行車に離されていたりすると減速が足りずにアタフタするといったことが起きがちですが、F3の場合はコーナー出口の加速を楽しみたいがために遅くなっても良いから十分にブレーキをかけたくなります。
そしてその効果のせいか、F3はリヤタイヤが最も端まで変色しているバイクになりました。
前後同じタイヤサイズのMt-07ではこんなことがなかったのに。


2.理由は何なのか?


これまで乗ったバイクとはジャンルも価格も大きく異なるために、比較となる項目が多く、○○が原因だ!と特定することはできませんが、気持ち良いコーナリングができる理由をいくつか挙げてみようと思います。

一つ目はディメンジョン

です。
これは根本氏がよく言っている「整備性や快適性を犠牲にしてもコーナーで楽しめるディメンジョンを追求した」という、アレです。
納車後、帰宅するまでの10数キロの道であまりの「バンク角あたりの向き変え角度」の大きさにびっくりしましたし、交差点の左折ぐらいならアゴを左ハンドルの上に移動するだけで曲がれてしまうので、ホイルベースの短さやその他のディメンジョンが効いている可能性はあります。
ただ、私がほかのSSに乗ったことがないため、ほかのSSでも同じようなクイックさはあるかもしれません。

二つ目はブレーキ

です。
F3の前輪ブレーキはブレンボキャリパーのラジアルマウントです。
今までは国産のキャリパーで、握る強さに比例した抵抗を感じることは少なく、初期は滑っていてある所から急に立ち上がる感じ(雨の日の水がなくなってから効き始める感じ)の効き方が多かったです。
ブレーキを軽くかけただけでもザラザラとした抵抗を感じ、握る強さに比例して効いてくれたのは、BMWRシリーズ、V7iii、F3といったブレンボ製のブレーキシステムを使っている機体だけでした。
今回はさらにラジアルマウントキャリパーかつダブルディスクでもあったことで、直前に乗っていたV7iiiよりも軽い力で扱うことが容易になったと感じます。
そのおかげでブレーキを握っても怖くありません。
ただ、幸田二輪さんというYouTuberが言うとおり、遅い速度域では少しブレーキレバーに触れただけでもカックンと効きすぎることがあり、極低速でフロントブレーキには慎重になる必要があります。

三つ目は前後サスペンション

です。
F3はSSであるためか、前は太い倒立サス、後ろもリザーバー付きのモノサスです。
リアのモノサスは初めてというわけではないですが、倒立サスは人生で初めてです。
直前に乗っていたV7iiiやMT-07は比較的安価なモデルであったため、サスペンションの性能もそれなりだったと思われ、ブレーキや加速で怖さを感じることがありました。
車両本体価格が高いF3はサスペンションにもお金をかけることができたのだと思います。
前述の2機種に比べてブレーキを掛けた時、離したときの安心感が随分と上でした。


国産車をディスる意図はないのですが、最近の国産SSの価格は外車に近付いてきましたし(外車フラッグシップの価格も値上がりしたが)、例えばCB1300とかMT-09のような車種では高級サス付き上級グレードが用意され、その価格はやはり外車並です。
そういう意味で、昔の国産車は価格を抑えて買いやすくするためにサスペンションを妥協して乗り手に技能を求め、国産上級グレードや外車はサスやブレーキにお金をかけて乗り手に優しくしようとしていたのではないかと思いました。


3.今後の課題


ここまで気に入ったF3ですが、唯一の難点は連続走行1時間で休憩が必要なくらい窮屈な姿勢であることです。
その姿勢による疲労軽減方法として「拳一つ分のハングオフ」という仮説を持っています。
流石にV7iiiのときのような、ビーナスラインまで往復500kmオーバーとかは考えていませんが、いつもの日帰りコース300kmぐらいを苦痛を最小限に走る方法がないか、拳一つのハングオフでそれができるのかも含めて検証してみたいと思います。
疲労軽減効果が確認できたら、SS購入に迷っている人や現に乗っている人にもご紹介したいと思います。

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