雪の中、家を追い出された20の夜〜誰が為に私が在る〜
31年前、1月の寒い日。
雪のチラつくその日に私は生まれた。
また同じくして、11年前の、20歳の雪の日。
私は、帰る場所もなくさまよっていた。ふと、上を見上げれば夜空には、街灯に照らされた雪がチラついていた。
「俺よりも家族が大事なのか!?どっちか選べよ!」
「お母さんよりもあの男が大事なのね!?どっちか選んでよ!」
さっき、彼氏と、そして自らの母親に言われたことを、頭の中で反芻させながら、どちらの家(実家含む)も突き飛ばされ、追い出され、トボトボ一人で寒空を歩くこと